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第1章

第78話 部屋割り

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 2階にある1つの部屋を見た。執事によればこの部屋は2階にある典型的な部屋の1つであり、同じような間取りの部屋がズラッと並んでいるのだと。中に入ると2段ベッドがあり、俺が支払いの為に出掛けている間に奴隸達の部屋割りについて、俺が考える為の判断材料となる事柄を纏めていたようだ。ふと思ったのが昔のそれも大企業でよくあった寮のような長細い作りだ。壁沿いに机とクローゼットがある。

「この屋敷ってどう使われていたのかな?屋敷はでかいけど、この部屋って傭兵でも住まわせていたのかな?」

「そうですね。少なくとも奴隷を住まわせてはいないか、奴隷だとすれば待遇が良いですね」

 俺とアイリーンはへっ?となった。
 どう見ても狭い。
 4畳半もないのではと思う。
 1人ならともかくだ。

 奴隷の場合、机もなく4人や6人でこの部屋って事もあるのだとか。通路部分は狭く、横を向かないと通れないのが当たり前だそうだ。6人部屋は各ベットの高さもない。荷物は下のベットの下側を各々の鞄が押し込まれており、それだけだそうだ。

 いずれこの部屋は2室続きにして更に1人部屋にリフォームだなと。

 ただ、エリアを半分に分け、各々男女とした方が良いとアドバイスを受ける。

 少し広い部屋に移り話をした。

 奴隷の首輪を着けている者は元々フリオールの奴隷だ。それを踏まえての話で、暫定的な部屋割りだ。
 幸い各部屋に寝具はある。

 レオン、アイリーン、ニーナ以外の人はこんな感じだ。()はそのうちの人数

 奴隷
 教育中
  男 11(執事1)
     女 35(メイド2)

 戦闘要員
  男 16
  女 18

 屋敷要員
  執事 2
  メイド 4
  料理人 女1
  一般 
   男 6
   女 10


 工作系職人
  男3


 非奴隷

 フリオールとその家族
 第1夫人と第2夫人
 子供 3 
 計 6人

 奴隷商職員
  男 4
  女 6

 執事 2
 メイド 4


 3階の部屋割りだが、主人用の執務室があり、そこは俺の部屋。隣に寝室。
 他に家族用の居室が数部屋あるので、主人用の部屋から近い所にアイリーン、ニーナの各部屋。

 逆に遠い部屋をフリオール1家にする。遠慮したが、これまで奴隷を纏める主人をしていたのだから、他の者と同じとはいかないと話し、子供の個室が必要ならば別途考えるが当面の間とした。

 人数が多い為1人部屋とするのは一部の者となる。フリオールから頼まれたのは、エンピアル及び他の3人は出来れば3階の1室を与えてあげて欲しいと。元々貴族や王族の娘だそうだ。勿論4人で1部屋で良いという。

 部屋に余力が有れば、奴隷の首輪を着けていない職員達には個室が有り難いと。
 尤もな事で、反対する必要が無いので了承した。

 また、教育についてはあの3人は教養が高く、子供達に教える事が可能との事で、非戦闘員を希望したのならば教育係りに出来ると。出来たら提案をして欲しいと言われた。

 この世界には学校がない。勿論貴族等が通う学校はあるが、一般人が通えるのが無いそうだ。

 俺の方針は決まった。奴隷達には2人で1室を使って貰う。

 執事長は今一緒にいる奴隷の執事がやっていたとの事で、この屋敷の運用を取り仕切る執事長をお願いした。
 メイド達にもメイド長がいるが、メイドは皆若い為に執事長が管理する事になる。

「じゃあセバスチャン、屋敷の事は頼むよ!」

「セバスチャンとは私の事でございますか?」

「あっ!ノリで。駄目かな?」

「別に良いのですが、今までは執爺(しつじぃ)だとか、執事長と呼ばれておりまして、名では久しく呼ばれておりませんでしたので名は忘れました。ですので私に名をお付け頂けるのですのならば、セバスチャンで構いません」

「じゃあセバスチャンそういう事で宜しく!」

 因みに俺が不在の時の来客等の対応は責任者としてフリオールにお願いした。
 俺は屋敷の所有者であり、全体のリーダー
 フリオール屋敷と奴隷達、使用人の責任者
 セバスチャン 屋敷運用の責任者
 アイリーン 全体のサブリーダー
 ニーナ 責任あるポジション拒否・・・

 取り敢えず方針が決まり、大広間に戻る事にした。
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