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一章【呉 理嘉】

【ダークプリンセス】7歳 ンムルとダダとネイルと

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「貴女は……ゴーゴン? それとも、メドゥーサかしら」

 私の前に現れたのは、全身を『白』で覆われた半人半蛇の少女。
 厳密に言うと制服が濃紺だから全身が真っ白は嘘になるのだけど、それでも圧倒的に白の面積の方が広い。
 腰から上が人の体で下は鱗で覆われた蛇の胴体。
 鱗がゴツゴツして蛇と言うか鰐の様にも見える。
 その一切が白い。
 乳白色。
 アルビノというやつだろうか。
 上半身にはちゃんと学園の制服が着用されているが、下半身は何も着ていない。倫理的に問題ないのか少し不安になる。
 まあ、そういうものだととりあえず納得しておく。
 こちらの常識を深めるのはこれからだ。
 身長は7歳のお子様らしく推定120センチくらい。
 ただし、それはあくまで身長の話。
 全長・・なら恐らく3メートルくらいはある。
 少女と私が座る席の間には2メートル程の距離があるが、少女の胴体はそれと同じくらいの長さがあるように見える。
 同年代で3メートルもあったら前世では余裕でギネス登録だ。
 が、そんなことよりも目についてしまうのが、彼女の頭髪なのだった。
 いや、頭髪と呼んで良いのか。頭蛇とうだとでも呼ぶべきなのか。
 少女の頭部には毛髪の代わりに真っ白な蛇がウネウネと蠢いている。
 すべすべとした肌質。
 つぶらなピンクの眼。
 子型で細い華奢な体。
 そんな可愛らしい子蛇達が数えられない数ウネウネとうねっている。
 正直に言ってエグい。
 初見でコレはキツい。
 案の定全身に鳥肌が浮かぶ。
 とてつもなく失礼なことと頭では分かってても、生理的嫌悪感は回避出来なかった。

 ずるずる、ずるずる、と少女は太めの胴体を右に左に波打つ様にくねらせ私の前までやって来る。
 そして、私の真正面にピタリと立ち止まり、腕を組んでじっと私の目を見据える。
 頭蛇の子蛇達同様、彼女自身の瞳も赤に近いピンク色をしている。
 やはりアルビノらしい。

「ンムルトエル・イル・ネルメルトンですわ。以後お見知り置きを。あと、私はゴーゴンでもメドゥーサでもなく、エウリュアレですわ。お間違えなきよう」

 ンムルトエル。少女はそう名乗った。
……何てこったい。私、生まれて初めて名前が『ン』から始まる人と(魔属だけど)出会ったぞ。そういう家系なのかな。
 あと地味に『ル』も多いな。
 なんて、どうでも良いことを考えつつ少女の顔色を窺う。

 うーん。口調と台詞とは真逆で、表情は怒ってるようには見えないなぁ。
 大人しそうな顔付きだし、むしろ甘えん坊を連想してしまう垂れ目にふと眉。
 眉間にしわだって寄っていないし逆に口元なんて締まりがなくふにゃふにゃと緩んでいる。
 て言うかその口どうなってんの? どうやったら口が波形に緩むの?
 それにしても頭の蛇達を見なければ美人さんだなー。可愛すぎだろこの子。

「ちょっと、貴女聞いていますの? ネイルさん、よね? 魔王様のご息女だからって、他人に迷惑をかけてはいけないんですのよ? 家庭教師に教わらなかったの?」

 おまけにすごく確りしてる。
 何のかのと言いつつ、『ご息女』とかちゃんと私が身分ある人の娘と分かった上で使っているあたり、礼儀作法を躾られているのが読み取れる。
 名前の間に『イル』が付いているし、伯爵位を持つ貴族のご令嬢だと分かる。
 美人さんで伯爵家のご令嬢でおっとりしてそうなのに言う時は言う。
 これは将来有望な人材だわ。
 未来の魔王国も安泰だねこれは。
 っと、いつまでも無言でいたらますます怒られそうだ。何か言わなきゃ。

