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第2章
第96話 考察と新スキル
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俺は漸く1人になれた。
今となっては貴重品となる手帳に、スキルやステータスを記載していった。
そしてざっくりとこれまでの事を日記のように綴っていく。
城を奪い、瑞希との逃避行、ニーナとの出会い、屋敷を手に入れた事等。この数日間はお腹一杯だ!と言いたい位に色々な事があり過ぎた。しかもまだ31人の高校生を急ぎ探さないとだ。気になる事がある。みっちゃん達に言われたのが、どうも素行の悪い奴を見たと。全員かどうか分からないが、5人でつるんでいる奴らだ。町中でちらっと見掛けたが、声を掛ける前に姿が見えなくなってしまった。地理不案内な事もあり、追い掛けるのは断念せざるをえなかったらしい。ただ、少なくとも2人は目撃したとの事だ。
不良どころの話ではなく親がかなりの大物で、噂では睡眠薬を使い女を輪姦したとかで、親がもみ消したとの話もあるそうで、学校内での強姦未遂や強姦の話が時折ある。私立の進学校で、大学もあるから金を積めば卒業できるとの噂も有るのだとか。みっちゃんが俺に気を付けるように言ってきた。
気にしておこう。
イデアさんから言われたのは、理由が分からないが、俺達召喚者は新たなスキルを得られるらしい。いつの事に対する予知なのか分からないが、今回知らせた4つのスキル以外を行使しているのを予知夢の中で見たとの事だ。確かに城での話もそのような事を言っていたな。
残念なのは取得方法が分からないので、調べる必要がある。
それよりもみっちゃんのドッペルゲンガーだ。聞いている力だったら、自力で隷属契約を無効化する事が可能なはずだ。但し一度本体が死ぬ必要があるのでおいそれとできない。確証も無いだろう。少なくともドッペルゲンガーの方は奴隷契約という状態異常が解除されたか、クリアされていたのだ。それと強力過ぎる。瑞希から親友の事を聞いていたが、多分みっちゃんの事だろう。あまりに行動と聞いている事が違うのだ。
ふと思う。俺もスキルを使うとイラッとしたり、女の体に触りたくなる。それでエンピアルをお姫様抱っこしていたりする。つい女性の体を触りたくなり、それでお姫様抱っこしたのを誤魔化したのだ。ただ、今はそれだけで我慢できている。最初の頃はアイリーンの体の感触で満たされていたようだ。
あの攻撃性、女子高生に似合わない怪我を負わせる事への忌避感のなさは、スキルの影響だろう。
俺は賊を殺してもなんともなかったのは以前人を殺した影響かとおもっていたが、どうやらスキルにより攻撃的になったようだ。
しかし、状態異常が無効になるとかかなり良いな。ドッペルゲンガーの中で1番の力だろう。何だ!?頭の中にカーソルが点滅している?
ひょっとしたら?
