74 / 89
ボッカイの戦い編
to be continued
しおりを挟む
「く、クルナ!!」
闇が恐れるかのように逃げて、空中で何かをしようとしている。
「は、はははは、キサマが私の攻撃をいクラ防いだとしてモ、この大地への全ての攻撃ヲ防ゲルか!?」
星々が輝く夜空に闇が覆う。
まるで彩色美豊かな世界を黒で塗りつぶすかのように見えた。
奴を治療するには近づかなくてはいけないが、中庸の者は空が飛べるかどうか分からない。しかし、考えている間にシャギーリそのものが破壊されてしまうだろう。
と、考えている俺をヒョイと掴んで一気に空へと駆け上らせた。
「タケミツ、帰ったらキミの世界の物語を聞かせてくれないか?」
壊れかけのジェットパックを吹かしながらピリスはほほ笑んだ。
「ああ、もちろんだ。いつでも魔法協会会館へ来てくれ」
「……キミってやつは。さぁ、行き給え!」
ジェットパックが壊れるもピリスは力を振り絞って俺をジャキの元へと届ける。
「や、ヤメロ!!」
その表情は分かる。
これから、こんなに太い魔杖という鍼を刺すのだ。
髪の毛くらいの細さの普通のゴウ鍼でさえ、患者さんは怖がるのにだ。
しかし、俺はジャキを殺すんじゃない。
生かすのだ。
見えるのは闇の中心にある場所【ツボ】だ。
「灸頭鍼!!」
ジャキのツボに鍼を突き刺した。
火の玉は煙を上げジャキの闇を煌々と照らしていく。
「ぐああああああああああ」
ジャキの身体が崩れていく、断末魔を上げ、苦悶の表情を浮かべている。
カヤの顔で。
「っぐ!?」
瞬間、闇の塊から銀髪のカヤに戻った。
視界が元に戻っている?
腹に鈍い衝撃、蹴られた勢いで鍼を手放し地面に落下する。
「ギザマ、覚えデろよ! アタジが必ズ、殺す! 絶対にコロシテやるんだから!!」
落ちていく俺の顔を睨みつけながら、ジャキは無数のカラスへと変身して去っていった。
地面に落下寸前で、柔らかな感触に包まれる。
とても毛深い。
「アニキーー!」
ああ、そう言えばあなたはライオンでしたね、どうりで毛深い。
「あ、ありがとう、ンドル」
……釈然としない。
助けてもらってアレだが、ここはもう少しロマンティックな感じでないかな?
「――アンタ、アタシが『だーりーん』とでも言って受け止めると思ってたでしょ?」
高飛車な表情でカヤがこちらに近づいてきた。
「ふ・ざ・け・ん・な! さっきは迷惑かけたと思って咄嗟に庇ってあげたけど、今回は地面に落とす気まんまんだったんだから!」
いつも通りにキレながらカヤが詰め寄ってくる。
「……ジャキを仕留め損なったからか?」
「はぁぁぁ? ジャキとかいうアタシの二番煎じはどうでも良いの! それよりアンタは……こ、このアタシの、お、おしりの秘密を、みんなの前で喋ったのよ!!」
今にもまたドラゴン化しそうな顔で俺を糾弾する。
「そ、それはゴメン、ちょっとテンション違っててさ、ついつい。でも、指摘したお陰で治ったんだろ? 痔」
角と牙が伸びそうな顔になったカヤをンドルとカイルが抑える。
「……大きい声で女子に言うなんて相変わらずサイテーよね、タケちゃんって」
ぢとーっとした眼でパシーが見てくる。
「仕方ないさ、タケミツはデリカシーに欠けている人間だからね」
「ピリスには言われたくないが」
ふぅ、やれやれ、としたピリスの表情に心底イラっとする。
「……お兄ちゃん、お帰りなさい」
アカネは包帯が巻かれた手を差し伸べてきた。
その手を優しく握る。
「アカネのお陰だよ。みんなを守ってくれてありがとう。そして、これからもよろしくな」
「うん!!」
花が咲いたかのような笑顔で抱き着いてくる……そして、ハァハァしている。
全てが終わったわけではない。
ジャキに止めを刺せなかったし、オオカワの今後の動向も気になる、ピリスは信用できるがエレメントアーミーが信用できるわけじゃない。
みんなを守るためには(公社)ボッカイ魔法協会を今よりもっと強力な組織にしないといけない。
だが、それは1人で背負うものではない。
ここにいる仲間たちと作りあげていくのだ。
「そういえば、オレッち気になってたんですけど! アニキって元の世界で何してたんっすか?」
「あー、鍼灸師って職業だったよ」
「真救師!! 真に救う者ってことですかい!? すげぇ!!」
「いや、そんな感じでは」
「ほぉ、流石、私が見込んだ男だけの事はある」
「そういう意味だったんだ! お兄ちゃん……かっこいい、ハァハァ」
「……だいぶ溜まってるな」
「アハッ、パーフェクトヒューマン系とかマジすごくない!? ワラえるw」
「これは、とんでもない方がいらしてくださったのですね。シャギ魔会をお任せしたいほどです」
「いや、いや、パシーとカイルさんちょっとバカにしてない?」
