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第3章

第192話 フリオールからの報告に驚愕す!

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 俺の所に現れたフリオールは、慌てて俺に白金貨を渡してきた。
 何故フリオールが白金貨を持っているのか不明だ。

 白金貨はCD程の大きさで、金貨1万枚の価値がある。
 金貨1枚は一般人の年収相当だ。
 つまり白金貨1枚で100人分の生涯年収、今の日本だと200~500億円の価値だ。

「あれっ??フリオール、俺白金貨なんて預けていないよな?それにフリオールの持っていた家宝を全て売ったとしても金貨5000枚程度だと言っていたよな?」

「レオン様!これは工事をしている時に隠し金庫が見付かりまして、そこに入っていたのです」

 俺が状況を整理しようとしているのに追い打ちを掛けてきた。

「ふふふ!どうぞ驚いてくださいね!ジャジャーン!」

 こいつこんな事もできるんだ!
 と思うも、よくよく考えると子供もいるから、子供相手にひょうきんに接する事もあっただろうし、これが地なのかもだ。

 そして2枚目の白金貨を渡されたのだが、思わずえっ?っと唸った。

「ちょっと待てくれ!この屋敷って白金貨約1枚だったんだぞ?買った倍の白金貨が出てきたって、俺は夢でも見ているのか?」

「私も爵位と屋敷の規模や作りが合わず、屋敷が立派すぎるなとは思っていたのです。元々取り潰しになった貴族が違法な商売や犯罪に手を染めており、不適切な利益を得て私腹を肥やし、その悪事から即時に処刑されていたようです。レオン様が屋敷を購入した時点どころか、召喚される前の事になります。その為、隠し財産の有無を把握していなかったようです。しかもその資金の使い道はどうやらクーデターを企んでいたようで、この屋敷が資金の隠し先だったのです。売買契約書には不都合箇所を含め、敷地及び屋敷にある物の権利を買いましたからレオン様の物です。それと皇帝になられたとか?おめでとうございます?で、合っていますか?」

「皇帝なんてお飾りだよ。ただ、勇者様の威光により、大陸を統一するのに戦がなくても行けそうだとの話だから受けたんだ。象徴みたいなもんさ。皇帝なんて柄じゃないけど、高校生達には取り敢えず各地方の総督の元、重要なポジションに就任してもらおうと思うんだ。勿論本人次第かな」

 屋敷を買った時のお釣りで屋敷の運用は問題なかったのと、俺の奴隷となっている者への各種教育も順調だった。
 勿論誰も死んでいないと聞いてホッとした。

 また、俺がここに送った高校生達も混乱してはいるが全員無事だった。

 お金はアーリバンから接収した中から使っていたから、戻す事にした。
 だが、手元に白金貨1枚が残った。
 何に使おうかな?

 アーリバンもいずれ攻略して大陸統一、約800年前に1度統一されたが、その支配者が亡くなると内乱になり、やがて独立して今の国になり今に至る。

 今更だけど、統一までは頑張る?が、その後は表舞台から身を引き、影の支配者になり、普段は冒険者として世界を回ろうかなと思う。

 折角の異世界だから、色々な物を見たりしたい。
 俺が妄想に耽けているとフリオールに今後の予定を聞かれた。

 傍らにいたシャルルが手帳を捲り俺の変わりに答えてくれた。 
 眼鏡があればもろ秘書だ。
 アイリーンに伊達メガネをたのもうかな?
 更にスーツを着たら完璧だな!

「今日はお屋敷で過ごして頂き、明日パーティー員のみでスラリ帝国に陛下のスキルで飛び、陛下の同胞を確保し、その後陛下の支配下に入って貰うべく話し合いをします。次に半日ほど滞在した後にハッシュル共和国に向かい、こちらには2、3日後に戻るかと思いますわ」

 いつの間にかシャルルは俺の秘書兼代理になっている。
 本当は皇帝になんかなりたくなかったけど、それで戦争がなくなり戦争による死亡者の発生を防ぎ、家族が不幸になるのを防ぐ事が出来て平和がもたらされるならと。
 中身が違うが、俺も家族を失う悲しみと辛さを知っているからだ。

 それとその手の話が終わると、みっちゃんを呼んだ。
 今の段階で魔力が無くなった以外の不都合はなく、記憶も引き継いでいないと教えられ、2号との間に何があった、何を話したかについては彼女との約束があり話す事は出来ないが、死んだあとどうなったかについては伝えたが、俺の心はまだ沈んでおり、暫く休む事にした。
 他のメンバーには次の国であるスラリ帝国に向かう準備をお願いしている。
 そして俺はエンピアルが見守る中、タウンドリフトの影響から脱する為に休息をするのであった。
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