「ステータス」
「ステータスオープン」
「ウインドウ」
「ウインドウオープン」
「画面」
「画面表示」
・・・
色々つぶやいていたが一向に画面は開かない。途中からムキになり半ば叫んでいた。すると【バーン】と音がしてドアを見ると開け放たれ、みっちゃんが腕を組んでいた。
「うるさいわよ!時間を考えなさいよ!何やっているのよ!」
「ああ、済まない。何か急に頭の中にカーソルのようなのが出て来たからさ、ステータス画面とか出ないかなって」
「何よ!そんな事も知らないの!?そのカーソルに集中しなさいよ!そうしたら頭の中に画面が出るから、後は見たら分かるわよ!」
言われたようにカーソルに集中すると、画面が出て来た。
「うおっ!?何か出たな!みっちゃん、有難う!」
「しょうがないわね。静かにしなさいよね!」
それだけ言うとドアを閉めていった。何だったのだろうか。
するとゲーム画面としか思えないような画面構成が出てきたのだ。
そして目的のスキルがあった。
念じるとカーソルが動くので、カーソルを動かしてスキルを選択。
【特別スキル】【スキル】と2項目ある。
飛翔
無限収納
隷属契約(封印)
転送(封印)
【特別スキル】を選ぶと俺が持っているスキルが出た。
次に【スキル】を選ぶと、未取得で、【スキルポイント】が有り、21とある。
スキルポイントの項目を選ぶと、取得可能なスキルと必要ポイントが記載された。スクロールするとかなりの数のスキルが見えた。ただ、最初に取ったのより能力が1段落ちるようだ。
また、100を超える数のスキルがある。
中にはこんなのもある。頭の数字は取得に必要なポイント。()は取得可能な人数。
【料理】
1 辛うじて1人暮らし等で自炊可能
3 普通の家庭の食事
5 お姑レベル
10 プロの料理人
15 複数の料理店を経営するレベル(100)
20 至宝の料理人。宮廷調理師レベル(3)
こんな感じだ。
剣もこんなで、今回取れるスキルの場合、剣、槍、弓等種類別だ。剣聖スキル等のように武器は達人、そのうえ特殊能力があるのとは違う。
限定的な能力のようで、後から取得できるのは、最初に取得したようなチートはないようだ。
上限も20ポイント必要なので、どうやら打ち止めらしい。また、10ポイントで取ったスキルに後から10ポイント加えると、20ポイントの能力になる。有難い。但し、ダウングレードしてポイントをバックしたり、取り消し等ができないので、一度決めたら最後、それまでだ。
レベル1につき1ポイント付与される?ようだ。俺のレベルとポイントが同じだからだ。
弓の方も20ポイントだと、100%の命中率。威力も段階的に上がる。20ポイントだと、スキルなしと比べ倍だ。
矢避け
1 40%逸れる
3 50%逸れる
5 60%逸れる
10 75%逸れる
20 100%逸れる
但し、スキルを使用した者の矢は、20%逸れなくなる。
つまり20ポイントなら80%逸れる
%補正のスキルは概ねこんなだった。
俺が欲しいのは、スキルに対するレジストだ。力が限定的だと、特化型で、他には融通がきかない。
1時間ほど検索をしていて、欠伸が止まらなくなった頃に見付かった。
【スキルレジスト】(3)
悪意あるスキル攻撃、異常状態付与に対して確率でレジストするだ。
1 40%
3 50%
5 60%
10 75%
20 100%
注意はスキルで矢を放った場合、スキル部分の補正のお陰で本来当たるはずの矢は逸れるようだ。スキルが発動しなかったか、スキルの補正無しで命中するはずの矢は体を使い避けるか剣などで弾かないと当たるのだ。
勿論普通の者が放った矢や魔法は、何もしなければ普通に当たる。
俺は5人組の高校生達が気になる。スキルを使われたら、ひとたまりもない事を考えなければだった。
スキル限定のレジストだと潰しが効かないが、俺は命令として奴隷契約の解除を禁止しなかった。頭が回る奴ならば、奴隷契約の解除は奴隷商で可能だ。尤も、別の奴隷契約を食らう恐れが有るが、みっちゃんとは別のやり方で俺に危害を加える事が可能となるので、それに備えたかった。甘かったなと思う。時間が無く咄嗟の事だったからまあ仕方がない。
5人組の事についての話からは、いずれ彼等は俺に牙を剥く可能性が高いと判断し、それに備える事にしたのであった。
