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第2章

第147話 浪漫砲が火蓋を切る

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 通路自体はこれまでと大差なかった。
 通路が終わり、その先が見えたが、やはりエルフが見えた。
 1度引き祠の近くまで戻る。

「先日僕が飛ばされたラビリンスと同じだけど、ナスタリスはどう思う?」

「はい。パット見では資材は似てはいますが、私が派遣された所には無かった装置もあり、知識にある物ならば、中性子爆弾の1種で、一連の侵攻計画の最終段階です」

「えっと、確か中性子爆弾って破壊力は小さいけど、生き物は生き残れないやつだよね?」

「はい。エルフは特殊なシェルターに入り、殆ど影響を受けません」

「どれくらいの範囲になる?」

「はい。おそらくこの星全体をカバーするかと」

「ちょっと待って、そんなのが何個も送られたら地球は滅びるよ!」

「あの一個だけです。材料を精製するのに時間がかかり、最終兵器が最近完成しています。あれがエルフがこの星を乗っ取る最終兵器になります。ここがエルフが攻めてきた本命となります」

「どれくらいの猶予がある?」 

「はい。これからラビリンスの外へ運ぶ事になり、運搬装置を組み立てているのが見えました。兵器自体は完成していますが、今使ってもラビリンス内と、その外については半径100キロ程度にしかなりませんから、外に出すまでは使わないでしょう」

 成る程と納得する。
 階層と階層をつなぐのは今まで見たのは殆ど階段だったけど、ここは傾斜の付いた通路で、違和感があったんだ。

「よし、先ずは制圧し、あの兵器をカーヴァントに持たせよう!」

「作戦はあるのよね!?」

 みーこがジト目をしながら聞いてくる。

「作戦?ある訳無いでしょ!地形も分からないし、通路を出ると一気に戦闘になるから作戦の立て用が無いよ」

「はあぁぁぁ。まったく斗升らしいわね。なんでこんなを人好きになったかなあ。じゃ聞くけど前はどうしたのよ?」

「はい。それでしたら私が搭乗する兵器をレールガンで破壊されました。先程同型機を見ましたから、転移陣にいる起動前のボスを除き、あれが最大戦力のはずです。制約がありますし、倒すなら今です」

「ほら!ナスタリスはちゃんと言えているじゃないの!その同型機をまずぶっ飛ばせば良いんでしょ!行くわよ!」

 斗升と大差ないみーこだが、突っ込むのはよそうと思う斗升だった。

 そうして最下層へ向い、辛うじて見えるエルフが搭乗する兵器が見えた。


 ゴーストバスターズとミシュランのマスコットとキューピーのマスコットを足して3で割ったような、ぷにぷにしていて鈍そうな怪物が、奈良の大仏宜しく鎮座していた。
 大体あの大きさだ。

 と以前見たのと外観が若干違うもほぼ同じで、通路から浪漫砲をぶっ放したのであった。
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