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第2章
第158話 魔剣グラムチャウター
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どうも俺の中のワイバーンのイメージ像がおかしいのか、異口同語で【あれはドラゴン!】と皆が言っている。
ジト目の者、崇拝する者、ニタニタしている者、2人の世界に入っている者とそれぞれだ。
皆が忙しくドロップ品を探している。
俺はワイバーン改めドラゴンが埋まっていたその形の穴に降りて魔石や剣を拾う。
他の者から剣の柄に触れないと、正確にはそのばから動かそうと思うと鞘に入れてからでないと無理そうという。
しかし、俺が柄を握ると普通に触れる事が出来たけど、そう言えばグラムはどこに行った?
この剣は業物なのは分かるが、ブロードソードというやつだ。
グラムにどことなく似ているが、長さが長く、誰かがブロードソード、つまり剣身から片手剣と言っていた。
俺は冷や汗をかきつつ、グラムがどこに行ったか、新たな剣を杖代わりに持ちながら探し回った。
流石に不味いので鱗などのドラゴンの外皮を回収しおわると皆を集めた。
「ちょっと不味い事になったので、皆でこのグランザムの先端で作られた魔剣グラムを探して欲しい。確かにぺったんこする直前はドラゴンに刺さっていたんだ。とどめを刺す時に何処かに飛んだか土に埋まったかもなんだ」
「レ、レオン様?ひょっとしてかのアーリバン王国に伝わるかつての勇者の愛剣で、かの国の至宝、三種の神器に数えられるあの剣ですか?」
アウィンが聞いてきて、シャルルとコナリナスは口をパクパクとしてあ然としていた。
「言っていなかったっけ?」
「業物の剣を使っているとは思いましたが、結構雑に扱われておいででしたわよね?あれはこの世界の至宝とも言われ、もしも次に魔王が顕現した場合あれがないと倒す事が出来ないとも言われているのですわよ!」
「やっぱりまずいのかな?」
シャルル、アウィン、双子はただ頷くだけだった。
この世界の者へ顔を向けると、目を逸らすか首を横に振るだけだ。
「ごめんなさいって言ったら許されるかな?いや、そう・・・元々グランザムしか持ってなかった!そういう事にしたら駄目?」
「レオン様、現実逃避はよくありませんわ。せめて今暫くは探した方が良いと思いますわ。伝説の武器の一部なのですから」
皆何が紛失したのかを知り必死に探してくれた。
俺は周辺のエリア、つまり、鱗等が飛び散っていた1番外側を直径とし、数回に分けそのエリアに深さ2mの穴を掘り、その土を収納に入れたり、それを落下させたりもした。
土は粉々に砕け、掘った所には埋もれた鱗の破片位しかなく、夕方近くまで探すもグラムの発見には至らなかった。
確かに迷った時にグラムを上に投げ、剣のどちら側の面が上側なったかでどうするか決めたりもした。
切れ味が良いので包丁代わりにもした。
薪をする時に薪を焚べたり、位置を変える時に火の中に突っ込んだりもした。
丈夫なので何かと便利使いをしていたりする。
今更だがグラムのありがたさが身に沁みて思い出された。
だが、ただただ時間が過ぎ、今は夕方になり牧草地帯がボコボコになっただけだった。
皆から明日以降また探すのか、諦めるのか決断を迫られた。
愕然としつつ、俺は線を引いてから地面にドラゴンがドロップした新たな剣の剣先を当て、目を瞑って1回転してから柄から手を離した。
しかし、剣の倒れたのはその線にきれいに被さり、線を引いたどちら側にもならず、3度するも変わらない。
俺が狼狽えていると、ずっと話したいのを我慢していたアイリーンが遠慮気味に話してきた。
「あのう、さっきから何を探していたのですか?ひょっとして魔剣グラムの鞘ですか?」
「へっ?アイリーン、話を聞いていなかった?グラムがどっかに行ったから必死に探していたんだよ。鞘はほら」
俺はグラムの鞘を出す。
そして呆れ顔のアイリーンが一言告げた。
「私ずっと不思議だったんです。多分聞き漏らしたのかな?と思ったんです。だって栃郎さんはグラムを持ちながら何かを探していたんですもん」
俺達はへっ?っとなった。
「どういう事?」
「だってその剣グラムチャウターってあり、魔剣グラムがオリハルコンの剣身へ進化した神話級の剣となっていますよ」
皆口を揃えつ叫ぶ。
「アイリーン!メッ!ですよ!」
そして俺はグラム改めグラムチャウターを抱きしめながら良かったと涙した。
誰のネーミングセンスか分からない突っ込み所満載の名前だが、かつては牧草地だった辺り一帯凄惨になった荒れ地を後に、皆無言で村へと戻る事にした。
そして俺は口にできないが、頼むからそういう大事な事はおかしいと思ったら確認してよ!と心の中でアイリーンに対して叫ぶのであった。
ジト目の者、崇拝する者、ニタニタしている者、2人の世界に入っている者とそれぞれだ。
皆が忙しくドロップ品を探している。
俺はワイバーン改めドラゴンが埋まっていたその形の穴に降りて魔石や剣を拾う。
他の者から剣の柄に触れないと、正確にはそのばから動かそうと思うと鞘に入れてからでないと無理そうという。
しかし、俺が柄を握ると普通に触れる事が出来たけど、そう言えばグラムはどこに行った?
