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第2章

第151話 涙

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 取り敢えず女性と言っても、母親くらいの歳の人や、30代位の人だったけど、コートを渡しておいた。
 裸に近い格好だった。

 僕はともかく、他の男子には刺激が強い?いや、もう初体験を済ませていたっけ?

 どちらにしろ良くないので、持っている装備の殆どを提供し、女性を中心に身なりを整えてもらってからの出発になった。

 勿論武器も持っているだけ出した。

 リーダー格の人が中と外を行ったり来たりしているので、近くにいた人に聞くと、戦闘で死に掛けている者を看取る者を募っているそうだ。

 出てきたのは、今も戦闘ができる者で、看取っている人も命に別状がないが怪我をしてる者だった。

 失念した。
 かなり派手に戦っていたから、怪我人がいないほうが不自然だった。
 出てきている人達がここに来ているレジスタンスのメンバー全員なのか?について聞くんだった。

 ムミムナ、アレク、ラッチーを呼び出し、更に護衛にゼッチーにを残す事にした。

 ゼッチーニは一緒に行けなくなる事に不満げだったけど、重要な任務を任せられる者として、レイラに次ぐ指揮官だと言うと納得してくれた。

 役に立つか分からないが、レイラの妹のネイラも残した。

 命の灯火が消え掛かっている者から治療をし、怪我人と一部のカーヴァントと連絡要員のライカンスロープを残し、15人のレジスタンスの方達と一緒にボスの所へ向かう。

 リーダー格の人が何かを言い掛けていたけど、僕のカーヴァントが逐一報告に来たり、指示を仰ぎに来るので話すに話せない感じだった。

 僕の邪魔をしないように、他の仲間に指示を飛ばしている。

 後でちゃんと話さないとだけど、向こうも今は戦闘中だとよく分かっているから、我慢している。

 それと多分自衛隊の人だ。
 一尉とか階級で呼びあっているようだった。

 ひょっとしたら父さんの事や、仲居さんの事を知っている人かな?
 先程荷物持ちに持たせている物の中にあった、日本の食料を置いてきたのと、この15人にも分けたら殆どの人が泣いていたな。

 高々カロリーミャートとポテトチップスだったのに・・・
 それともペットボトルのお茶か?
 分からない。後で聞いておこう。

 ただ、体力に衰えを感じるけど、索敵や警戒も即席でフォーメーションを取り、戦士だなあと言った感じた。

 リーダーの人はおやっさんとか隊長とか言われているな。

 そこから駆け足で20分ほど進むと、友里愛達がいて、僕を待っていた。

「若いな・・・・」

 ぼそっと聞こえた。

「悪かったね。でどうだい?」

「うん。偵察が戻ってきたけど、緊急で起動しているみたいよ」 

「という事はボスがいたんだね」

「そうだけど、この方々が向こうの世界に囚われていた人達なの?」

「半分は発見した所にいるよ。怪我人とその警護と世話役は置いてきたんだ。ムミムナと十分な数の護衛も。ゼッチーニに任せ、念の為ネイラにも護衛を頼んだよ」  

 愛姉も来た。

「斗升君のカードを放出したのね。なら身は守れそうね。タイタンを出して!時間がないから、あの人達に構っていられないから直ぐに行かなきゃよ!」

「分かったよ。皆、まだボスが起動していないけど、やはり緊急起動させようとしているっぽいんだ。動き出すとランク10と、かなり厄介だから全力で行くよ!えっと、皆さんの事を気にしている余裕がないので、申し訳無いですがこの先へ来るなら自己責任と、自分の身は自分で守って下さい。行きます」

「問題ない。君等の足を引っ張るまねはしないし、私達が窮地に陥ろうとも助けなくて良い。だから自己責任で我々もついていく」

 そうして僕達は最奥へと、突撃して行くのだった。
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