今となっては貴重品となる手帳に、スキルやステータスを記載していった。
そしてざっくりとこれまでの事を日記のように綴っていく。
城を奪い、瑞希との逃避行、ニーナとの出会い、屋敷を手に入れた事等。この数日間はお腹一杯だ!と言いたい位に色々な事があり過ぎた。しかもまだ31人の高校生を急ぎ探さないとだ。気になる事がある。みっちゃん達に言われたのが、どうも素行の悪い奴を見たと。全員かどうか分からないが、5人でつるんでいる奴らだ。町中でちらっと見掛けたが、声を掛ける前に姿が見えなくなってしまった。地理不案内な事もあり、追い掛けるのは断念せざるをえなかったらしい。ただ、少なくとも2人は目撃したとの事だ。
不良どころの話ではなく親がかなりの大物で、噂では睡眠薬を使い女を輪姦したとかで、親がもみ消したとの話もあるそうで、学校内での強姦未遂や強姦の話が時折ある。私立の進学校で、大学もあるから金を積めば卒業できるとの噂も有るのだとか。みっちゃんが俺に気を付けるように言ってきた。
気にしておこう。
イデアさんから言われたのは、理由が分からないが、俺達召喚者は新たなスキルを得られるらしい。いつの事に対する予知なのか分からないが、今回知らせた4つのスキル以外を行使しているのを予知夢の中で見たとの事だ。確かに城での話もそのような事を言っていたな。
残念なのは取得方法が分からないので、調べる必要がある。
それよりもみっちゃんのドッペルゲンガーだ。聞いている力だったら、自力で隷属契約を無効化する事が可能なはずだ。但し一度本体が死ぬ必要があるのでおいそれとできない。確証も無いだろう。少なくともドッペルゲンガーの方は奴隷契約という状態異常が解除されたか、クリアされていたのだ。それと強力過ぎる。瑞希から親友の事を聞いていたが、多分みっちゃんの事だろう。あまりに行動と聞いている事が違うのだ。
ふと思う。俺もスキルを使うとイラッとしたり、女の体に触りたくなる。それでエンピアルをお姫様抱っこしていたりする。つい女性の体を触りたくなり、それでお姫様抱っこしたのを誤魔化したのだ。ただ、今はそれだけで我慢できている。最初の頃はアイリーンの体の感触で満たされていたようだ。
あの攻撃性、女子高生に似合わない怪我を負わせる事への忌避感のなさは、スキルの影響だろう。
俺は賊を殺してもなんともなかったのは以前人を殺した影響かとおもっていたが、どうやらスキルにより攻撃的になったようだ。
しかし、状態異常が無効になるとかかなり良いな。ドッペルゲンガーの中で1番の力だろう。何だ!?頭の中にカーソルが点滅している?
ひょっとしたら?
「ステータス」
「ステータスオープン」
「ウインドウ」
「ウインドウオープン」
「画面」
「画面表示」
・・・
色々つぶやいていたが一向に画面は開かない。途中からムキになり半ば叫んでいた。すると【バーン】と音がしてドアを見ると開け放たれ、みっちゃんが腕を組んでいた。
「うるさいわよ!時間を考えなさいよ!何やっているのよ!」
「ああ、済まない。何か急に頭の中にカーソルのようなのが出て来たからさ、ステータス画面とか出ないかなって」
「何よ!そんな事も知らないの!?そのカーソルに集中しなさいよ!そうしたら頭の中に画面が出るから、後は見たら分かるわよ!」
言われたようにカーソルに集中すると、画面が出て来た。
「うおっ!?何か出たな!みっちゃん、有難う!」
「しょうがないわね。静かにしなさいよね!」
それだけ言うとドアを閉めていった。何だったのだろうか。
するとゲーム画面としか思えないような画面構成が出てきたのだ。
そして目的のスキルがあった。
念じるとカーソルが動くので、カーソルを動かしてスキルを選択。
【特別スキル】【スキル】と2項目ある。
飛翔
無限収納
隷属契約(封印)
転送(封印)
【特別スキル】を選ぶと俺が持っているスキルが出た。
次に【スキル】を選ぶと、未取得で、【スキルポイント】が有り、21とある。
スキルポイントの項目を選ぶと、取得可能なスキルと必要ポイントが記載された。スクロールするとかなりの数のスキルが見えた。ただ、最初に取ったのより能力が1段落ちるようだ。
また、100を超える数のスキルがある。
中にはこんなのもある。頭の数字は取得に必要なポイント。()は取得可能な人数。
【料理】
1 辛うじて1人暮らし等で自炊可能
