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第2章

ダンジョン攻略2日目

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 特に何もなく夜が明けた。当夜は何故か膝枕をされていた。膝枕をしていくれているのは意外にもシャクラで、当夜の頭を撫でている。

シャクラ「当夜、貴方の事が好きなのに素直になれない私って駄目ね」

 そんなシャクラの呟きが聞こえた。当夜は聞こえていない振りをして寝返りをうったのだが、床に頭が落ちてしまう。

当夜「ぐああ。痛てえ」

 当夜が呻いた。シャクラが、慌てて頭を抱えてその胸に抱き寄せ必死に頭を撫でている。

 当夜「く、苦しい。何が起こっている」

 ふごふご言いながら訴えると真っ赤になったシャクラが、

シャクラ「当夜の馬鹿!もう知らない」

 何故か怒ってテントの外に出て行き、直ぐに戻ってきた。

シャクラ「ちょっと何やってるのよ。あんたがとっとと食材を出さないと朝食の準備ができないでしょ!まったくもう」

 いつものシャクラだ。ぷりぷりとして可愛かった。当夜は頭を撫でながらおでこにキスをして

当夜「おはようシャクラ。いつも食事の準備ありがとうな。きっと良いお嫁さんになれるよ」

シャクラ「何馬鹿な事を言ってるの?もう貴方のお嫁さんよ」

 真っ赤になりながらテーブルに出した食材に手を伸ばしていた。

 当夜はふと思う。娶るとは言ったが、まだ娶っていない筈なんだがと。そこが女心を理解できない致命的な思考力だった。それでも素直に可愛いな、大事にしてやらないとなとは思うのであった。

 テキパキとシャクラは食事を作り、あっという間に朝食の準備が整い、5人でいただきますをする。
 卵焼きと野菜のサラダ、パンにスープと普通じゃありえないダンジョンの食事だ。今日はアモネス、レグナスがあーん当番だ。

当夜「は、恥ずかしいからせめてあーん当番というのを言い方を変えて欲しいんだよね」

 そう言うが、置いてきぼりにした罰と言われ、返す言葉がなく大人しくあーんされていた。
 そんな当夜を見ていたルナだが、もやもやとした感情に戸惑っていた。何故か自分もしたい、皆のように当夜に可愛がられたい、チャージではなく、純粋なキスをされたいと感じていて、心の中はぐるぐるしていた。初めて持った嫉妬の感情に戸惑っていたのだ。
 そう、人としての感情を持ち始めたのだ。ただ、暫くは誰にも相談しようとはしないルナである。

 朝食を終えると着替えと撤収である。皆は当夜の前だろうが何だろうが、サクサク着替える。当夜も彼女達の下着姿を見ないし、彼女達も当夜を見ない。こういう時の冒険者の掟をちゃんと守っているから、異性の着替えも色眼鏡で見ない。尤も彼女達はどちらかというと当夜に見て貰いたがっていた。女性としての魅力をアピールしたかったのだ。これがエッチな目線を向けてくる手合であればまた別の対応なのだが、当夜の体の関係から異性としてちゃんと見て貰っていないから必死だったりする。

 一通り装備を終え、皆で装備のチェックをし合って、野営の道具やテントを当夜が収納していき準備が整ったので、ダンジョン攻略へとまた一歩を踏み出すのであった。
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