「ねぇ、アタシ、そういえば聞いて無かったんだけどさ」
「なんだよ、カヤ」
「それって、無資格じゃないわよね?」
to be continued
闇が恐れるかのように逃げて、空中で何かをしようとしている。
「は、はははは、キサマが私の攻撃をいクラ防いだとしてモ、この大地への全ての攻撃ヲ防ゲルか!?」
星々が輝く夜空に闇が覆う。
まるで彩色美豊かな世界を黒で塗りつぶすかのように見えた。
奴を治療するには近づかなくてはいけないが、中庸の者は空が飛べるかどうか分からない。しかし、考えている間にシャギーリそのものが破壊されてしまうだろう。
と、考えている俺をヒョイと掴んで一気に空へと駆け上らせた。
「タケミツ、帰ったらキミの世界の物語を聞かせてくれないか?」
壊れかけのジェットパックを吹かしながらピリスはほほ笑んだ。
「ああ、もちろんだ。いつでも魔法協会会館へ来てくれ」
「……キミってやつは。さぁ、行き給え!」
ジェットパックが壊れるもピリスは力を振り絞って俺をジャキの元へと届ける。
「や、ヤメロ!!」
その表情は分かる。
これから、こんなに太い魔杖という鍼を刺すのだ。
髪の毛くらいの細さの普通のゴウ鍼でさえ、患者さんは怖がるのにだ。
しかし、俺はジャキを殺すんじゃない。
生かすのだ。
見えるのは闇の中心にある場所【ツボ】だ。
「灸頭鍼!!」
ジャキのツボに鍼を突き刺した。
火の玉は煙を上げジャキの闇を煌々と照らしていく。
「ぐああああああああああ」
ジャキの身体が崩れていく、断末魔を上げ、苦悶の表情を浮かべている。
カヤの顔で。
「っぐ!?」
瞬間、闇の塊から銀髪のカヤに戻った。
視界が元に戻っている?
腹に鈍い衝撃、蹴られた勢いで鍼を手放し地面に落下する。
「ギザマ、覚えデろよ! アタジが必ズ、殺す! 絶対にコロシテやるんだから!!」
落ちていく俺の顔を睨みつけながら、ジャキは無数のカラスへと変身して去っていった。
地面に落下寸前で、柔らかな感触に包まれる。
とても毛深い。
「アニキーー!」
ああ、そう言えばあなたはライオンでしたね、どうりで毛深い。
「あ、ありがとう、ンドル」
……釈然としない。
助けてもらってアレだが、ここはもう少しロマンティックな感じでないかな?
「――アンタ、アタシが『だーりーん』とでも言って受け止めると思ってたでしょ?」
高飛車な表情でカヤがこちらに近づいてきた。
「ふ・ざ・け・ん・な! さっきは迷惑かけたと思って咄嗟に庇ってあげたけど、今回は地面に落とす気まんまんだったんだから!」
いつも通りにキレながらカヤが詰め寄ってくる。
「……ジャキを仕留め損なったからか?」
「はぁぁぁ? ジャキとかいうアタシの二番煎じはどうでも良いの! それよりアンタは……こ、このアタシの、お、おしりの秘密を、みんなの前で喋ったのよ!!」
今にもまたドラゴン化しそうな顔で俺を糾弾する。
「そ、それはゴメン、ちょっとテンション違っててさ、ついつい。でも、指摘したお陰で治ったんだろ? 痔」
角と牙が伸びそうな顔になったカヤをンドルとカイルが抑える。
「……大きい声で女子に言うなんて相変わらずサイテーよね、タケちゃんって」
ぢとーっとした眼でパシーが見てくる。
「仕方ないさ、タケミツはデリカシーに欠けている人間だからね」
「ピリスには言われたくないが」
ふぅ、やれやれ、としたピリスの表情に心底イラっとする。
「……お兄ちゃん、お帰りなさい」
アカネは包帯が巻かれた手を差し伸べてきた。
その手を優しく握る。
「アカネのお陰だよ。みんなを守ってくれてありがとう。そして、これからもよろしくな」
「うん!!」
花が咲いたかのような笑顔で抱き着いてくる……そして、ハァハァしている。
全てが終わったわけではない。
ジャキに止めを刺せなかったし、オオカワの今後の動向も気になる、ピリスは信用できるがエレメントアーミーが信用できるわけじゃない。
みんなを守るためには(公社)ボッカイ魔法協会を今よりもっと強力な組織にしないといけない。
だが、それは1人で背負うものではない。
ここにいる仲間たちと作りあげていくのだ。
「そういえば、オレッち気になってたんですけど! アニキって元の世界で何してたんっすか?」
「あー、鍼灸師って職業だったよ」
「真救師!! 真に救う者ってことですかい!? すげぇ!!」
「いや、そんな感じでは」
「ほぉ、流石、私が見込んだ男だけの事はある」
「そういう意味だったんだ! お兄ちゃん……かっこいい、ハァハァ」
「……だいぶ溜まってるな」
「アハッ、パーフェクトヒューマン系とかマジすごくない!? ワラえるw」
「これは、とんでもない方がいらしてくださったのですね。シャギ魔会をお任せしたいほどです」
「いや、いや、パシーとカイルさんちょっとバカにしてない?」
