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19:押してしまったスイッチ(2)
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「あ……」
「……やあ、リリアン」
「ご、ご機嫌よう。ジェレミー。お兄様に用事?」
感情が読み取れない目で見下ろしてくるジェレミーに、リリアンは思わず一歩下がり、そして背後にある扉のドアノブに手をかけた。
明らかに逃げようとしている。ヨハネスに助けを求めようとしている。
ジェレミーはそれを察したのか、にっこりと微笑むとドアノブを触るリリアンの手に自分の手を重ねた。ドアノブを捻ろうとするリリアンとそれを阻止しようとするジェレミーの無言の攻防。
室内で執務の続きをしていたヨハネスは、ガチャガチャと音を立てるドアノブを生暖かい目で見守っていた。
「兄上への用事はもう済んだのか?リリアン」
「ええ、終わったわ」
「そうか。登城して真っ先にここに来たみたいだったから、もっと時間がかかると思っていたのだけど、思っていたよりもずっと早く出てきたね」
嫌に棘のある言い方である。まるで、『なぜ真っ先に俺のところに来ないのか』と責めているようだ。
リリアンは誤魔化すような笑みを浮かべた。
「ほ、報告をね。しようと思って。ほら、大事な弟君を旦那様にもらうんだもの。ジェレミーのところに行く前にきちんと報告しておかないと、あのブラコン殿下が何を言ってくるかわからないでしょう? ね?」
身振り手振りで、決してジェレミーが思っているような理由でここに来たわけではないと説明するリリアン。
ジェレミーはそんな彼女の言葉にうっすらと頬を染めた。
「旦那様?」
「ん?」
「旦那様か……。いいな」
「そ、そう?」
「うん。良い響きだ」
「それはよかった……、です?」
手で顔を覆い、照れるジェレミーにつられてリリアンもまた、顔を赤くした。
何とも言えない微妙な沈黙。
主人についてきただけのキースは、何を見せられているんだろうと遠い目をした。
「じゃあ行こうか」
「へ? どこに?」
「第二皇子宮。もう君の荷物は兄上のところから移してあるから」
「……へ?」
ジェレミーはキョトンと首を傾げるリリアンをひょいと抱き上げると、人目も憚らず第一皇子宮の廊下を闊歩する。
まだ正式にヨハネスとの婚約解消も、ジェレミーとの婚約も発表されていないのに、こんな姿を見られてはなんて噂されるかわからない。
リリアンは両手で顔を覆って現実逃避した。
***
リリアンが連れてこられたのは第二皇子妃の部屋だった。その部屋はジェレミーの部屋とは扉一つで行き来できるようになっており、室内にはすでにリリアンの荷物が置いてあった。
「ちょっと待って、ジェレミー。これはダメだよ」
「何がダメなんだ?」
「だって、まだ結婚もしていないのに、妃の部屋をあてがうなんて前例がない」
横抱きされたままのリリアンは顔面真っ青でジェレミーを見上げた。妃の部屋は本来、結婚式の日に妃となった令嬢が立ち入ることの許される部屋だ。ヨハネスの婚約者だった時だって宮に部屋は用意されていたが、あくまでもその部屋は客室で、妃の部屋ではなかった。
婚前にこんなことをしては、二人にそういう関係があると公言しているようなものだ。
「わ、私、この部屋使えないよ」
「どうして? どうせ結婚する仲なんだから、なんの問題もないだろ?」
「いやいやいや、あるよ! 問題しかないよ!」
「どの辺が?」
「婚前の、その……、アレは……。宗教的な観点からもアウトでしょ?」
「それは確かにそうだけど……。俺は結婚するまでは君に手を出す気はないぞ?」
「……え?」
「え、何? その反応。まさか、リリアンは俺と婚前交渉する気だったのか? 意外と積極的だな」
