上 下
27 / 197
序章(探索者スタート編)

第27話 解決愛莉先生!

しおりを挟む
 僕はカードを並べていた。
 ゴブリン12枚
 ホーンラビット21枚
 ワーウルフ14枚
 ウォーリアー10枚
 ナイト11枚
 エリートナイト1枚
 みんなカードってどうしているのかな?

 そうだった!と思い出し今のうちに小瓶に血を取る。
 痛いから嫌なんだけど、まあ探索者をする以上仕方がないんだよね。
 痛まない方法があるのだが、勉強不足で知らなかったりする斗枡だ。

 もうぶっ掛けたくてウズウズしている。
 早く来ないかな!とウズウズしていると愛姉、冬奈、レイラが来た。

「お母さんは血を見たくないって。私も頼まれた血を取ったよ!で、誰から行くの?」

「レイラ、今からカードに契約をする。君とはこうやって契約をしたんだ。そうだなあ、先ずは死んだゴブリンをどうにかしたい。その次がモーモンってナイトね。その後で冬奈か愛姉にしたいな」

「分かったわ。冬奈ちゃん、どっちが先にする?決めても良いわよ」

「じゃあ私が最後かな!」

 グヌルスリもなんとかしたい。
 色々やりたい事があり頭の中はくちゃくちゃだ。

 取り敢えず死んだゴブリンのカードが2枚あるのでそれも使う。

 取り敢えず2枚のゴブリンを合成したのを2つ作り、それを合成・・・出来た。

 死んだゴブリンのカードと普通のカード3枚を合成した。

 次に残り5枚のゴブリンと、4枚分のカード、生き返らせたカードを合成・・・
 生き返らせたカードともう1枚が残った。

 名前 ラッチー
 所有者 淺沼 斗升
 種族 ゴブリン
 ジョブ ピエロ
 性別 男
 ランク 1 κ
 レベル 2
 能力
 ルーレット

 名前 ルイード
 所有者 淺沼 斗升
 種族 ゴブリン
 ジョブ ファイター
 性別 女
 ランク 1 γ
 レベル 1
 能力
 ラッシュ

「ラッチーが10枚でルイードが3枚ね。そうねぇ、アレクかムミムナとルイードを合成してみる?ルイードに思い入れがあれば別だけれども、多分アレクとは合成できないけど、ムミムナとは合成出来ると思うから試してみる?」

「分かるんですか?」

「今の合成でラッチーは10枚が重なったわよね。つまり最大10枚までしか合成出来ないと思うわ。レイラちゃんも10枚でしょ」

「愛姉、何で分かるの?」

「あのねぇ、レイラちゃんのカードってランク1の横にκってあるでしょ?」

「あれはなんなんだろうって思ったんだけど、分からなくて」

「ギリシャ文字よアルファとかベータとか知らないの?」

「ベータってソニーのビデオカセットでVHSに負けた企画?」

「何馬鹿な事を言っているの?ちょっとググりなさい!」

 α (alpha) - 1
 β (beta) - 2
 γ (gamma) - 3
 δ (delta) - 4
 ε (epsilon) - 5
 ζ (zeta) - 6
 η (eta) - 7
 θ (theta) - 8
 ι (iota) - 9
 κ (kappa) - 10

 ギリシャ文字と数字の見方はこんなだった。

 言われてみれば、合成したカードの枚数がランクの横に記載されているのか。

「凄い!よく気が付いたね!」

「一応頭は良い方なのよ。君の合成履歴を見るとまだ分からないわね。
 ゼッチィーニとモーモンを限界まで合成してみなさい。今の感じだとゼッチィーニとモーモンはちゃんと残るわよ。ゼッチィーニとモーモンは何枚合成しているの?」

「ウォーリアーのゼッチィーニは7枚、ナイトのモーモンは1度も合成していないよ」

「おかしいわね。ゼッチィーニはΘだから8のはずよ。じゃあゼッチィーニには3枚、モーモンには8枚のカードを加えて9枚分になるか合成してみなさい。これで私の仮説が分かるわ」

 よく分からなかったので取り敢えずゼッチィーニ、モーモンの順番で血を垂らす。
 さてさて・・・ゼッチィーニのカードとウォーリアーが1枚残った。
 ランクの横にはκとあるな。
 でも合成出来たカードは9枚。

 モーモンは・・・2枚のカードが残った。つまり7枚を吸収した。
 モーモンはκ、もう1枚はδ。
 少なくともδの方は2枚のカードが合成されたはず。ランクの横にギリシャ文字が出るのは合成したカードのみなんだよね。