この剣は業物なのは分かるが、ブロードソードというやつだ。
グラムにどことなく似ているが、長さが長く、誰かがブロードソード、つまり剣身から片手剣と言っていた。
俺は冷や汗をかきつつ、グラムがどこに行ったか、新たな剣を杖代わりに持ちながら探し回った。
流石に不味いので鱗などのドラゴンの外皮を回収しおわると皆を集めた。
「ちょっと不味い事になったので、皆でこのグランザムの先端で作られた魔剣グラムを探して欲しい。確かにぺったんこする直前はドラゴンに刺さっていたんだ。とどめを刺す時に何処かに飛んだか土に埋まったかもなんだ」
「レ、レオン様?ひょっとしてかのアーリバン王国に伝わるかつての勇者の愛剣で、かの国の至宝、三種の神器に数えられるあの剣ですか?」
アウィンが聞いてきて、シャルルとコナリナスは口をパクパクとしてあ然としていた。
「言っていなかったっけ?」
「業物の剣を使っているとは思いましたが、結構雑に扱われておいででしたわよね?あれはこの世界の至宝とも言われ、もしも次に魔王が顕現した場合あれがないと倒す事が出来ないとも言われているのですわよ!」
「やっぱりまずいのかな?」
シャルル、アウィン、双子はただ頷くだけだった。
この世界の者へ顔を向けると、目を逸らすか首を横に振るだけだ。
「ごめんなさいって言ったら許されるかな?いや、そう・・・元々グランザムしか持ってなかった!そういう事にしたら駄目?」
「レオン様、現実逃避はよくありませんわ。せめて今暫くは探した方が良いと思いますわ。伝説の武器の一部なのですから」
皆何が紛失したのかを知り必死に探してくれた。
俺は周辺のエリア、つまり、鱗等が飛び散っていた1番外側を直径とし、数回に分けそのエリアに深さ2mの穴を掘り、その土を収納に入れたり、それを落下させたりもした。
土は粉々に砕け、掘った所には埋もれた鱗の破片位しかなく、夕方近くまで探すもグラムの発見には至らなかった。
確かに迷った時にグラムを上に投げ、剣のどちら側の面が上側なったかでどうするか決めたりもした。
切れ味が良いので包丁代わりにもした。
薪をする時に薪を焚べたり、位置を変える時に火の中に突っ込んだりもした。
丈夫なので何かと便利使いをしていたりする。
今更だがグラムのありがたさが身に沁みて思い出された。
だが、ただただ時間が過ぎ、今は夕方になり牧草地帯がボコボコになっただけだった。
皆から明日以降また探すのか、諦めるのか決断を迫られた。
愕然としつつ、俺は線を引いてから地面にドラゴンがドロップした新たな剣の剣先を当て、目を瞑って1回転してから柄から手を離した。
しかし、剣の倒れたのはその線にきれいに被さり、線を引いたどちら側にもならず、3度するも変わらない。
俺が狼狽えていると、ずっと話したいのを我慢していたアイリーンが遠慮気味に話してきた。
「あのう、さっきから何を探していたのですか?ひょっとして魔剣グラムの鞘ですか?」
「へっ?アイリーン、話を聞いていなかった?グラムがどっかに行ったから必死に探していたんだよ。鞘はほら」
俺はグラムの鞘を出す。
そして呆れ顔のアイリーンが一言告げた。
「私ずっと不思議だったんです。多分聞き漏らしたのかな?と思ったんです。だって栃郎さんはグラムを持ちながら何かを探していたんですもん」
俺達はへっ?っとなった。
「どういう事?」
「だってその剣グラムチャウターってあり、魔剣グラムがオリハルコンの剣身へ進化した神話級の剣となっていますよ」
皆口を揃えつ叫ぶ。
「アイリーン!メッ!ですよ!」
そして俺はグラム改めグラムチャウターを抱きしめながら良かったと涙した。
誰のネーミングセンスか分からない突っ込み所満載の名前だが、かつては牧草地だった辺り一帯凄惨になった荒れ地を後に、皆無言で村へと戻る事にした。
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