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神社⑧ 終話
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二人の顔を見ると驚愕の表情を浮かべて固まっていた。一人に至っては顔面蒼白といった感じにも見える。
「ふ、藤村さん……この映像本物だよね?」
「も、勿論です。昼間行った時には無かった鳥居や神社が夜行くとあったんですよ!」
私はやや興奮しながら二人に話し掛けたが二人は目を丸くして私を見つめていた。
「あ、いや、それも不思議なんだけど……藤村さんが手を洗う場面出せる?」
顔面蒼白になっていたクラスメイトが怯える様に私に問い掛けてきたので私はその場面を映し出す。画面には手を洗い鏡越しに撮られている私が映っている。
「ここ!! ここで止めて!」
やや取り乱すように言うクラスメイトに私は驚いたがすぐに言われた場面で映像を停止する。
「この場面、藤村さんを後ろから撮ってるはずなんだけどおかしくない?」
怯える様な目をして問い掛けてくるクラスメイトを見て私は初め何を言ってるのかわからなかった。
手を洗い、顔を上げると鏡越しに撮られている事に気付いた私が険しい顔をしているのが映っているだけだった。
そうそんな私が映っているだけなのだ。
「なんで藤村さんの背後から鏡越しに撮ってるのに撮影者が鏡に映ってないのよ!?」
私もそう言われて気付いたが何も言えずに固まってしまう。何故ハンディカムや貴子の姿が消えてしまっているのか説明なんか出来る訳が無かった。
怯える様に固まってしまった私達だが沈黙を破る様にもう一人のクラスメイトが更に問い掛けてくる。
「藤村さん。貴女が一緒に行った貴子さんて誰なの? その人にも話聞かなきゃ」
「えっ? 貴子だよ? 同じクラスの貴子。ほら私と同じ位の身長で……」
私は驚き、慌てて聞き返した後説明する。
「待って待って藤村さん。貴子さんて誰? そんな人クラスにいないでしょ?」
困惑の表情を見せる二人に対して私は驚いていた。貴子を知らない? なんで? 貴子はクラスメイトでずっと一緒に……いて……あれ? 貴子の顔が思い出せない。えっ? 昨日一緒にいたはずなのに……貴子? 貴子って誰? 私は誰と一緒にいたの? あの子は誰?
私はこの時初めて気付いた。貴子なんてクラスメイトは始めからいなかったという事を。何故私はあの子をクラスメイトだと思い込んだのだろうか?
それは今となっては当の私でもわからない。
ただあの時、貴子と名乗るあの子はそこにいたのは事実だ。
この事件をきっかけに私には結衣と茜というオカルト好きな二人の友人が出来た。そう私に話し掛けてくれたクラスメイトの二人だ。そしてその二人を介して他の人達とも話すようになった。
私の願いは少しは叶ったのだろうか?
「ねぇ姫華。今度隣街にある心霊スポット行ってみない?」
「そうね、行ってみようか。次は当たりかな?」
私と結衣が放課後そんな事を話している時だった。茜が勢いよく私達の前に走ってきた。
「ねぇ、ちょっと! 聞いた? 二組の相原って子、今朝事故にあって亡くなったんだって!!」
「えっ? マジで!? あの雑誌の表紙飾った子だよね?」
結衣と茜が顔を見合わせて騒いでいる。
二組の相原さん。たしか例の神社でお参りして雑誌の表紙を飾ったと噂の子。
『ただし場合によっては自分の大切な物を一つ奪われる』
えっ!? それって……。
「ふ、藤村さん……この映像本物だよね?」
「も、勿論です。昼間行った時には無かった鳥居や神社が夜行くとあったんですよ!」
私はやや興奮しながら二人に話し掛けたが二人は目を丸くして私を見つめていた。
「あ、いや、それも不思議なんだけど……藤村さんが手を洗う場面出せる?」
顔面蒼白になっていたクラスメイトが怯える様に私に問い掛けてきたので私はその場面を映し出す。画面には手を洗い鏡越しに撮られている私が映っている。
「ここ!! ここで止めて!」
やや取り乱すように言うクラスメイトに私は驚いたがすぐに言われた場面で映像を停止する。
「この場面、藤村さんを後ろから撮ってるはずなんだけどおかしくない?」
怯える様な目をして問い掛けてくるクラスメイトを見て私は初め何を言ってるのかわからなかった。
手を洗い、顔を上げると鏡越しに撮られている事に気付いた私が険しい顔をしているのが映っているだけだった。
そうそんな私が映っているだけなのだ。
「なんで藤村さんの背後から鏡越しに撮ってるのに撮影者が鏡に映ってないのよ!?」
私もそう言われて気付いたが何も言えずに固まってしまう。何故ハンディカムや貴子の姿が消えてしまっているのか説明なんか出来る訳が無かった。
怯える様に固まってしまった私達だが沈黙を破る様にもう一人のクラスメイトが更に問い掛けてくる。
「藤村さん。貴女が一緒に行った貴子さんて誰なの? その人にも話聞かなきゃ」
「えっ? 貴子だよ? 同じクラスの貴子。ほら私と同じ位の身長で……」
私は驚き、慌てて聞き返した後説明する。
「待って待って藤村さん。貴子さんて誰? そんな人クラスにいないでしょ?」
困惑の表情を見せる二人に対して私は驚いていた。貴子を知らない? なんで? 貴子はクラスメイトでずっと一緒に……いて……あれ? 貴子の顔が思い出せない。えっ? 昨日一緒にいたはずなのに……貴子? 貴子って誰? 私は誰と一緒にいたの? あの子は誰?
私はこの時初めて気付いた。貴子なんてクラスメイトは始めからいなかったという事を。何故私はあの子をクラスメイトだと思い込んだのだろうか?
それは今となっては当の私でもわからない。
ただあの時、貴子と名乗るあの子はそこにいたのは事実だ。
この事件をきっかけに私には結衣と茜というオカルト好きな二人の友人が出来た。そう私に話し掛けてくれたクラスメイトの二人だ。そしてその二人を介して他の人達とも話すようになった。
私の願いは少しは叶ったのだろうか?
「ねぇ姫華。今度隣街にある心霊スポット行ってみない?」
「そうね、行ってみようか。次は当たりかな?」
私と結衣が放課後そんな事を話している時だった。茜が勢いよく私達の前に走ってきた。
「ねぇ、ちょっと! 聞いた? 二組の相原って子、今朝事故にあって亡くなったんだって!!」
「えっ? マジで!? あの雑誌の表紙飾った子だよね?」
結衣と茜が顔を見合わせて騒いでいる。
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