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第1章(高校生入学編)

第66話 フィールド層の不思議

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 ゼッチィーニが苦労していた。
 特にむさ苦しい筋肉共がうざいからだ。
 作ったの僕だけど、近寄りたくない。

「モーモン、トラウマになりそうだから、あの筋肉達は緊急時以外僕に近付けないでね」

「はい。触れたら孕まされそうで私もなるべく近付かないようにします。私はご主人様の子しか生むつもりはありません」

「なんだって?」

「いえ、かしこまりましたと言っただけでございます」

 今回は3班に分かれる。
 乙女の残り香じゃなくて、旋律の乙女はフィールド層へ行き、安全確保。

 モブリンは旧エリアの探索。
 ハイシルエットと愛姉がボスであるエリートナイトを倒しに行く。

 これでスタートにするが、新エリア近くである洗礼を受けてもらう。
 いや、して貰う。

 その後は分かれての行動だが、今回はレイラにビッグマンティスを倒して貰う予定で、ゼッチィーニは僕に張り付きだ。

 ジョーイにはモブリンに同行して貰う。

 ムミムナとアレクにはハイシルエットへ同行をお願いした。

 ラッチーにはフィールド層の魔物はビッグマンティス以外なら好きに倒しても良いとして送り出す。
 戻るタイミングは直感で分かるそうだが、喜々として去っていくだろう。

 愛姉達は1階層を探索した後2階層へ行くそうだ。
 田仲君達は真っ直ぐに3階層へ進み、ボスを倒した後は上に戻りつつ魔物がいれば倒していく。

 不思議な事にマンティスは新エリアからは出てこない。
 これは前回来た時に判明していて、今回はその再確認とそれを使った裏技を試す。

 皆を旧エリアで待たせておき、僕がマンティスを引き連れて旧エリアに逃げたけど、まるでそこに見えないバリアがあるかのように進めないのを利用するんだ。

 やはり前回来た時に目の前にいるのにパントマイムでもしている?感じで、旧エリアから剣で倒す事に成功している。
 なので魔物を倒す練習になるかと3人に殺らせたんだ。
 モブリン、ハイシルエット、友里愛、アレクシア、みーこの順で行っていて、最後のみーこの時に悲劇が!

 みーこはやるなと言っておいた頭部を首の所で切断してしまったんだ。
 腹を斬り裂かないと駄目なんだけど、頭をなくしたマンティスはオスのようで、近くのメスに飛び乗り交尾を始めたけど、メスに体を食われていったんだ。
 そして胸にあるコアまで達すると霧散したけど、予めこうなる事も話していたけど、まあ良い勉強になったかな?キモかったからカーヴァントに倒して貰ったんだよね。

 そんな事もあったけど、みーこの頭を撫でると復帰しており僕達旋律の乙女はフィールド層へ。

 ザシュッ!ザシュッ!
 マンティスの数が多いので僕の所に回ってきたのを忠煎廟剣で斬り裂く。

 この剣は魔物を斬れば斬るほど強固になり、折れにくくなる。
 また、手入れも基本的に要らないのが特徴だ。

 その剣で向かって来るマンティスをバッサバサと斬り伏せている。
 とにかく数が多い。
 前回来た時以上のはずだけど、辟易する。

 魔物を掃討する予定だ。

 今回は詳しい調査を兼ねており、背後にいる女子3人を守りつつ先に進む。

 彼女達が直接戦うには装備のレベルが低い。
 今の装備だと太刀打ちできないから、お金を貯めて良い物に替えるしかない。
 
 今の彼女達に出来るのは自衛とドロップの収集だ。
 魔石やカードを拾ってきてはカバンに入れている。

 僕の剣を貸してやりたいのは山々なんだけど特殊武器で、アレクが拾った段階で僕がユーザーとして登録済みになっている。
 僕の眷属には貸し出せるけど、他の人が持つとくすんで行き、なまくらになるんだ。

 頭には僕がプレゼントしたカチューシャを装着しているんだ。

 今はレイラとビッグマンティスの戦闘を見ていた。

 レイラの剣は羽に阻まれて外皮を突破出来なかった。
 これは僕の指示が悪かったんだけどね。

 で、指示に忠実だったから剣が折れたんだ。
 危なげなく避けているけど、鎌の攻撃は当たれば胴体が簡単に両断される切れ味だ。

 僕は何で倒しに行かないのか思い至り自由にした。

「十分見たからもう倒しても良いよ。レイラのやりたいように倒して!」

 彼女は宙を舞うとマンティスの背中に乗り、手刀で首を落とし、その首が地面に落ちる前に腹の下に潜ると手刀でくるっと1回転し、再び背に乗ると、1度ダンッ!と足で背を踏んだ。

 すると腹が胴体と分かれ霧散した。
 魔石、長柄の鎌、カードが残る。
 また、ビッグマンティスが召喚していたマンティスが消えた。





後書き失礼します。
ここまでお読み頂きありがとうございます。

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