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第39話 ダンジョンからの侵食
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「早くって何を?」
「何でこんな人を好きになったのかしら。ライ様、本当に分からないのですか?ライ様がオーブに触れたら扉が現れる筈よ」
「よく分からないけど、オーブに触れてみるよ」
ライは半信半疑でオーブに触れた。
「エスケープ」
えっ?と情けない声を上げたかと思うと、驚きから剣を落とした。その剣がオーブに当たった途端にオーブが霧散し、扉が出現した。
呆けているとミーニャが隙有り!とキスをして来た。
ズルイですと言いながら更に唖然としているライにラルファもキスをした。
「な、何やってんの?」
「何って美少女がキスをしたのだ。嬉しがるものだと思うぞ!」
「あのう、ミーニャのファーストキスですよ!嬉しいでしょ?」
ライはいかんと思った。かなり侵食されていて、3人共くねくねしている。
「話の続きは後だけど、痛みを直ぐに取るから歯を食いしばって!」
ライは並ぶように言って、パトリシアを含め4人を平手打ちにした。そして唖然としている3人とはっとなったパトリシアにヒールを使った。
「話しは後だ。先ずはここを出る。君達はダンジョンに精神を侵食されているんだ。痛みを与えると一時的に正気に戻るんだ。さあ行くよ」
ミーニャが何か言い掛けたが、パトリシアが出口(地上へ)の扉にミーニャとラルファを引っ張って入って行った。クラウディアはフォッカーに背中を押されて扉に入った。
忘れ物が無いかをライは確認し、最後に扉を潜った。
なんの事はなかった。ライもこのパーティーの一員と見なされ、ギフトを得られたのだ。しかも聞いた事の無いギフトだ。
これはなんだろう?と思いつつダンジョンを出ると、多くの者に囲まれていた。
ライはハッとなりオリオンと言われるミーニャの所のメイド長?を探し手招きした。
「えっと、ミーニャさんの所の方ですよね?今直ぐに彼女達をメアリー達のいる所に隔離してください。かなりやばい状況です」
「はい、ライ様。畏まりましてございます。はい!皆さん!ミーニャ様達をメアリー様達のいるお部屋に連れていきなさい。ダンジョンに入る前にミーニャ様より隔離するのを拒否しても、縛ってでも隔離しなさいと、ライ様の指示に従いライ様よりの解除指示があるまではミーニャ様達の指示は一切無視するように厳命されています。さあ取り掛かりなさい」
ミーニャ達はライに平手打ちをされた事により、体が火照っているのと、性的に開放気味な気分が少しあるが、それでも先程よりは多少なりとも正気に戻っていた。また。自分の状態がおかしいと理解する事位はできており、大人しくメイド達の指示に従ったのだ。
そしてフォッカーは先に離脱していた女の子と抱き合い、多くの者が見ているのもお構いなしに熱いキスをしていた。
そういう関係だったのだ。
二人はいつの間にか何処かに消えていったが、ライはメアリーとユリカのいる部屋に入った。
二人はライを見るなり泣きながら抱きついた。
「良かった!ライが無事で。心配したんだからね!」
「ああライ様が無事に帰ってきた!ユリカは良い子にしていましたよ!」
まだ影響から抜けていないと分かる発言だった。
そんな二人にお構いなしにミーニャはライに詰め寄った。
「説明してください。何故私達を殴ったのですか?確かに痛みを直ぐに取っていますが、いくらライ様とはいえ、女の子を殴るなんて酷いですわ」
「ごめんごめん。その、ああする事でダンジョンから受けた侵食の影響から多少は正気に引き戻す事が出来るんです。メアリーとユリカにこれをして何とかしてきたんです。その、本来しないような大胆な行動と言質があったから」
3人が真っ赤になりながら口をパクパクしていた。
「あのう、ダンジョンでの事は一旦無かった事にしますから。正常な思考力の無い時の事ですから。えっと、ラルファさん。捧げられた剣をお返えしします。数日して正気に戻ってからもう一度よく考え、それでもと言うなら考えます。それとクラウディアさん、貴女もです。実際問題貴女の方が僕より強いと思いますよ。だから僕の妻の一人になるとか言っていたのは無効ですからね。ミーニャさんもね。あくまでダンジョンの影響ですから。僕はそんな貴女達に付け入るような卑劣な真似はしたくありません」
「ですがライ様?私のファーストキスを貴方に捧げましたし、確かにのぼせ上がっていましたが、ライ様を好きになったのには変わりないのよ!私の事がお嫌いなのですか?」
「いや、その、嫌いじゃないです。聡明で可愛らしく、素敵なレディーだと思いますよ。僕の事を好きだと言ってくれるのは嬉しいけど、3人共ダンジョンの影響から抜けたら、きっと僕の事を見て幻滅すると思いますよ」
「分かりました。確かに今は変な気分で、頭があまり働かないですわね。その、ふしだらな感情が湧いていて、抑えるのに必死です。それでもライ様が私達を救ってくださった事に変わりは無いのよ。だから私達を娶る権利がライ様には有るの。メアリーさんとユリカさんの方がよくお分かりの筈よ。ですが、ダンジョンの影響から脱して尚ライ様の事をお慕いしている時は私達の気持ちを受け止めて頂けると理解しました。ですから今はライ様の指示に従います」
ライはライで頭の回転が鈍くなっていて、分かりましたと呟き、メアリーにぐいっとされ、膝枕をされた。そして、お疲れ様。戦士にも休息が必要よと言われ、やがて眠りに落ちていったのであった。