「ち、ちちちちちがーう!! そういうことを言ってるんじゃないの! 教皇庁はいつもジェレミーを目の敵にしてるでしょってことが言いたいの! こういう前例がないことしてたら、また嫌味言われ放題だよってことが言いたいの!!」
リリアンは顔を真っ赤にしてポカポカとジェレミーの胸を叩く。違うと言いつつも、少しはそういう展開を想像したらしい。まあ、あれだけ熱烈なプロポーズをされてしまっては仕方がない部分もあるだろう。
しかし、まさかリリアンがそんな想像をするとは思っていなかったジェレミーは、嬉しそうに小さく笑みをこぼすと彼女をぎゅっと抱きしめた。
そしてそのままベッドに連行すると、優しく彼女をおろした。
「な、なぜベッドに?」
「あれ? 期待してたんじゃなかったの?」
「してないし!! 絶対してない!!」
仰向けになったリリアンの肩口に手をついて、ニヤリと広角を上げながら彼女を見下ろすジェレミー。
リリアンは彼の目が若干本気モードになってるような気がして、くるんと体をうつ伏せにすると、頭に枕を被った。
「本当に、本当の本当にダメだからね!?」
「どうしようかな」
ダメだと言われたら欲しくなるのが人の性。
枕の隙間から見えるリリアンの首は肩のあたりまで真っ赤に染まっており、とても美味しそうだ。
ジェレミーは首にかかる彼女の白銀の髪を軽く避けると、その美味しそうな頸にガブリと噛み付いた。
「ひゃ!?」
明らかに首を吸われている感覚があるのに、頭を押さえられて身動きが取れないリリアンは足をばたつかせながら抗議した。
しかし抵抗虚しく、解放された彼女がベッドから飛び降りて鏡を確認すると頸には赤い鬱血痕がしっかりとついていた。
もう当分、髪をアップにはできない。首筋を抑えたリリアンは顔を真っ赤にして涙目になりながらジェレミーを睨みつけた。
「綺麗についたな」
「さ、最低!」
「別に何もしていないだろ。ただ所有印をつけただけだ」
「それがダメだって言ってんの!!」
「なんで? 俺のものになるのが嫌ってこと? 昨日、約束したのに?」
「そうじゃなくて、普通に恥ずかしいじゃない! こんなの見られたら、周りから『あいつら、そういう仲になったんだ、へぇー』って目で見られるでしょうが!?」
「リリアンをそんな目で見てくるやつは目を潰してやるから安心しろ」
「いやいやいや、全然安心できないよね!?」
何なんだろう、この違和感は。話していると時々、とても怖い目で見てくる。
リリアンは体を守るように自分の肩を抱くと、扉の方まで後ずさった。
「……なんだか、おかしくない? どうしたの? ジェレミーって、そんな人だった? 性格変わりすぎじゃない?」
「そうか? 前からこんな感じだけど」
「違うよ! 前はもっとこう、可愛げがあった!」
「可愛げがなくなったのなら本望だ。俺は君に可愛いと言われるのがとても嫌だったからな」
ジェレミーはベッドから降り、ジリジリとリリアンに近づく。
不敵な笑みを浮かべて近づいてくる彼に、リリアンは目を逸らしたくなった。
ジェレミーはこんな感じの人だっただろうか。
確かに意地悪なところはあったが、基本的には優しくて、リリアンをよく慕ってくれていた可愛い弟だったはず。どちらかというと犬っぽくて、こんな獲物を狙う野生の狼みたいな目をした男ではなかったはずだ。
「な、何がしたいの?これからどうするつもりなの? 今、何を考えているの?」
「そんなに怯えないでくれ。俺はただリリアンが欲しいだけだ。君と結婚して君を一生俺に縛りつけたいだけ」
「縛りつけたいって……」
リリアンの前まできたジェレミーは、彼女の髪に触れるとその毛先にそっと口付けた。
どこか諦めたような目と、自分を悪人だと思っているような言い回し。