「ごめんなさい。教室の中だというのに騒がしくしてしまって。騒いだ者の代表として謝罪するわ。これからは気を付けるから、みんなのことも許してくれないかしら。この通りよ」

 私は席を立ち、ンムルトエルに向かい頭を下げる。
 この際、私が騒いだかどうかなど関係無い。
 誰かが責任を負ってけじめをつけないと、ンムルトエルと対等な立場で和解することは出来ないだろう。
 私は、私の両親と同じで、地位や権威を傘に着て誰かの上に立とうなどとは考えていない。
 悪いことをしたらごめんなさいと言いたいし、何かをしてもらったらありがとうと伝えたい。

「……分かっていただけたのなら結構です。私の方こそ、強く言い過ぎたわ。ごめんなさい。貴女方にも。ごめんなさい」

 ンムルトエルは私に軽く頭を下げ、私の席を囲み気まずそうに俯く少女達には深く頭を下げた。
 良かった。
 ンムルトエルくらい自律心のある子なら、解ってくれると思った。
 この子は、他人に敬われる立場にある者が、どういう立ち居振舞いをすべきか、理解している。
 きっと、彼女の両親も人格者なのだろう。

「許してくれてありがとう。貴女とは、良いお友達になれそう。ンムルトエルと、名前で呼んでも良いかしら」

 私は右手を差し出す。
 この世界にも、友好関係を築く時には握手をする習慣がある。
 私は、ンムルトエルと友達になりたい。
 きっと、この子なら、前世の親友の様に仲良くなれるんじゃないかと思う。
 あの子とは真逆の性格だけど。
 引っ込み思案で臆病で、さみしがり屋で。
 でも芯が在って、強くて、優しかった私の親友。
 ンムルトエルとなら、あの子との様な親友になれるんじゃないかな。
 なりたいな。
 そう願い、右手を差し出した。

「ンムル。もしくはエル。この子の事は、そう呼んであげてくれないかな?」

「えっ?」

 この場に居ない、誰かの声が聞こえた。
 そして私の右手を、見えない何かが掴んだ。

「えっ!?」

 ンムルトエルはまだ私が差し出した右手に触れてはいない。
 しかし私の掌は、ぐにゅりと歪み、掴まれている。
 掴まれている感触と、見えない何かの、いや、誰かの体温も感じる。
 透明人間? それともゴースト? 

「……ダダ。止めて。ネイル様に失礼よ」

「ンムルぅ……人前で『ダダ』は止めてくれないかなぁ。ちゃんと、ダーって呼んでほしいのだけれど」

 また声が聞こえ、掴まれていた右手が放される。
 何者かの感触が消える。

「ンムルトエルさん。お友達、ですか?」

「えぇ。ネイル様には、大変失礼を致しました。ほら、ダダ。出て来て。私にも見えないのだから」

「ダダって呼ぶの止めてくれたらね」

「……ダー。出て来て」

「はいはいー」

 そして私の目の前に現れたのは、ほっそりとしたしなやかな体躯の猫耳少女。
 猫耳はまだ半透明だ。
 後ろに立つンムルトエルの顔が透けて見える。

「初めまして、ネイル様。僕の名前は、ダー・ゾル・グー。グー侯爵家の一人娘だよ。そして、ンムルの親友なんだ。親は……まあ、爵位の違いがあって、ネルメルトン家とは盟友関係という名目の上下関係にあるけれど、僕とンムルは純粋な友情で結ばれた親友なんだ。だから、ンムルと友達になるのなら、僕とも友達になってほしいんだ。ネイル様」

