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番外編(※記載ないものはすべて本編後です)
アレクシスは恋人がSなのかMなのか知りたい
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ある夕方のこと。
今日も今日とて恋人のことが可愛くて仕方がないアレクシスは、私室で膝にのせた恋人を愛でていた。
月白の髪を撫で、しなやかな体を抱きしめ、小さな手を丹念にマッサージする。やっていることは正直監禁したときのお世話をコンパクトにしているだけなのだが、今のところ気づかれていないようなのでよしとしよう。
なお、当初は「子供のように抱き上げるのはおやめになって」などと抵抗されたが、子供扱いではなく恋人扱いなので押し切った。
今ではすっかり腕の中で大人しく、時には甘えるように身を寄せてくれるようになったサラージュにるんるんとしていたアレクシスは、うなじの傷痕に目を止めた。
罪悪感と独占欲は今でもむくむくと湧き上がってくるのだが、これ以上は服を剥ぐしかないほどに密着しているおかげで精神は安定している。
だからだろう。これまでは些細なこととして思考の隅に追いやっていた疑問が、ぽろりと口から漏れた。
「つかぬことを聞くが」
「はい?」
「サラは、嗜虐趣味なのか被虐趣味なのか、どっちなんだ?」
こちらを見上げたベリー色の目が、ぱちぱちと瞬いた。
「……あらまあ」
恥ずかしがるでもなく怒るでもなく、ただ虚を突かれた様子の彼女に、途端にアレクシスの方が恥ずかしくなる。ばしんと尾がソファーの座面を叩き、わたわたとした声が溢れてくる。
「いや、恋人と言えどこんな風に聞くのはとても不躾で恥ずべきことだとはわかっているんだが、そのだな、あまりにも気になって」
「レクシア。レクシア落ち着いて。わたくしは気にしていないから」
どうどうとあやされ、多分赤くなっているだろう顔を隠すように彼女の首筋に埋める。甘く繊細な香りに別の意味で目眩がした。
自爆しているアレクシスのことに気付いているのかいないのか、サラージュが「そうねえ」と記憶を手繰るように視線を宙にやった。
「自覚としてはどちらでもないのだけれど……。まあまず。貴方に躾をしようとした時には、快楽みたいなものはなかったわね」
「そうなのか? 楽しそうだったが……?」
「あれはあんなもので監禁だと安堵してた貴方への苛立ちが解消できたからよ」
「ぅぐ、すまない……」
顔を覆う。監禁自体を責められた方がまだ気が楽な気がする。
そんなことを思っていれば、ぽつりとサラージュが呟いた。
「……というか、あの時のレクシアの方がよほど」
「待ってくれ。違う。あれはその、たしかに期待はしたがどちらかというとぼくはサラにされるならなんでもうれしいというかだな!?」
「そういうことにしておくわね」
語るに落ちた気がするが、深堀してもまた自爆するだけだろうとアレクシスは口をつぐんだ。
「貴方に限らず、特に誰かを虐めて楽しいと思ったことはないわね……むしろ申し訳なさの方が勝るわ」
「では、嗜虐性は薄いのだろうな」
「かもしれないわね」
サラージュの容姿と高圧的な口調の相性の良さをひそかに危惧していたアレクシスは、こっそり安堵した。
彼女を心底愛らしいと思っているアレクシスでさえあの有様だ。好んであの言動をとるようになったら他の男が変な扉を開けかねない。勿論誰にも見せるつもりはないが、本人が望まないならば無差別にまき散らされる心配は要らないだろう。
「で、次は被虐趣味ね。…………。」
先ほどと同じように宙に視線をやり、記憶を探っていたサラージュの体がぴたりと固まった。
「サラ……?」
顔を覗き込めば、熟れた林檎よりも赤く染まっていた。つんとした耳の先もよくよく見ればそのまま口に含んだら甘いだろうなと思ってしまうくらいに真っ赤だ。
自分でも自覚していなかったことに気付いてしまったと言わんばかりに、はわはわと小さな唇と潤んだ瞳を揺らす表情はとても可愛い。とても可愛いが同時にちょっと閨を思い出す艶やかさがある。勘弁してほしい。あと数時間待ってくれ。いやでも今聞きたいな。頑張れぼく。
そんな煩悩をサラージュに悟られてしまわないように少し体をずらし、言葉の続きを促すようにきゅっとその手を握る。
どうせならその口から言わせたいなという欲が勝った。
「…………とても、恥ずかしいのだけれど、その、ね?」
「うん。どうした、言ってごらん?」
縋るように、きゅむっと細い指がアレクシスの手を握り返す。
「正直、噛まれたとき、ちょっと……満足感みたいなものが」
「――――。」
予想以上の破壊力に、アレクシスは笑顔のまま固まった。
普段しっかりもので凛々しさの方が勝る恋人。心底可愛い可愛いと愛で倒しても中々甘えてくれない恋人。そもそも国を傾けかねない美少女。根本的に愛してやまない大好きな女の子。
そんな子が自分の膝の上で、恥じらいに真っ赤になりながら自分の手に弱々しく縋り、視線を泳がせている。
拷問とご褒美が同時に降りかかってきたような状況に、アレクシスはごくりと生唾を飲み込んだ。
(そういえば、正気の時の甘やかす閨よりも、発情期のときにうっかり少し強く押さえつけた時の方が反応がよかったような……。それにサラはもともと自罰的だし、素質があってもおかしくはない……のか?)
