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第83話  尋問

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弥生がライにお願いをしてきた。

「私達が尋問をします。ただ、この女のステータスを転写してください。すべての項目をです。ライはまだ見ないで下さい。それと合図をしたら彼女の目の前で着替えてください」

「着替え?」

「ええ。ライが服の下に防具を着用し、備えていた事を知らしめて意気を挫くのと、血がついている状態で外に出て欲しくはないのです。それとクリーンは今は使わないで欲しいから」
 
ライは腑に落ちなかったが、尋問を任せた以上指示に従う事にし、ラルファにより組み伏せられている少女の肩を掴みステータスを転写して弥生に渡した。ライはお手並み拝見するよと見守る事になった。

アニータ=ニキータ   
16歳  
身重150cm  
82-54-82 
中々のスタイルね。
ほう、貴女まだ生娘なのね。ライが悦ぶわ!彼ね生娘を調教するのが大好きなの。うふふ。そんなふうに見えないでしょ。でも彼燃えるわよ。彼の別名はね、処女食いのライなのよ。ほら、貴女の事を値踏みしているわよ!」
  
ライの方を見たことを確認して話を続けた。

「どちらが名かしら?本名がバレているのだから教えてくれると嬉しいわ。そうそう、私は弥生よ。かつて勇者キョウコと旅をした名を奪われし者なの。まず貴女を私の奴隷にし、貴女自身を含め、人に危害を加えるのを禁じているの。言うのが遅くなってごめんなさいね。ほら、さっきライを攻撃しようとしたでしょ?ああなるから。それと死んだ方がマシという位に強烈な痛みに襲われるけれども我慢できるかしら?そうそう、痛いけど発狂したり死んだりしないから。心が壊れてもギフトで治せるのよ。それと嘘は通用しないわ。彼女はミーニャ。彼女の嘘を見抜くスキルは有名よ!さて、前置きはこのくらいにして、本題に入りましょうか?その前に貴女から質問をさせてあげるわ。色々知りたいでしょ?そうそう、この部屋からは今は出る事を禁じます」

ラルファが拘束を解いた。

「ニキータが名だ。アニータと言うのは知らない。ただのアニータだ。それに適当な事を言うな。我らの同胞を全員殺したのか!子供もいたのにこのろくでなし共が!」

「何を言うか!我が婚約者を襲っておいて!そもそと人を殺そうとしたんだ、反撃されて殺されても文句を言う筋合いはないだろう!この痴れ者が!」

「ラルファ!おさえなさい!良いですか、アニータ、貴女も見ていたでしょ?彼らは貴女達のお目付け役でしょ?彼らが担当の子達に矢を放ったの。貴女は偶々ライが矢の威力を落として気絶させたから助かったのよ。それに貴女はもう死んだ事になっている筈よ。首尾を確認した者がいる筈よ?違うかしら?」

「た、確かにこれは我らジャバウォックの毒矢だ。何故私は生きているのだ?」

「ライはね、解毒もスペシャリストなの。貴女達は失敗したから口封じに始末されたのよ。彼らは逃げられないと分かると自害したわ」

「嘘を付くな!貴様達が同胞が殺したように見せかけているのだ。極悪非道の貴様達を始末する正義を行う我らが同胞に殺される事ななんてある訳などないぞ!卑劣な!殺すなら殺せ!このくされxxめ!」

「貴女達は何を言われてライを殺そうとしたの?大丈夫よ。もう貴女は死んだと思われているから、洗いざらい喋っても大丈夫」

「この犯罪者め!誰が喋るものか!」

「そう、残念ね。ちゃんと話すなら密かに逃してあげようと思ったけど、ライの慰み者になりなさい。彼は初めてでも容赦しないわよ。ふふふ。私も彼が泣き叫ぶ女の子相手に情け容赦なく犯すのを見るのはゾクゾクするの!ライ、お願い!」

するとライはニキータの前に行き、服を脱ぎ始めた。

言われた通りに装備をドサッと落として下着のみになった。

弥生はライの耳元で囁いた。

「ちょっと待って。流石に床に押し付けられていたから、ベッドに横にさせて少し休ませたいの。優しさを見せれば少しは協力的になると思うの。それでね、ベッドに運んであげて欲しいの。その、満面の笑みが大事だから忘れないでね」

ライは言われるがままにベッドを作り、震えている少女を抱き抱え、ベッドに運んだ。
ベッドに来た所で唾を吐きかけられた。

唾を吐きかけられたショックから唖然としてしまい、つい落としてしまった。

「悪い。びっくりしたから落としてしまった。気分が悪いの?」

更に唾を吐きかけられた。

「私の体を好きにしても、心までモノに出来るとは思わぬ事だ。いつか貴様の寝首を掻いてやる」

弥生は平手打ちをして、ニキータの服をナイフで破り捨てて、上半身裸にした。そしてその服でライの顔を拭った。

「何してるの?ライに失礼でしょ!折角貴女を少し休ませてあげようとベッドに連れてきてくれたのに」

「ほざけ!生き恥は晒さぬ!ぐああぁ」

叫びと共に舌を噛み切った。痛みを我慢すれば出来るのだ。

ライは慌ててヒールを掛け、己の服を掛けて胸を隠した。

「可哀想に。死ぬ事なんて無いさ。折角拾った命なんだから大事にしなよ。俺はなんでか知らないけど、君に唾を吐き掛けられる位に嫌われているんだね。ちょっと待って。血で汚れたから綺麗にするから」

ライは肩に手を当てクリーンを使った。そして服を作り渡し後ろを向いた。

「悪かったね。弥生が服を破いてしまったからこれを着てね。痛いところとかないかい?ヒールで治したつもりだけど。それと俺がいたら話し難いくいようなら外で待っているから。弥生、怯えきっているから、今は程々にしておいた方が良いかもな。君の命を繋ぐのが精一杯で、他の者を救えず悪かったな。どうしても話したくない事は話さなくても良いからね」

そうしてライは服を着て部屋の外に行くのであった。
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