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私の名前は。。。です。
しおりを挟むここのところ自己紹介をする機会が続いた。
自己紹介、私はそんなに苦手ではない。
名前を名乗り、長野出身だけど、東京で過ごした時間の方が長くなってしまい、どこの人かと聞かれると悩んでしまう。
今は千葉に住んでいる。
そんな話に加えて、好きなこと、書きものだったり読書だったり、おもちゃだったり、甘いものだったり、手帳作りだったり、会の内容や集まる人の雰囲気などにあわせて、どれかを紹介する。
書きものやおもちゃは引かれてしまうこともあるけれど、読書や甘いものについては、「わたしも……」なんて言って話してくれる人がかなりの確率で現れる。
だから上手に話ができなくても、自己紹介で困ったことはない。
最近聞いた自己紹介は、「趣味はとくにありません」と言っている人が多かった。
別に趣味はなくってもいいと思うのだけれど、わざわざ「ありません」と紹介しなくってもいいのでは、と思ってしまった。他の人が趣味の話をするから、必須って思っちゃうのかしら。別のことを話せばいいのに。
そしてその次に多かったのが、「子供のはなし」
「私には6歳になる子供がおりまして、その子供が……」なんて感じで体型やら食べ物の好き嫌いやら、いたずらなんかが披露される。
「へー、そうなんだ、すごいねぇ」
聞いているときは素直な感想を思いつくのだけれど、会が終わり、ふと思う。
そういえばあの人はどんな人だっけ?
あの人のことはなにも教えてもらえなかったなぁ。子供のことは知っているのに。
なんて、へんな感じがする。
もしかしてこれって作戦だったのだろうか。自分のことを悟られないための作戦、みたいな。ちょっと勘ぐってしまう。
当たり障りのないことを話して強い印象を残さないようにする自己紹介も自己紹介。
自分らしく振る舞うための準備、第一歩として自分なりにオープンに話し、もしかしたら心の同類に会えちゃったりして、なんて妄想も捨てられない自己紹介も自己紹介。
どちらもベクトルはちがうけれど自己アピールで、一長一短なのかもしれない。
さてさてなにが正解なのだろう?
正しい自己紹介ってどんな?
正解なんて、ないんだろうけれど。
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