 ダーと名乗る猫耳少女は一息に喋り終えると宙で固まっていた私の右手を再び掴んだ。
 今度は私にも見える手で。

「あの、ンムルトエルさん? えと、彼女、ダーさんは、その、女の子、で良いのよね?」

「はい。仰る通りですわ。着ている制服は男物・・ですけれど」

「僕の性格と話し方なら、こっちの方が見栄えると思ってねっ。ネイル様、どうかな? 似合ってる?」

 確かに似合ってるけど。
 ダーが着ている制服は男の子用の制服で、ブレザーにスラックスという出で立ちであり、つまりは男装である。
 赤みを帯びた黒髪がボーイッシュにカットされたショートヘアーの彼女は男の子の制服がとても似合う。
 そこにピョコンと突き出た猫耳がアンバランスで、それも逆に悪くない。
 でも、理由それだけ?
 て言うか、貴女達二人とも本当に7歳?
 個性豊か過ぎだし(見た目も含めて)普通に話せちゃうからつい忘れちゃうけど、まだ7歳だよね? 賢すぎない?
 貴族の子供って、そこまで差が出る程の英才教育を受けるの?
 まさか転生者じゃないよね?

「えぇ。とても似合ってると思うわ。それにしても、どうやって透明に? 身体だけ透けるのなら分かるけど、貴女は衣服まで透明になれるのね。魔法かしら」

「ご明察。そ、魔法だよ。身体だけ透明化することも、僕の種族なら出来るけれど、それだと服を脱がなくちゃいけないからね。魔法で服まで透明化させてたってワケさ」

「ダーさん、貴女の種族名は?」

「ダーでいいよ。僕達、友達になるんだろう?」

 それについてはまだ何も言ってないけどね。

「そうね。ではダダ、貴女の種族は何と言うのかしら」

「ちょ、ちょっと! その呼び方、あんまり好きじゃないんだよ。ダダってあだ名はンムルが小さい時に付けたもので、僕は普通にダーって呼んでほしいんだ」

 今もまだ小さいよ。そう口に出しかけたけど、さすがにそれは留めておいた。
 少し慌てた様に呼び方を訂正するダーの耳が、少し透明になった。
 どうやら感情の起伏も透明化に関係するらしい。

「あら。でも、私とダダはお友達になるのでしょう? なら、私もダダと呼んでいいと思うのだけど?」

「うぅん……」

「そうですわ。私は、愛着と友愛を持ってダダと呼んでいるのですから、ネイル様にもダダと呼んでもらって差し支えないでしょう?」

 渋っているダーの隣に、ンムルトエルがずるりといって来る。

「ンムルトエルも、ダダも、私のことは様付けじゃなく、ネイルって呼んでほしい。今日から友達なのだから」

「え? そんな、それは……」

「え、いいのかい? 嬉しいなぁ。お姫様を名前で呼び捨てても良いなんて、光栄の至りだよ。これじゃ、僕のあだ名を呼ばせないワケにはいかなくなっちゃったね。改めてよろしく」

 ンムルトエルが何か言いかけ、そこに今度はダダが割って入る。
 ニコニコと可愛らしい笑顔。
 半透明の耳がぴこぴこと跳ねている。
 ダダも相当可愛い顔立ちだ。
 男装している中性的な美少女。おまけにリアル猫耳。
 これはきっと前世なら多くの女性に(恐らく男性にも)受け入れられたことだろう。 

「それと、僕の種族はグラス・キャットだよ。知ってる?」

「グラス・キャット……。初めて耳にする種族名だわ」

 初めて耳にする響きに、ダダを今一度一瞥いちべつする。

「珍しいだろう? 何せ、今のところ僕一人しか居ないからね。混血なんだ。ウェア・キャットとグラスマーメイドのハーフさ」

「異種族混血。なるほど。よく、理解したわ」

 つまり、ダダは私と同類なのだ。
 魔王国において異種族間の婚姻、交配は珍しい事ではない。むしろ同種族の婚姻より余程多い。
 しかし、混血種。つまりは新種族として誕生することは極々稀だ。
 私はその一人であり、ダダもそうなのだ。
 ある意味では、ンムルトエルも同じと言えるのかもしれない。

