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第1章

第31話 身なりが・・・

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 風呂の入り口でお金が発生すると言われた時には驚いたが、ニーナに大丈夫だと言われた。入浴する時にお金か魔力をお湯を使う対価として支払う。使用するお湯は買う形なのだ。お湯を沸かすのには、魔道具に魔力をチャージしなければならないが、チャージした魔力に応じて支払う金額が変わる。不足している分は魔石を使うとの事で、その分のお金だそうだ。

 俺の場合は無料になるだけの魔力チャージがあっさり行けたので、ついでに2人の分もチャージしたが、やはり難なく行けた。  

 驚いた事にサウナが有り、これは魔道具に魔力を込めるか、魔石をセットするのだが、丁度先に入っていた人が魔石をセットしようとしていたから止めて、魔力をチャージした。代わりにサウナの使い方を教えて貰ったが、魔石が浮いたと喜ばれた。30歳前後の旅の商人とかで意気投合し、色々教えて貰った。魔力持ちは100人に1人と言われているのだとか。意外な事に魔法を使える者は少なそうだ。

 人里離れた山の中で育ち、王都には魔法を学びたくて向かっていると、先程部屋で決めた王道パターンの理由を告げた。

 話が弾んだのもあり、長風呂になってしまったので風呂を上がった後は急いで部屋に戻る。

 既に2人は戻っており、ニーナはアイリーンに叱られていた。

「なんて格好をしているんですか!レオンがもう戻ってきますよ!」

「どうしたんだ?」

「遅かったじゃないか!」

 ニーナの格好を見てゴホッゴホッと思わず咽せた。
 浴衣を着ていたが、着崩れていて胸元が開けており、胸の形がはっきりと分かる。辛うじて乳首が見えないが、ついゴクリとする魅惑的な胸元が見えた。俺はブフーと咽せたのだが、流石に下はパンティーは身に着けており、大事な所が御開帳ではなかった。

「レオン!見ちゃ駄目!」 

 ハッとなり後ろを向いて文句を言った。

「あんたなんて格好をしているんだ?俺も一応男だぞ!少しは恥じらいってのを持てよ!」

 するとニンマリとしたニーナが後ろから俺の肩に抱き着き、耳元へ囁いてきた。

「なんだい?アタイを見て興奮してんのか?何ならアタイを押し倒しても良いんだぜ!」

 アイリーンが慌てて引き離した。

「レオンに何て事をしているんですか!レオンも困っているじゃないですか!せめてシャツ位着てください。じゃなきゃ私とレオンは出ていきますよ!」

「はいはい。分かった、分かったよ。2人共お堅いねぇ・・・」

 取り敢えずアイリーンがニーナへシャツを着させ、身なりを直し終えるとすぐにもう大丈夫だと告げられた。

 ヨカヨカ。アイリーンはメチャ似合っとる。女子高生の浴衣姿を目の前で見られるなんて!うふ。また、浴衣をちゃんと着たニーナも大人の魅力があり、クラクラしそうだった。見た目は美人さんだ。アイリーンはニーナの格好に文句を言っていたが、がチラチラ見えていたりするが、黙っておこう。

 ニーナはベッドの上であぐらをかいており、俺達もベッドの上に座っている。俺はアイリーンに耳打ちをした。

「例え下着が見えても、反応しない方が良いけど、多分無理だから俺は見ないように顔だけを見るよ。でもあれでは女として終わってしまうから、それとなく注意を頼むよ」

 アイリーンは頷く。ニーナは「がはははははは」と豪快に笑うような人だ。顔だけを見れば清楚系で、かなりの美女なだけにギャップは大きい。元々はオンとオフの切り替えがきっちり出来ていて、仕事の時は隙のない出来る女性のようだが、その反面、私生活はまるでおっさんだ。でもお兄さんまだこの世界の事についてあまり知らなかったようだ。ニーナは露出癖が有るわけでもなさそうなんだよね。

 酔っているのか?しまいには暑いと言って浴衣を脱いで下着姿になった。しかし、2人して注意するのは諦めた。最初こそ大人の女性の下着姿にドキッとしたが、倦怠期の妻の着替えを見ても何とも思わないように、セクシーさを微塵も感じなくなった。流石に生のおっぱいがぷるるんだと冷静ではいられないと思うが、下着姿はぎりぎりOKにしようと思う。うん。これは水着だ。うん、水着だという事にしよう。アイリーンとそう呟き合っていて、3人の時以外で、万が一こうなった時のみ注意しようと心に決めたのだった・・・
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