リリアンはそんなジェレミーに、彼の昨日の言葉を思い出した。
「ねえ、もしかして、本当に私があなたのことを好きにならなくてもいいって思ってるの?」
「……やあ、リリアン」
「ご、ご機嫌よう。ジェレミー。お兄様に用事?」
感情が読み取れない目で見下ろしてくるジェレミーに、リリアンは思わず一歩下がり、そして背後にある扉のドアノブに手をかけた。
明らかに逃げようとしている。ヨハネスに助けを求めようとしている。
ジェレミーはそれを察したのか、にっこりと微笑むとドアノブを触るリリアンの手に自分の手を重ねた。ドアノブを捻ろうとするリリアンとそれを阻止しようとするジェレミーの無言の攻防。
室内で執務の続きをしていたヨハネスは、ガチャガチャと音を立てるドアノブを生暖かい目で見守っていた。
「兄上への用事はもう済んだのか?リリアン」
「ええ、終わったわ」
「そうか。登城して真っ先にここに来たみたいだったから、もっと時間がかかると思っていたのだけど、思っていたよりもずっと早く出てきたね」
嫌に棘のある言い方である。まるで、『なぜ真っ先に俺のところに来ないのか』と責めているようだ。
リリアンは誤魔化すような笑みを浮かべた。
「ほ、報告をね。しようと思って。ほら、大事な弟君を旦那様にもらうんだもの。ジェレミーのところに行く前にきちんと報告しておかないと、あのブラコン殿下が何を言ってくるかわからないでしょう? ね?」
身振り手振りで、決してジェレミーが思っているような理由でここに来たわけではないと説明するリリアン。
ジェレミーはそんな彼女の言葉にうっすらと頬を染めた。
「旦那様?」
「ん?」
「旦那様か……。いいな」
「そ、そう?」
「うん。良い響きだ」
「それはよかった……、です?」
手で顔を覆い、照れるジェレミーにつられてリリアンもまた、顔を赤くした。
何とも言えない微妙な沈黙。
主人についてきただけのキースは、何を見せられているんだろうと遠い目をした。
「じゃあ行こうか」
「へ? どこに?」
「第二皇子宮。もう君の荷物は兄上のところから移してあるから」
「……へ?」
ジェレミーはキョトンと首を傾げるリリアンをひょいと抱き上げると、人目も憚らず第一皇子宮の廊下を闊歩する。
まだ正式にヨハネスとの婚約解消も、ジェレミーとの婚約も発表されていないのに、こんな姿を見られてはなんて噂されるかわからない。
リリアンは両手で顔を覆って現実逃避した。
***
リリアンが連れてこられたのは第二皇子妃の部屋だった。その部屋はジェレミーの部屋とは扉一つで行き来できるようになっており、室内にはすでにリリアンの荷物が置いてあった。
「ちょっと待って、ジェレミー。これはダメだよ」
「何がダメなんだ?」
「だって、まだ結婚もしていないのに、妃の部屋をあてがうなんて前例がない」
横抱きされたままのリリアンは顔面真っ青でジェレミーを見上げた。妃の部屋は本来、結婚式の日に妃となった令嬢が立ち入ることの許される部屋だ。ヨハネスの婚約者だった時だって宮に部屋は用意されていたが、あくまでもその部屋は客室で、妃の部屋ではなかった。
婚前にこんなことをしては、二人にそういう関係があると公言しているようなものだ。
「わ、私、この部屋使えないよ」
「どうして? どうせ結婚する仲なんだから、なんの問題もないだろ?」
「いやいやいや、あるよ! 問題しかないよ!」
「どの辺が?」
「婚前の、その……、アレは……。宗教的な観点からもアウトでしょ?」
「それは確かにそうだけど……。俺は結婚するまでは君に手を出す気はないぞ?」
「……え?」
「え、何? その反応。まさか、リリアンは俺と婚前交渉する気だったのか? 意外と積極的だな」
「ち、ちちちちちがーう!! そういうことを言ってるんじゃないの! 教皇庁はいつもジェレミーを目の敵にしてるでしょってことが言いたいの! こういう前例がないことしてたら、また嫌味言われ放題だよってことが言いたいの!!」
