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第1章(高校生入学編)
第68話 ラッチーの奮闘
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ラッチーにとっても、グヌルスリにとっても、ランク7のサイクロプスというのは大した事はない。
例えそれがボスモンスターであったとしても、余裕なのだ。
ボスはランクが1つ上相当になる補正が掛かっているのだが、それでもだ。
何せ2体というか、2人は各々ランク10相当の実力を持つからだ。
ただ、斗升達は合成の事を殆ど知らないので、カーヴァントはそのように認識していても斗升達は知らない。
カーヴァント達はレイラを始め、斗升がランク10相当に自分達をしている事を知っていると思いこんでおり、誰も指摘していない。
しかし、これらの魔物が群れであり、次々に来られると話が違う。
彼らの体とてランク7の魔物から攻撃を喰らえば傷を負う。
ランク6辺たりならば瞬殺出来るが、7となるとランク10とはいえゴブリンなのもあり、非力な部類のラッチーとグヌルスリでは1撃で屠るには数が多い。
数が少なければ、時間を掛けて貯め動作を行って技や斬撃を飛ばして屠るのだが、数が多いとその貯めを行う時間が取り難い。
グヌルスリもそれが分かっているし、詠唱がいらないだけであり、魔法を放つ貯め時間は放つ魔法の威力に比例する。
何とかグヌルスリとラッチーは新たに現れたエリアの入り口にて対処してきたが、段々余裕がなくなり、ラッチーから笑みが消えたところだ。
どこかで引かねばならないが、そうすると御主人様達が危険に晒される。
どうも自身の御主人様は人族の常識の外にいるようだが、番の女達はそうではない。
御主人様が特にあの3人を大事にしているのが分かる。
オスとして惹かれる容姿をしているし、何より丈夫な子を産めそうだ。
御主人様の女でなければ孕ませたい女だ。
駄目だ!御主人様の女に欲情しては。
御主人様の為に態勢が整うまでグヌルスリと協力せねばならない。
ラッチーは愚者の仮面をかぶっている。
誰かと素顔で話すのは難しいのだ。
勿論物理的な仮面ではなく、心の仮面だ。
他の者を信用できない。
しかし、仮面をかぶり他者を演じれば話しが出来る。
クイーンには嫌われたが、御主人様には優しくされ、両刀使いの変態としてではなく、生き物として尽くしたい!そう思わせる力を感じる。
もう少しだ。
ワンコを送ったから!
・
・
・
2階層でモブリンとハイシルエット、愛莉は合流した。
ライカンスロープ達が誘導してくれたからだ。
そんなライカンスロープはしきりとついて来るよう態度で示す。
愛莉は先程感じた揺れと魔法陣が出現しなかった事を危惧しており、ライカンスロープに従った。
早く全員と合流せねばと。
1階層に戻るとライカンスロープ達が新エリアの方へ誘導する。
先程の揺れの所為か皆黙っている。
そして皆が見たのは異様な光景だった。
沢山の魔物がいるのだが、まるでガラスがあり、そこに押し寄せている感じだった。
後ろから押されているようではあるが、異様としか言えなかった。
「マッスルぅパワー!」
筋肉の1人が石を投げた・・・ヒューン・・・バシュッ!
石は見えない壁など無いかのように魔物に当たると、その魔物は霧散した。
それを見てカーヴァント達が動いた。
執爺は見えない壁ギリギリまで行き、魔物がこちら側へ突破できない事を確認し、剣を前方に突き出してみた。
グサリ!
魔物に刺さる。
そこからは各々武器を突き出して魔物を屠りだした!