「ねぇ、アタシ、そういえば聞いて無かったんだけどさ」
「なんだよ、カヤ」
「それって、無資格じゃないわよね?」
to be continued
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~
ぐうのすけ
ファンタジー
高校生で18才の【黒野 速人】はクラス転移で異世界に召喚される。
城に召喚され、ステータス確認で他の者はレア固有スキルを持つ中、速人の固有スキルは呪い扱いされ城を追い出された。
速人は気づく。
この世界、俺がやっていたエロゲ、プリンセストラップダンジョン学園・NTRと同じ世界だ!
この世界の攻略法を俺は知っている!
そして自分のステータスを見て気づく。
そうか、俺の固有スキルは大器晩成型の強スキルだ!
こうして速人は徐々に頭角を現し、ハーレムと大きな地位を築いていく。
一方速人を追放したクラスメートの勇者源氏朝陽はゲームの仕様を知らず、徐々に成長が止まり、落ちぶれていく。
そしてクラス1の美人【姫野 姫】にも逃げられ更に追い込まれる。
順調に強くなっていく中速人は気づく。
俺達が転移した事でゲームの歴史が変わっていく。
更にゲームオーバーを回避するためにヒロインを助けた事でヒロインの好感度が限界突破していく。
強くなり、ヒロインを救いつつ成り上がっていくお話。
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
カクヨムとアルファポリス同時掲載。
人質から始まった凡庸で優しい王子の英雄譚
咲良喜玖
ファンタジー
アーリア戦記から抜粋。
帝国歴515年。サナリア歴3年。
新国家サナリア王国は、超大国ガルナズン帝国の使者からの宣告により、国家存亡の危機に陥る。
アーリア大陸を二分している超大国との戦いは、全滅覚悟の死の戦争である。
だからこそ、サナリア王アハトは、帝国に従属することを決めるのだが。
当然それだけで交渉が終わるわけがなく、従属した証を示せとの命令が下された。
命令の中身。
それは、二人の王子の内のどちらかを選べとの事だった。
出来たばかりの国を守るために、サナリア王が判断した人物。
それが第一王子である【フュン・メイダルフィア】だった。
フュンは弟に比べて能力が低く、武芸や勉学が出来ない。
彼の良さをあげるとしたら、ただ人に優しいだけ。
そんな人物では、国を背負うことが出来ないだろうと、彼は帝国の人質となってしまったのだ。
しかし、この人質がきっかけとなり、長らく続いているアーリア大陸の戦乱の歴史が変わっていく。
西のイーナミア王国。東のガルナズン帝国。
アーリア大陸の歴史を支える二つの巨大国家を揺るがす英雄が誕生することになるのだ。
偉大なる人質。フュンの物語が今始まる。
他サイトにも書いています。
こちらでは、出来るだけシンプルにしていますので、章分けも簡易にして、解説をしているあとがきもありません。
小説だけを読める形にしています。
ごめんみんな先に異世界行ってるよ1年後また会おう
味噌汁食べれる
ファンタジー
主人公佐藤 翔太はクラスみんなより1年も早く異世界に、行ってしまう。みんなよりも1年早く異世界に行ってしまうそして転移場所は、世界樹で最強スキルを実でゲット?スキルを奪いながら最強へ、そして勇者召喚、それは、クラスのみんなだった。クラスのみんなが頑張っているときに、主人公は、自由気ままに生きていく
聖女は妹ではありません。本物の聖女は、私の方です
光子
恋愛
私の双子の妹の《エミル》は、聖女として産まれた。
特別な力を持ち、心優しく、いつも愛を囁く妹は、何の力も持たない、出来損ないの双子の姉である私にも優しかった。
「《ユウナ》お姉様、大好きです。ずっと、仲良しの姉妹でいましょうね」
傍から見れば、エミルは姉想いの可愛い妹で、『あんな素敵な妹がいて良かったわね』なんて、皆から声を掛けられた。
でも違う、私と同じ顔をした双子の妹は、私を好きと言いながら、執着に近い感情を向けて、私を独り占めしようと、全てを私に似せ、奪い、閉じ込めた。
冷たく突き放せば、妹はシクシクと泣き、聖女である妹を溺愛する両親、婚約者、町の人達に、酷い姉だと責められる。
私は妹が大嫌いだった。
でも、それでも家族だから、たった一人の、双子の片割れだからと、ずっと我慢してきた。
「ユウナお姉様、私、ユウナお姉様の婚約者を好きになってしまいました。《ルキ》様は、私の想いに応えて、ユウナお姉様よりも私を好きだと言ってくれました。だから、ユウナお姉様の婚約者を、私に下さいね。ユウナお姉様、大好きです」
――――ずっと我慢してたけど、もう限界。
好きって言えば何でも許される免罪符じゃないのよ?
