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あたりまえってこと、案外少なかったのか、多かったのか
しおりを挟むこれまでにないことだから、今はふつうじゃないから。そう思って、できずにいることをできないままにしていた。気が向かないのも仕方がないと思っていた。
だけど、これまでにないこと、ふつうじゃないことがこれだけ長期化して、ふつうじゃないことがふつう、みたいに感じるようになってきたのに、できないことはできないままだし、気も向かないままだ。
あたりまえにできていたことは、実はあたりまえじゃなかったのだと知った気がする。
ちゃんと自分でやっていたのだ。気が向かないときでも意識してやっていたのだ。
日々、インターネット上の各所につぶやくのにだって、気力体力が必要なのだと知る。ただのふつうの日々における習慣ではなかった。
だからこそ、あれこれできずにいることが苦痛なのだろうと思う。
なんだろう、どうしよう、と考える。かつての私がどうやってやっていたのか、モチベーションを保っていたのか、思い出そうとするのだけれど、まったく思い出せない。
え、待って。
ということは、無意識でしていたの? あたりまえだったってことなの?
私の頭はこんがらがった。
あたりまえじゃなかったのか、あたりまえだったのか。あたりまえってことは案外少なかったのか、それとも多かったのか。
この状態は、もういい加減にしてほしいというくらいに長期化していると思っているけれど、まだまだ長期ではないってことなのかもしれない。
こんな自分は、ただの怠惰、ただの老化、ただの無力化、そんなことなのかもしれない。
なんだろう、どうしよう、と考える。
考えてもわからないものはわからないのだけれど、なんとかしたい。
文字にすることで変わるだろうか。はっきりするだろうか。先を見ることができるだろうか。
つぶやくように書く。
いろんなことがわからなくなっている、今のわたし暮らしである。
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