上 下
74 / 197
第1章(高校生入学編)

第74話 巨人達のボス

しおりを挟む
「ねえめぐみん、どうしよう?」

「と、取り敢えずみんなのところに戻ろうか?ってあっ、あっちだっけ?」 

 来た方と反対の方を指差しためぐみんに律子は頷き、めぐみんと律子は2人して先へと進んで行く。

 めぐみんは律子が超方向音痴だとは知らなかった・・・
 また、気が弱いのもあり流されやすい。
 その為、なんか違うような気がすると思うも、妙に堂々としている律子2何も言わなかった。

 律子はめぐみんに聞いたが、めぐみんは覚えていなかった。
 そのめぐみんは律子が覚えているだろうと思い、進む方向を聞くも頷いたのでほっとした。
 そしてこの先の道を律子に委ねてしまった。

 カーヴァントは特に何も聞かれなかったから、言っている事とやっている事が違うのに何も言わず、何をしたいのかな?と思うも警戒をして付き合う。

 従者たる者、主に質問されてもいないのに出しゃばるものではない!と。

  結局3体ずつのサイクロプスを引き連れて進むのだが、サイクロプスを仲間にする対応に追われていて、誰もどの方向に行くべきかよく分かっていない2人の状態に気付いてあげられなかったと言うか、指摘をする者がいなかった。

 その為奥へ奥へと進んでしまっているのを止める者はいなかった。
 律子は律子で間違っていたらめぐみんが言ってくるだろうけど、カーヴァントを含め誰も何も言ってこないし指摘も無いから問題ないのだろう!見覚えがない所を歩いているのは、先程パニックになっていたからだよね!と思う感じだ。

 階段がある・・・どうしよう?となったが階段を進んでいたのかどうか記憶がないので、とりあえず1本道 だからというので階段を降りて行く事にした。

 ・
 ・
 ・

 時折オークが出てくるも先行するサイクロプスが踏み付けて終わる。
 横から来ても、まあああっするううう!と唸る筋肉が瞬殺していた。

 ドスン!
 パーン!
 ザシュッ!

「ねえりっちゃん、こんな所通ったっけ??」

「私覚えていないのよね。めぐみんが知っているんじゃ?」

「えっ!?うそ・・・どうしよう?」

 2人は1時間ほど歩いていて、どう見てもボス部屋の前にいる。
 しかし、見た事がない。

「ねえめぐみん、丁度お部屋があるから中に入ろうよ!」

「うん。名案ね!」

 2人は高さ3mはあろう大きな扉を開け中を覗くも、生き物の気配がしない。

 ふう・・・ため息をつくと二人は中に入る。続いてカーヴァントが入り、サイクロプスの1体は扉を押さえて開いたままにしている。
 後から来る者を中に入れる為だ。

 めぐみんと律子のカーヴァントはボス部屋に入るんかい!と思うも指摘や警告をしなかった。

 まさかここが何か知らない訳ない!と思ったからだ。

 しかし、ボスは強い。
 主人を助けないとだと思う。

 ギギギギ・・・扉はサイクロプスが邪魔で閉まらない。

 めぐみんと律子が部屋に入ると急に明るくなりそれにより広さが分かった。
 大体小学校の体育館ほどだ。

「凄いね!明かりが灯もったよ!」

「どうやっているのかな?」

 のほほんとしていたが、中央に身長4mほどの巨人が現れた。


「ご主人様、ティータンです。ティタンやタイタンとも言われる巨人です。言うまでもないでしょうがお気を付けください」

 2人はえっ?と唸る。

「ちょっと待って!それランク8じゃないの?」

 ようやく事の重さが分かった。2人はキャーと悲鳴をあげながら壁際に行く。
 そんな2人の行動にカーヴァント達は今更だが思い違いをしていたのだと気が付いた。

 オオオオオオ!
 真っ黒な巨人のティタンは、雷を纏わりつかせた槍を手にカーヴァントに向き合うのだった。
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

ざまぁから始まるモブの成り上がり!〜現実とゲームは違うのだよ!〜

KeyBow
ファンタジー
カクヨムで異世界もの週間ランク70位! VRMMORゲームの大会のネタ副賞の異世界転生は本物だった!しかもモブスタート!? 副賞は異世界転移権。ネタ特典だと思ったが、何故かリアル異世界に転移した。これは無双の予感?いえ一般人のモブとしてスタートでした!! ある女神の妨害工作により本来出会える仲間は冒頭で死亡・・・ ゲームとリアルの違いに戸惑いつつも、メインヒロインとの出会いがあるのか?あるよね?と主人公は思うのだが・・・ しかし主人公はそんな妨害をゲーム知識で切り抜け、無双していく!

異世界で穴掘ってます!

KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

転移術士の成り上がり

名無し
ファンタジー
 ベテランの転移術士であるシギルは、自分のパーティーをダンジョンから地上に無事帰還させる日々に至上の喜びを得ていた。ところが、あることがきっかけでメンバーから無能の烙印を押され、脱退を迫られる形になる。それがのちに陰謀だと知ったシギルは激怒し、パーティーに対する復讐計画を練って実行に移すことになるのだった。

転生令嬢は現状を語る。

みなせ
ファンタジー
目が覚めたら悪役令嬢でした。 よくある話だけど、 私の話を聞いてほしい。

俺だけレベルアップできる件~ゴミスキル【上昇】のせいで実家を追放されたが、レベルアップできる俺は世界最強に。今更土下座したところでもう遅い〜

平山和人
ファンタジー
賢者の一族に産まれたカイトは幼いころから神童と呼ばれ、周囲の期待を一心に集めていたが、15歳の成人の儀で【上昇】というスキルを授けられた。 『物質を少しだけ浮かせる』だけのゴミスキルだと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 途方にくれるカイトは偶然、【上昇】の真の力に気づく。それは産まれた時から決まり、不変であるレベルを上げることができるスキルであったのだ。 この世界で唯一、レベルアップできるようになったカイトは、モンスターを倒し、ステータスを上げていく。 その結果、カイトは世界中に名を轟かす世界最強の冒険者となった。 一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトを追放したことを後悔するのであった。

処理中です...