「ぼ、僕も・・・僕もやるよ!斗升君がいざという時に魔物を直接殺せないと死ぬと言っていたから!うわああああ!」
中芝が掛けてカーヴァントと並んで剣を突き刺し始めると、田仲、鮫島が続き、ついに女子も続き始めた。
女子も聞いてはいたが、対峙するのは正直敷居が高いのだが、襲ってこれず、一方的なら話は別だ。
そうして護衛のカーヴァントが周辺警護をする中、一方的な退治が始まった。
いや、虐殺だ・・・
例えそれがボスモンスターであったとしても、余裕なのだ。
ボスはランクが1つ上相当になる補正が掛かっているのだが、それでもだ。
何せ2体というか、2人は各々ランク10相当の実力を持つからだ。
ただ、斗升達は合成の事を殆ど知らないので、カーヴァントはそのように認識していても斗升達は知らない。
カーヴァント達はレイラを始め、斗升がランク10相当に自分達をしている事を知っていると思いこんでおり、誰も指摘していない。
しかし、これらの魔物が群れであり、次々に来られると話が違う。
彼らの体とてランク7の魔物から攻撃を喰らえば傷を負う。
ランク6辺たりならば瞬殺出来るが、7となるとランク10とはいえゴブリンなのもあり、非力な部類のラッチーとグヌルスリでは1撃で屠るには数が多い。
数が少なければ、時間を掛けて貯め動作を行って技や斬撃を飛ばして屠るのだが、数が多いとその貯めを行う時間が取り難い。
グヌルスリもそれが分かっているし、詠唱がいらないだけであり、魔法を放つ貯め時間は放つ魔法の威力に比例する。
何とかグヌルスリとラッチーは新たに現れたエリアの入り口にて対処してきたが、段々余裕がなくなり、ラッチーから笑みが消えたところだ。
どこかで引かねばならないが、そうすると御主人様達が危険に晒される。
どうも自身の御主人様は人族の常識の外にいるようだが、番の女達はそうではない。
御主人様が特にあの3人を大事にしているのが分かる。
オスとして惹かれる容姿をしているし、何より丈夫な子を産めそうだ。
御主人様の女でなければ孕ませたい女だ。
駄目だ!御主人様の女に欲情しては。
御主人様の為に態勢が整うまでグヌルスリと協力せねばならない。
ラッチーは愚者の仮面をかぶっている。
誰かと素顔で話すのは難しいのだ。
勿論物理的な仮面ではなく、心の仮面だ。
他の者を信用できない。
しかし、仮面をかぶり他者を演じれば話しが出来る。
クイーンには嫌われたが、御主人様には優しくされ、両刀使いの変態としてではなく、生き物として尽くしたい!そう思わせる力を感じる。
もう少しだ。
ワンコを送ったから!
・
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・
2階層でモブリンとハイシルエット、愛莉は合流した。
ライカンスロープ達が誘導してくれたからだ。
そんなライカンスロープはしきりとついて来るよう態度で示す。
愛莉は先程感じた揺れと魔法陣が出現しなかった事を危惧しており、ライカンスロープに従った。
早く全員と合流せねばと。
1階層に戻るとライカンスロープ達が新エリアの方へ誘導する。
先程の揺れの所為か皆黙っている。
そして皆が見たのは異様な光景だった。
沢山の魔物がいるのだが、まるでガラスがあり、そこに押し寄せている感じだった。
後ろから押されているようではあるが、異様としか言えなかった。
「マッスルぅパワー!」
筋肉の1人が石を投げた・・・ヒューン・・・バシュッ!
石は見えない壁など無いかのように魔物に当たると、その魔物は霧散した。
それを見てカーヴァント達が動いた。
執爺は見えない壁ギリギリまで行き、魔物がこちら側へ突破できない事を確認し、剣を前方に突き出してみた。
グサリ!
魔物に刺さる。
そこからは各々武器を突き出して魔物を屠りだした!
「ぼ、僕も・・・僕もやるよ!斗升君がいざという時に魔物を直接殺せないと死ぬと言っていたから!うわああああ!」
中芝が掛けてカーヴァントと並んで剣を突き刺し始めると、田仲、鮫島が続き、ついに女子も続き始めた。
女子も聞いてはいたが、対峙するのは正直敷居が高いのだが、襲ってこれず、一方的なら話は別だ。
そうして護衛のカーヴァントが周辺警護をする中、一方的な退治が始まった。
いや、虐殺だ・・・
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