リリアンは顔を真っ赤にしてポカポカとジェレミーの胸を叩く。違うと言いつつも、少しはそういう展開を想像したらしい。まあ、あれだけ熱烈なプロポーズをされてしまっては仕方がない部分もあるだろう。
しかし、まさかリリアンがそんな想像をするとは思っていなかったジェレミーは、嬉しそうに小さく笑みをこぼすと彼女をぎゅっと抱きしめた。
そしてそのままベッドに連行すると、優しく彼女をおろした。
「な、なぜベッドに?」
「あれ? 期待してたんじゃなかったの?」
「してないし!! 絶対してない!!」
仰向けになったリリアンの肩口に手をついて、ニヤリと広角を上げながら彼女を見下ろすジェレミー。
リリアンは彼の目が若干本気モードになってるような気がして、くるんと体をうつ伏せにすると、頭に枕を被った。
「本当に、本当の本当にダメだからね!?」
「どうしようかな」
ダメだと言われたら欲しくなるのが人の性。
枕の隙間から見えるリリアンの首は肩のあたりまで真っ赤に染まっており、とても美味しそうだ。
ジェレミーは首にかかる彼女の白銀の髪を軽く避けると、その美味しそうな頸にガブリと噛み付いた。
「ひゃ!?」
明らかに首を吸われている感覚があるのに、頭を押さえられて身動きが取れないリリアンは足をばたつかせながら抗議した。
しかし抵抗虚しく、解放された彼女がベッドから飛び降りて鏡を確認すると頸には赤い鬱血痕がしっかりとついていた。
もう当分、髪をアップにはできない。首筋を抑えたリリアンは顔を真っ赤にして涙目になりながらジェレミーを睨みつけた。
「綺麗についたな」
「さ、最低!」
「別に何もしていないだろ。ただ所有印をつけただけだ」
「それがダメだって言ってんの!!」
「なんで? 俺のものになるのが嫌ってこと? 昨日、約束したのに?」
「そうじゃなくて、普通に恥ずかしいじゃない! こんなの見られたら、周りから『あいつら、そういう仲になったんだ、へぇー』って目で見られるでしょうが!?」
「リリアンをそんな目で見てくるやつは目を潰してやるから安心しろ」
「いやいやいや、全然安心できないよね!?」
何なんだろう、この違和感は。話していると時々、とても怖い目で見てくる。
リリアンは体を守るように自分の肩を抱くと、扉の方まで後ずさった。
「……なんだか、おかしくない? どうしたの? ジェレミーって、そんな人だった? 性格変わりすぎじゃない?」
「そうか? 前からこんな感じだけど」
「違うよ! 前はもっとこう、可愛げがあった!」
「可愛げがなくなったのなら本望だ。俺は君に可愛いと言われるのがとても嫌だったからな」
ジェレミーはベッドから降り、ジリジリとリリアンに近づく。
不敵な笑みを浮かべて近づいてくる彼に、リリアンは目を逸らしたくなった。
ジェレミーはこんな感じの人だっただろうか。
確かに意地悪なところはあったが、基本的には優しくて、リリアンをよく慕ってくれていた可愛い弟だったはず。どちらかというと犬っぽくて、こんな獲物を狙う野生の狼みたいな目をした男ではなかったはずだ。
「な、何がしたいの?これからどうするつもりなの? 今、何を考えているの?」
「そんなに怯えないでくれ。俺はただリリアンが欲しいだけだ。君と結婚して君を一生俺に縛りつけたいだけ」
「縛りつけたいって……」
リリアンの前まできたジェレミーは、彼女の髪に触れるとその毛先にそっと口付けた。
どこか諦めたような目と、自分を悪人だと思っているような言い回し。
リリアンはそんなジェレミーに、彼の昨日の言葉を思い出した。
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