基本的に甘々に甘やかすことに専念しているので数こそ少ないものの思い当たる記憶は、ある。
ぐるぐると、腹の底で食欲に似た情欲が湧き上がる。
目が据わっていないか不安だが、今のサラージュの動揺っぷりからするに気づかれないだろう。さすがに夕食もまだの時間に組み敷くのはいけない。嫌われるし呼びに来た従者に見られかねない。約二名返事がないと突貫してくる奴らがいる。
「本当にちょっとよ? 自分の中で貴方への執着にきちんと名前がついたっていう精神的な充足もあったでしょうし」
「……ふうん?」
じっとその顔を見つめていれば、ぱちりと目が合った。サラージュがびくりと肩を跳ねさせる。一層赤く染まった頬に唇を落とす。うん。可愛い。
「レクシア? レクシア? 本当にちょっとですからね?」
「うんうん。わかった。――ちょっとだけ、サラには苛められたい欲求があるんだな?」
うっそりと笑えば、サラージュが反論しようとぱっと口を開き、嘘がつけなくて口をつぐむ。
珍しく完全に自分が優位をとれている。しばらくすれば慣れて対処法を考え始めるだろうから、心底楽しめるのは今だけじゃなかろうか。
ぺろりとうなじの傷痕を舐め上げれば、子猫のような甘い声が零れた。
ちらりと時計を見上げる。まだ時間はある。
(…………うん、確認する程度ならいけるな)
一層強く手を握る指を存分に甘やかしながら、アレクシスは再び細い首筋に顔をうずめた。
調子に乗って歯型をつけすぎて怒られるまであと、九分。
今日も今日とて恋人のことが可愛くて仕方がないアレクシスは、私室で膝にのせた恋人を愛でていた。
月白の髪を撫で、しなやかな体を抱きしめ、小さな手を丹念にマッサージする。やっていることは正直監禁したときのお世話をコンパクトにしているだけなのだが、今のところ気づかれていないようなのでよしとしよう。
なお、当初は「子供のように抱き上げるのはおやめになって」などと抵抗されたが、子供扱いではなく恋人扱いなので押し切った。
今ではすっかり腕の中で大人しく、時には甘えるように身を寄せてくれるようになったサラージュにるんるんとしていたアレクシスは、うなじの傷痕に目を止めた。
罪悪感と独占欲は今でもむくむくと湧き上がってくるのだが、これ以上は服を剥ぐしかないほどに密着しているおかげで精神は安定している。
だからだろう。これまでは些細なこととして思考の隅に追いやっていた疑問が、ぽろりと口から漏れた。
「つかぬことを聞くが」
「はい?」
「サラは、嗜虐趣味なのか被虐趣味なのか、どっちなんだ?」
こちらを見上げたベリー色の目が、ぱちぱちと瞬いた。
「……あらまあ」
恥ずかしがるでもなく怒るでもなく、ただ虚を突かれた様子の彼女に、途端にアレクシスの方が恥ずかしくなる。ばしんと尾がソファーの座面を叩き、わたわたとした声が溢れてくる。
「いや、恋人と言えどこんな風に聞くのはとても不躾で恥ずべきことだとはわかっているんだが、そのだな、あまりにも気になって」
「レクシア。レクシア落ち着いて。わたくしは気にしていないから」
どうどうとあやされ、多分赤くなっているだろう顔を隠すように彼女の首筋に埋める。甘く繊細な香りに別の意味で目眩がした。
自爆しているアレクシスのことに気付いているのかいないのか、サラージュが「そうねえ」と記憶を手繰るように視線を宙にやった。
「自覚としてはどちらでもないのだけれど……。まあまず。貴方に躾をしようとした時には、快楽みたいなものはなかったわね」
「そうなのか? 楽しそうだったが……?」
「あれはあんなもので監禁だと安堵してた貴方への苛立ちが解消できたからよ」
「ぅぐ、すまない……」
顔を覆う。監禁自体を責められた方がまだ気が楽な気がする。
そんなことを思っていれば、ぽつりとサラージュが呟いた。
「……というか、あの時のレクシアの方がよほど」
「待ってくれ。違う。あれはその、たしかに期待はしたがどちらかというとぼくはサラにされるならなんでもうれしいというかだな!?」
「そういうことにしておくわね」
語るに落ちた気がするが、深堀してもまた自爆するだけだろうとアレクシスは口をつぐんだ。
「貴方に限らず、特に誰かを虐めて楽しいと思ったことはないわね……むしろ申し訳なさの方が勝るわ」
「では、嗜虐性は薄いのだろうな」
「かもしれないわね」
サラージュの容姿と高圧的な口調の相性の良さをひそかに危惧していたアレクシスは、こっそり安堵した。
彼女を心底愛らしいと思っているアレクシスでさえあの有様だ。好んであの言動をとるようになったら他の男が変な扉を開けかねない。勿論誰にも見せるつもりはないが、本人が望まないならば無差別にまき散らされる心配は要らないだろう。
「で、次は被虐趣味ね。…………。」
先ほどと同じように宙に視線をやり、記憶を探っていたサラージュの体がぴたりと固まった。
「サラ……?」
顔を覗き込めば、熟れた林檎よりも赤く染まっていた。つんとした耳の先もよくよく見ればそのまま口に含んだら甘いだろうなと思ってしまうくらいに真っ赤だ。
自分でも自覚していなかったことに気付いてしまったと言わんばかりに、はわはわと小さな唇と潤んだ瞳を揺らす表情はとても可愛い。とても可愛いが同時にちょっと閨を思い出す艶やかさがある。勘弁してほしい。あと数時間待ってくれ。いやでも今聞きたいな。頑張れぼく。
そんな煩悩をサラージュに悟られてしまわないように少し体をずらし、言葉の続きを促すようにきゅっとその手を握る。
どうせならその口から言わせたいなという欲が勝った。
「…………とても、恥ずかしいのだけれど、その、ね?」
「うん。どうした、言ってごらん?」
縋るように、きゅむっと細い指がアレクシスの手を握り返す。
「正直、噛まれたとき、ちょっと……満足感みたいなものが」
「――――。」
予想以上の破壊力に、アレクシスは笑顔のまま固まった。
普段しっかりもので凛々しさの方が勝る恋人。心底可愛い可愛いと愛で倒しても中々甘えてくれない恋人。そもそも国を傾けかねない美少女。根本的に愛してやまない大好きな女の子。
そんな子が自分の膝の上で、恥じらいに真っ赤になりながら自分の手に弱々しく縋り、視線を泳がせている。
拷問とご褒美が同時に降りかかってきたような状況に、アレクシスはごくりと生唾を飲み込んだ。
(そういえば、正気の時の甘やかす閨よりも、発情期のときにうっかり少し強く押さえつけた時の方が反応がよかったような……。それにサラはもともと自罰的だし、素質があってもおかしくはない……のか?)
基本的に甘々に甘やかすことに専念しているので数こそ少ないものの思い当たる記憶は、ある。
ぐるぐると、腹の底で食欲に似た情欲が湧き上がる。
目が据わっていないか不安だが、今のサラージュの動揺っぷりからするに気づかれないだろう。さすがに夕食もまだの時間に組み敷くのはいけない。嫌われるし呼びに来た従者に見られかねない。約二名返事がないと突貫してくる奴らがいる。
「本当にちょっとよ? 自分の中で貴方への執着にきちんと名前がついたっていう精神的な充足もあったでしょうし」
「……ふうん?」
じっとその顔を見つめていれば、ぱちりと目が合った。サラージュがびくりと肩を跳ねさせる。一層赤く染まった頬に唇を落とす。うん。可愛い。
「レクシア? レクシア? 本当にちょっとですからね?」
「うんうん。わかった。――ちょっとだけ、サラには苛められたい欲求があるんだな?」
うっそりと笑えば、サラージュが反論しようとぱっと口を開き、嘘がつけなくて口をつぐむ。
珍しく完全に自分が優位をとれている。しばらくすれば慣れて対処法を考え始めるだろうから、心底楽しめるのは今だけじゃなかろうか。
ぺろりとうなじの傷痕を舐め上げれば、子猫のような甘い声が零れた。
ちらりと時計を見上げる。まだ時間はある。
(…………うん、確認する程度ならいけるな)
一層強く手を握る指を存分に甘やかしながら、アレクシスは再び細い首筋に顔をうずめた。
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