3 普通の家庭の食事
5 お姑レベル
10 プロの料理人
15 複数の料理店を経営するレベル(100)
20 至宝の料理人。宮廷調理師レベル(3)
こんな感じだ。
剣もこんなで、今回取れるスキルの場合、剣、槍、弓等種類別だ。剣聖スキル等のように武器は達人、そのうえ特殊能力があるのとは違う。
限定的な能力のようで、後から取得できるのは、最初に取得したようなチートはないようだ。
上限も20ポイント必要なので、どうやら打ち止めらしい。また、10ポイントで取ったスキルに後から10ポイント加えると、20ポイントの能力になる。有難い。但し、ダウングレードしてポイントをバックしたり、取り消し等ができないので、一度決めたら最後、それまでだ。
レベル1につき1ポイント付与される?ようだ。俺のレベルとポイントが同じだからだ。
弓の方も20ポイントだと、100%の命中率。威力も段階的に上がる。20ポイントだと、スキルなしと比べ倍だ。
矢避け
1 40%逸れる
3 50%逸れる
5 60%逸れる
10 75%逸れる
20 100%逸れる
但し、スキルを使用した者の矢は、20%逸れなくなる。
つまり20ポイントなら80%逸れる
%補正のスキルは概ねこんなだった。
俺が欲しいのは、スキルに対するレジストだ。力が限定的だと、特化型で、他には融通がきかない。
1時間ほど検索をしていて、欠伸が止まらなくなった頃に見付かった。
【スキルレジスト】(3)
悪意あるスキル攻撃、異常状態付与に対して確率でレジストするだ。
1 40%
3 50%
5 60%
10 75%
20 100%
注意はスキルで矢を放った場合、スキル部分の補正のお陰で本来当たるはずの矢は逸れるようだ。スキルが発動しなかったか、スキルの補正無しで命中するはずの矢は体を使い避けるか剣などで弾かないと当たるのだ。
勿論普通の者が放った矢や魔法は、何もしなければ普通に当たる。
俺は5人組の高校生達が気になる。スキルを使われたら、ひとたまりもない事を考えなければだった。
スキル限定のレジストだと潰しが効かないが、俺は命令として奴隷契約の解除を禁止しなかった。頭が回る奴ならば、奴隷契約の解除は奴隷商で可能だ。尤も、別の奴隷契約を食らう恐れが有るが、みっちゃんとは別のやり方で俺に危害を加える事が可能となるので、それに備えたかった。甘かったなと思う。時間が無く咄嗟の事だったからまあ仕方がない。
5人組の事についての話からは、いずれ彼等は俺に牙を剥く可能性が高いと判断し、それに備える事にしたのであった。
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彼らは通称カーヴァント。
カーヴァントを使役する者は探索者と呼ばれた。
カーヴァントには1から10までのランクがあり、1は最弱、6で強者、7や8は最大戦力で鬼神とも呼ばれる強さだ。
しかし9と10は報告された事がない伝説級だ。
また、カードのランクはそのカードにいるカーヴァントを召喚するのに必要なコストに比例する。
探索者は各自そのラビリンスが持っているカーヴァントの召喚コスト内分しか召喚出来ない。
つまり沢山のカーヴァントを召喚したくてもコスト制限があり、強力なカーヴァントはコストが高い為に少数精鋭となる。
数を選ぶか質を選ぶかになるのだ。
月日が流れ、最初にラビリンスに入った者達の子供達が高校生〜大学生に。
彼らは二世と呼ばれ、例外なく特別な力を持っていた。
そんな中、ラビリンスに入った自衛隊員の息子である斗枡も高校生になり探索者となる。
勿論二世だ。
斗枡が持っている最大の能力はカード合成。
それは例えばゴブリンを10体合成すると10体分の力になるもカードのランクとコストは共に変わらない。
彼はその程度の認識だった。
実際は合成結果は最大でランク10の強さになるのだ。
単純な話ではないが、経験を積むとそのカーヴァントはより強力になるが、特筆すべきは合成元の生き残るカーヴァントのコストがそのままになる事だ。
つまりランク1(コスト1)の最弱扱いにも関わらず、実は伝説級であるランク10の強力な実力を持つカーヴァントを作れるチートだった。
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