「そういうことだから、ネイルとはもっと仲良くなりたいな。これからよろしくね、ネイル」

「えぇ、こちらこそ」

 ダダが右手を差し出す。
 私もそれに応え、右手を差し出した。

「ダダはもう握手したでしょ!? 次は私の番ですわ」

 しかし私の右手を掴んだのはンムルトエルだった。
 さっきの仕返しという訳だ。

「宜しくお願いしますわ。ネイルさ……ネイル。私のことは、是非ンムルと呼んで頂戴。ンムルが呼びにくければエルでも構いませんわ」

 白い肌をほんのり紅く染め、ンムルははにかみがら自身の右手に優しく力を込めた。

「呼びにくくなんてないわ。私の方こそ、宜しくね、ンムル」

 私も右手に力を込める。
 うんうん、と笑顔で頷くダダ。
 演技なのか天然なのか、ダダに上手く丸め込まれた感がある。
 彼女も相当遣り手のようだ。

「ところで、ネイルの種族は? 魔王様がイービルロードでいらして、お后様がエレメンタルで……やはりエレメンタルかしら?」

 おっと。
 その話、このタイミングでしちゃう?
 と言うか、種族の話を最初に振ったのが私だった。
 迂闊だったな。
 ちらりと周囲を窺うと、蚊帳かやの外になっていた少女達ばかりでなく、さらにその周りにギャラリーが増えていた。近寄っていなくても、聞き耳を立てている子も居るようだ。
 まあ、どうせすぐバレるだろうし、別に良いか。
 今日まで、自身で調べられるだけ調べて、パパとママがあちらこちらに手を回して調べても分からなかったのだから、仕方ないよね。

「実は私、自分の種族が分からないの。妹は精霊種だし、その下の弟は悪魔種なのだけど、私の種族だけ未だに分からなくて……」

「鑑定士には視てもらったのかい?」

 驚く周囲を差し置いて、ダダが不思議そうな顔で尋ねてくる。
 ンムルも一瞬驚いた表情を浮かべはしたが、直ぐにずず、と半歩分私との距離を縮め顔を寄せて来た。
 配慮を忘れない淑女の鑑だと感心する。

「えぇ。現段階で調べられるだけは調べたわ。魔法もアイテムも、使えるものは何でも使ったのだけど、判明していないの」

「ふぅん。そんなことが在るのか。ネイル、悪かったね。言わせたくないことだったよね」

「そうでもないわ。私から話を持ち出したのだし、いずれ周知されることよ。私、自分の種族を調べる為に色々手を尽くしているものだから、つい周りの種族も気にしてしまうの。皆も、私が不躾な質問してしまったら、そう言ってね。ちゃんと節度を持つようにするから」

 私のことを憐れむ様な表情で見つめる子も居る。きっとませた考えを持つ子なのだろう。
 だけど、私の種族が分からないのは誰の所為でもないのだから、別に悲観する事ではないのだ。
 もっと深く調べれば、新しい発見はある筈だ。
 他種族が交ざれば、それだけで新しい種族が誕生する可能性が生まれる。
 むしろ、多種多様な種族が混住する魔王国でそうならない方が不自然と言える。
 それが、たまたま王族において発生しただけにすぎないのだ。

「ねぇダダ? 私達も、珍しい種族ですわ。先天性白皮症のエウリュアレ。獣人族と透過魚族の混血。私と貴女とネイルは、何も違わないし、同じ魔属で、たった今お友達になりましたわ。きっと私とダダは、ネイルのお役に立てると思うの」

「うん。僕も同感だね。女の子なのに好んで男装する変わり者のグラス・キャットと、普段はおっとりしてるくせに気性が荒いエウリュアレ。魔王様のご息女で種族不明のお姫様のお役に立つには、打ってつけなんじゃないかな? ネイルはどう思う?」

 グッ、と、涙が出そうになるのを堪えた。

「……えぇ。黒髪黒瞳の魔王の娘は、全身白の蛇娘と、無色透明の猫耳娘が私の友達になってくれたことを、心から感謝するわ。とても……とても嬉しい」

 私達三人は、顔を付き合わせてクスクスと笑う。
 私達を見る周囲の目なんて、少しも気にならなかった。
 それに、クラスの子達は皆良い子達だったしね。

 私の学園生活初日は、こうして最高のスタートを切ったのだった。

 ちなみに私は、このあと滅茶苦茶泣いた。
 勿論、嬉しくてね。
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