名前 ゼッチィーニ
所有者 淺沼 斗升
種族 ゴブリン
ジョブ ガーディアン
性別 女
ランク 2 κ
レベル 4
能力
 シールドバッシュ
 守護者の心得


名前 モーモン
 所有者 淺沼 斗升
 種族 ゴブリン
 ジョブ 聖騎士
 性別 女
 ランク 3 κ
 レベル 3
 能力
  チェンジ
  鉄壁


「まず間違いなく分かったわ。合成出来るカードの数は合成元を除き
 10からランクの数を引いた枚数よ。ワーウルフのカードがあったわよね。あれはランク2だから8枚を食わせる事で、合計9枚が重なったカードになるわよ。ランク5だと合計6枚のカードを合成するのが最大ね」

 そこまでの説明と、これまでの結果から判明した。

 そして確かめるようにワーウルフのジョーイに8枚食わせた。

 名前 ジョーイ
 所有者 淺沼 斗升
 種族 フェンリル
 ジョブ 獣王
 性別 男
 ランク 2 κ
 レベル 2

 能力
  眷族召喚

 何か凄いのになったような気がするが、フェンリルって何だよ。
 僕の能力なのに、他の人の方が理解している件・・・情けない。
 でも愛姉のお陰で合成限界は分かったし、強いカードが合成元として人格が残るようだ。


「次は私のカードに血を垂らすのよね。ゴブリンだと10枚で重なるけど、1番上に残ると思われるカードを置くわ。このゴブリンのみレベルが上がっているから」

 愛姉はカードと血を入れた小瓶を渡してきた。

「じゃあやるよ」

 名前 セボスチャーン
 所有者 璃音 愛莉
 種族 ゴブリン
 ジョブ 執爺
 性別 男
 ランク 1 κ
 レベル 3
 能力
 執事マスター

 僕が血を掛けたらちゃんと合成できたのと、愛姉のカードとなっていたよ。

 冬奈はホーンラビットが良いと言い、10枚に掛けた。

 名前 パルニール
 所有者 淺沼 冬奈
 種族 ハイホーンラビット
 ジョブ ボス
 性別 女
 ランク 1 κ
 レベル 1
 能力
 投射

 合成した後のカードを清掃し、作業台に並べていく。
 カードは裏面が見えるようにしているが、皆僕の方をジト目で見る。
 レイラはうっとりとした目線だ。

「ねえ斗枡君、このランクの横にあるギリシャ文字ってまさかランクの事じゃないわよね?レイラちゃんの強さならそれもあり得るわよ。もしそうなら君はチートオブチートよ。それと当面の間、私が許可した相手以外へカードを合成する事を禁止するからね!」

 僕からすると、ラビリンスの外にカーヴァントを出す事が出来る愛姉の方がチートに見えるんだけど、それを言うのはよそう・・・
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

異世界で穴掘ってます!

KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。 剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。 しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。 休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう… そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。 ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。 その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。 それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく…… ※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。 ホットランキング最高位2位でした。 カクヨムにも別シナリオで掲載。

『付与』して『リセット』!ハズレスキルを駆使し、理不尽な世界で成り上がる!

びーぜろ@転移世界のアウトサイダー発売中
ファンタジー
ハズレスキルも組み合わせ次第!?付与とリセットで成り上がる! 孤児として教会に引き取られたサクシュ村の青年・ノアは10歳と15歳を迎える年に2つのスキルを授かった。 授かったスキルの名は『リセット』と『付与』。 どちらもハズレスキルな上、その日の内にステータスを奪われてしまう。 途方に暮れるノア……しかし、二つのハズレスキルには桁外れの可能性が眠っていた! ハズレスキルを授かった青年・ノアの成り上がりスローライフファンタジー! ここに開幕! ※本作はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

劣等生のハイランカー

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す! 無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。 カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。 唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。 学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。 クラスメイトは全員ライバル! 卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである! そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。 それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。 難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。 かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。 「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」 学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。 「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」 時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。 制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。 そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。 (各20話編成) 1章:ダンジョン学園【完結】 2章:ダンジョンチルドレン【完結】 3章:大罪の権能【完結】 4章:暴食の力【完結】 5章:暗躍する嫉妬【完結】 6章:奇妙な共闘【完結】 7章:最弱種族の下剋上【完結】

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

処理中です...