「何でこんな人を好きになったのかしら。ライ様、本当に分からないのですか?ライ様がオーブに触れたら扉が現れる筈よ」
「よく分からないけど、オーブに触れてみるよ」
ライは半信半疑でオーブに触れた。
「エスケープ」
えっ?と情けない声を上げたかと思うと、驚きから剣を落とした。その剣がオーブに当たった途端にオーブが霧散し、扉が出現した。
呆けているとミーニャが隙有り!とキスをして来た。
ズルイですと言いながら更に唖然としているライにラルファもキスをした。
「な、何やってんの?」
「何って美少女がキスをしたのだ。嬉しがるものだと思うぞ!」
「あのう、ミーニャのファーストキスですよ!嬉しいでしょ?」
ライはいかんと思った。かなり侵食されていて、3人共くねくねしている。
「話の続きは後だけど、痛みを直ぐに取るから歯を食いしばって!」
ライは並ぶように言って、パトリシアを含め4人を平手打ちにした。そして唖然としている3人とはっとなったパトリシアにヒールを使った。
「話しは後だ。先ずはここを出る。君達はダンジョンに精神を侵食されているんだ。痛みを与えると一時的に正気に戻るんだ。さあ行くよ」
ミーニャが何か言い掛けたが、パトリシアが出口(地上へ)の扉にミーニャとラルファを引っ張って入って行った。クラウディアはフォッカーに背中を押されて扉に入った。
忘れ物が無いかをライは確認し、最後に扉を潜った。
なんの事はなかった。ライもこのパーティーの一員と見なされ、ギフトを得られたのだ。しかも聞いた事の無いギフトだ。
これはなんだろう?と思いつつダンジョンを出ると、多くの者に囲まれていた。
ライはハッとなりオリオンと言われるミーニャの所のメイド長?を探し手招きした。
「えっと、ミーニャさんの所の方ですよね?今直ぐに彼女達をメアリー達のいる所に隔離してください。かなりやばい状況です」
「はい、ライ様。畏まりましてございます。はい!皆さん!ミーニャ様達をメアリー様達のいるお部屋に連れていきなさい。ダンジョンに入る前にミーニャ様より隔離するのを拒否しても、縛ってでも隔離しなさいと、ライ様の指示に従いライ様よりの解除指示があるまではミーニャ様達の指示は一切無視するように厳命されています。さあ取り掛かりなさい」
ミーニャ達はライに平手打ちをされた事により、体が火照っているのと、性的に開放気味な気分が少しあるが、それでも先程よりは多少なりとも正気に戻っていた。また。自分の状態がおかしいと理解する事位はできており、大人しくメイド達の指示に従ったのだ。
そしてフォッカーは先に離脱していた女の子と抱き合い、多くの者が見ているのもお構いなしに熱いキスをしていた。
そういう関係だったのだ。
二人はいつの間にか何処かに消えていったが、ライはメアリーとユリカのいる部屋に入った。
二人はライを見るなり泣きながら抱きついた。
「良かった!ライが無事で。心配したんだからね!」
「ああライ様が無事に帰ってきた!ユリカは良い子にしていましたよ!」
まだ影響から抜けていないと分かる発言だった。
そんな二人にお構いなしにミーニャはライに詰め寄った。
「説明してください。何故私達を殴ったのですか?確かに痛みを直ぐに取っていますが、いくらライ様とはいえ、女の子を殴るなんて酷いですわ」
「ごめんごめん。その、ああする事でダンジョンから受けた侵食の影響から多少は正気に引き戻す事が出来るんです。メアリーとユリカにこれをして何とかしてきたんです。その、本来しないような大胆な行動と言質があったから」
3人が真っ赤になりながら口をパクパクしていた。
「あのう、ダンジョンでの事は一旦無かった事にしますから。正常な思考力の無い時の事ですから。えっと、ラルファさん。捧げられた剣をお返えしします。数日して正気に戻ってからもう一度よく考え、それでもと言うなら考えます。それとクラウディアさん、貴女もです。実際問題貴女の方が僕より強いと思いますよ。だから僕の妻の一人になるとか言っていたのは無効ですからね。ミーニャさんもね。あくまでダンジョンの影響ですから。僕はそんな貴女達に付け入るような卑劣な真似はしたくありません」
「ですがライ様?私のファーストキスを貴方に捧げましたし、確かにのぼせ上がっていましたが、ライ様を好きになったのには変わりないのよ!私の事がお嫌いなのですか?」
「いや、その、嫌いじゃないです。聡明で可愛らしく、素敵なレディーだと思いますよ。僕の事を好きだと言ってくれるのは嬉しいけど、3人共ダンジョンの影響から抜けたら、きっと僕の事を見て幻滅すると思いますよ」
「分かりました。確かに今は変な気分で、頭があまり働かないですわね。その、ふしだらな感情が湧いていて、抑えるのに必死です。それでもライ様が私達を救ってくださった事に変わりは無いのよ。だから私達を娶る権利がライ様には有るの。メアリーさんとユリカさんの方がよくお分かりの筈よ。ですが、ダンジョンの影響から脱して尚ライ様の事をお慕いしている時は私達の気持ちを受け止めて頂けると理解しました。ですから今はライ様の指示に従います」
ライはライで頭の回転が鈍くなっていて、分かりましたと呟き、メアリーにぐいっとされ、膝枕をされた。そして、お疲れ様。戦士にも休息が必要よと言われ、やがて眠りに落ちていったのであった。
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