今まで家族だからって、双子の片割れだからって我慢してたけど、もう無理。
丁度良いことに、両親から家を出て行けと追い出されたので、このまま家を出ることにします。
さようなら、もう二度と貴女達を家族だなんて思わない。
泣いて助けを求めて来ても、絶対に助けてあげない。
本物の聖女は私の方なのに、馬鹿な人達。
不定期更新。
この作品は私の考えた世界の話です。設定ゆるゆるです。よろしくお願いします。
激レア種族に転生してみた(笑)
小桃
ファンタジー
平凡な女子高生【下御陵 美里】が異世界へ転生する事になった。
せっかく転生するなら勇者?聖女?大賢者?いやいや職種よりも激レア種族を選んでみたいよね!楽しい異世界転生ライフを楽しむぞ〜
【異世界転生 幼女編】
異世界転生を果たしたアリス.フェリシア 。
「えっと…転生先は森!?」
女神のうっかりミスで、家とか家族的な者に囲まれて裕福な生活を送るなんていうテンプレート的な物なんか全く無かった……
生まれたばかり身一つで森に放置……アリスはそんな過酷な状況で転生生活を開始する事になったのだった……アリスは無事に生き残れるのか?
ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む
紫楼
ファンタジー
酔っ払って寝て起きたらなんか手が小さい。びっくりしてベットから落ちて今の自分の情報と前の自分の記憶が一気に脳内を巡ってそのまま気絶した。
私は放置された16歳の少女リーシャに転生?してた。自分の状況を理解してすぐになぜか王様の命令で辺境にお嫁に行くことになったよ!
辺境はイケメンマッチョパラダイス!!だったので天国でした!
食べ物が美味しくない国だったので好き放題食べたい物作らせて貰える環境を与えられて幸せです。
もふもふ?に出会ったけどなんか違う!?
もふじゃない爺と契約!?とかなんだかなーな仲間もできるよ。
両親のこととかリーシャの真実が明るみに出たり、思わぬ方向に物事が進んだり?
いつかは立派な辺境伯夫人になりたいリーシャの日常のお話。
主人公が結婚するんでR指定は保険です。外見とかストーリー的に身長とか容姿について表現があるので不快になりそうでしたらそっと閉じてください。完全な性表現は書くの苦手なのでほぼ無いとは思いますが。
倫理観論理感の強い人には向かないと思われますので、そっ閉じしてください。
小さい見た目のお転婆さんとか書きたかっただけのお話。ふんわり設定なので軽ーく受け流してください。
描写とか適当シーンも多いので軽く読み流す物としてお楽しみください。
タイトルのついた分は少し台詞回しいじったり誤字脱字の訂正が済みました。
多少表現が変わった程度でストーリーに触る改稿はしてません。
カクヨム様にも載せてます。
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
伯爵夫人のお気に入り
つくも茄子
ファンタジー
プライド伯爵令嬢、ユースティティアは僅か二歳で大病を患い入院を余儀なくされた。悲しみにくれる伯爵夫人は、遠縁の少女を娘代わりに可愛がっていた。
数年後、全快した娘が屋敷に戻ってきた時。
喜ぶ伯爵夫人。
伯爵夫人を慕う少女。
静観する伯爵。
三者三様の想いが交差する。
歪な家族の形。
「この家族ごっこはいつまで続けるおつもりですか?お父様」
「お人形遊びはいい加減卒業なさってください、お母様」
「家族?いいえ、貴方は他所の子です」
ユースティティアは、そんな家族の形に呆れていた。
「可愛いあの子は、伯爵夫人のお気に入り」から「伯爵夫人のお気に入り」にタイトルを変更します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる