謀略のシャーロット 〜幼妻は呪われた第2皇子を皇帝にしたい〜

 生まれてからずっと庶子だとして兄弟たちから虐げられてきたベルトラン帝国の第2皇子ギルベルトは7年前、自身の唯一の味方だった魔術の師匠レクレツィアを殺された。
 誕生日に皇帝から彼女の『首』をプレゼントされたのだ。
 それ以降、この世の全てに絶望したギルベルトは、皇城の端にある誰も近づかないような離宮で息を殺すように暮らしてきた。
 復讐するために行動を起こす勇気も、師匠の後を追って死ぬ勇気もない彼は、人形のように同じことを繰り返す毎日を続けている。

 そんなただ息をしているだけの生活を送ってきたギルベルトだったが、20の誕生日を目前にして転機が訪れた。
 嫁ができたのだ。
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 妻の名はシャーロット。隣国の第4王女で年は…わずか13歳。

 なんでも彼女は半ば人質のような形で彼の元に嫁いでくるらしい。
 味方のいない帝国で、呪われていると言う噂のある第3皇子に嫁ぐなど、たった13歳の娘にとっては絶望しかないことだろう。
 ギルベルトは自分の妻が子ウサギのように震えながら、離宮にやってくると思っていた。

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 ※これは第2皇子ギルベルトが幼妻に振り回されながら、皇帝を目指す物語です。
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