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第58話 ラルファの治療

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 ライは恥ずかしくてその場から逃げ出したい位だった。

 いつの間にやら女通しのじゃれ合いになっていたからだ。

 こら!そこ揉むな!
 ラルファもライに揉んでもらったら良いのにね!
 帰って来たらライの目の前にラルファのおっぱいを晒そうよ!
 ライに揉んで貰うと気持ち良いぜ!
 等々皆さん俺の存在を忘れていないですか?と泣き事を言いたくなる位に場違いな所にいる感じだ。女子校ってこんな感じなのかな?とライは思わなくもなかった。

 それはともかくラルファが戻って来たが、ライが部屋の片隅で黒いオーラを出しているとしか思えないような負のオーラを感じた。それ位いじけていたのだ。勿論確信犯的にライをからかっており、段々とエスカレートしていったのだ。

 状況の分からないラルファはライの目の前に行った。

「ライ、領主代理への報告が終わったぞ。所で何をそんな所でしょぼくれているのだ?そんな暇はないぞ!って何をする!こら、やめろ!ば、ばか、今ここでそんな事をしたらライに胸を見られてしまうではないか!ひぃいぃ。こらライ、見、見るな!」

 ライはつい上を見上げた。
 そこにははちきれんばかりじゃなく、服がはちきれており、胸元が全開になってしまったラルファが目の前にいた。その為もろに胸を見てしまった。そしてまたもやライは鼻血を出してぶっ倒れた。

 ライはいいものを見させて貰った!とにた~となる反面、何で胸を見た位で鼻血を出したんだろ?転生前はこんな感じに初心じゃなかったけどなあと戸惑っていた。

 ラルファが見られたじゃないか!とぽかぽかと皆を叩いて回っていたが、そういう事かと、多分ユリカの仕業だなと思うも、しょうがねえなとラルファの元に行った。

 片腕にも関わらずヒョイッと抱き上げベッドに投げた。

「おいミーニャ。流石にお前はラルファの事を分かっているんだよな?どこだ?」

「あら分かったのね。因みに私には必要ないから。ラルファのは見えなかったかしら?どうせおっぱいしか見てないんでしょ?よく見なさいよ」

 そういうとラルファの服を剥ぎ取り、上半身を裸にした。今度のライは煩悩を追いやった賢者モードだ。

 そうすると左胸の少し横、脇の下の少し下に傷を見つけた。ラルファはクラウディアに両手をホールドされ、ユリカとメアリーに両脚を押さえられており、身動きが取れなかった。
 ライはラルファを横に向け、傷に手を当てた。

 ラルファはえっ?となった。今からライに求められるのだなと、今この場なのか?と体を強張らせていて、急な展開に心構えがまだだったので震えていた。それもあり言葉が出なかった。

 数秒で終わり、次にミーニャがスカートをたくし上げた。下着がもろに見えたが、お股の付け根、かなり微妙な所に古傷が合った。
 ひぃいぃと唸るも無視をしてライは手を触れた。すると数秒で傷が消えた。

 ミーニャはライにこれで終わりよと言うとライはラルファに服を掛け、背中を向けた。

 ラルファは心臓が喉から出る!絶対に出る!と思う程ドキドキしていたが、何をされたかが分かり肌着を急いで着てから泣きながらライに抱き着いた。

「ああ、この為に皆が服をぬがせたのだな。傷の場所が場所だけに、治療師に肌を見られたくなかったから何もできなかったのだ。しかしこんなにもあっさりと治るのだな。言ってくれれば胸を隠して見てもらったのに、ミーニャの意地悪」

「何を言っているのよ。これはライに報酬の一部を払っただけよ。まさかただで治して貰えるだなんて言わないわよね。ライをその気にさせ既成事実を・・・じゃなくて、傷を見て貰うのと、慌てているライを見て愉しむためよ。どうだったかしら?ライ、ラルファのおっぱいを堪能出来た?」

「ああ、ラルファの胸はとても綺麗でじゃなくて、ラルファ、他に傷はないか?」

「ああ、お陰様で全て治して貰ったぞ。ミーニャが惚れるわけだな。傷を治してくれたからまあ、胸を見た事は不問にするが、勘違いするなよ。婚約者にはなったが、結婚するかはまた別なのだからな。でもありがとう。感謝する」

 素直じゃないラルファだった。

「そういえばスキルはどうするのよ!」

「この際皆に協力をお願いするよ。後残っている条件は風呂に裸で一緒に入って貰う事かな。ニースは駄目だぞ。俺が湯船に背中を向けて先に入っているから一緒に10分程湯船に浸かって欲しい。多分レベル4が特別開放されるからなんだ。勿論我慢して見ないから。だから一緒に入って欲しいんだ。それとレベル5はその、裸で一緒に寝て欲しいんだ。裸でだけど添い寝だけだ。多分全員としないとなんだ。絶対に性的に何もしないと誓うよ!」

「私達相手に何もしないつもりなのか?そんなに魅力がないのだろうか?私達は子供扱いされているのだろうか?」

「そうじゃない。魅力的過ぎて理性を抑えるのは並大抵の事じゃないさ。僕じゃなくて俺は君達の事を愛している。皆を愛してしまったよ。だからその、抱きたいよ。でもやはりちゃんと結婚してからじゃないと駄目なんだ。この先多分魔王かそれ相応の奴と対峙しなきゃならないと思う。そんな時にみごもっていたら命に関わる。君達が大事で大好きだから今は抱けないんだ」

「そ、そうか、それなら良いのだ。うん。そ、それで、それはいつするのだ?」

「流石に今日は向こうも体制を整えるのに動いているだろうし、こちらが警戒しているのは当たり前だし、そうなると成功率が落ちるから余程のバカじゃない限り襲撃は明日以降だろうさ。だから今日から始める。先ずは風呂かな。襲撃に備えてこちらも能力を上げたいから」

 何故か皆警戒は明日からとし、恥しがりながらも風呂に入る事にしたのであった。
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