59 / 173
第59話 団体戦決勝トーナメント開始
しおりを挟む
闘技大会は領主の主催であり、警備を担っているのは領主の私兵である。
今回警備兵に落ち度はなかった。
予め参加者の中に暗殺者を潜り込ませていたからだ。
1種のトロイの木馬だ。
どれだけ警備をしようが、内側に入りこまれたら、その時点で詰んでいる。
中には付き人もおり、宿は騒然となっていた。
各部屋に兵士が赴いて点検をしたが、今回の件とは関係なく違反をしている者がいた。
女を連れ込み、しっぽりとやっていたのだ。
付き人ではなく、娼婦を呼んでいた。
外部の人間との接触が禁止されていたのにも関わらずだ。
しかも取り締まるべき兵士が手配までしていた。
ただ、幸いな事に単に知り合いの探索者に女を手配しただけで、その女達は付き人扱いにされ大会が終わるまで商売ができなくなったおまけもある。
こぴっどく怒られ、減給されたそうだが、その程度で済んだのはその兵士にとって幸いだろう。
まあ、その相手の対戦相手が俺達だったから、まあ頑張れよ的な事で、負がほぼ確定しているのでその程度で済んだらしい。
捕えた奴らを引き渡し、別の部屋に移った。
そのお蔭で、本戦に出場する者が泊まっている部屋の前には歩哨が付き、トイレにも付いてくるので、女子は困っていたな。
ただ、俺は気分が悪く、賊を引き渡した後は早々に眠りについた。
翌朝、2日酔い状態で、頼むから俺に回すな!といった感じでふらふらな状態で闘技場に。
近いが馬車で移動だ。
これは親切ではなく、第三者との接触を避けるためだ。
俺は他の試合を見る余裕がなく、メイヤ達が戦うのをぼうっと見ていた。
ただ、メイヤの出番はなかった。
つまり2試合とも先鋒、次鋒、中堅の3人で終わったからだ。
また、ミジックルとヨルミクル達は決勝トーナメント1試合目を勝てば、1人の奴隷化を免除するとしたが相手は黒き薔薇だった。
先鋒は件の助っ人が勝ち、次鋒はヨルミクルが勝った。
しかし、黒き薔薇の中堅はアルテイシアさんで、彼女はミジックル相手に杖でさくっと勝った。
突進してくるミジックルを紙一重で躱すと、杖で足元を引っ掛け、前のめりに体が浮いた所に、胸当ての留具に杖を掛けて振り抜き、文字通り観客席に飛ばした。
これでミジックルは場外アウト。
この後斧使いと鈍器部門の優勝者が無双しヨルミクルとミジックルは愕然としていた。
ただ、黒き薔薇も次の試合はストレート勝ちで、明日の決勝は予測通り黒き薔薇と氷艶の魔眼との戦いだ。
ただ、試合形式は当日ルーレットを回して決まるとの事だったが、決まったあと30分の準備時間の後始まるとの事だ。
その後、俺はミジックルとヨルミクルと面談した。
2人共最終の個人総合に出るそうだ。
「チャンスが欲しいか?」
「チャンスを頂けるのか?そ、その条件とは?」
「そうだな。2人共予選を勝ち抜いたら1人を、決勝で2勝したら1人を。優勝したら2人共奴隷になるのを免除してやる。但し、どちらもヨルミクルはミジックルへ仕える身から開放はしてもらい、ミジックルとヨルミクルはもう合う事ができなくする」
「てめぇ、俺達が達成できないと思っていって言っているだろう?」
「2人共決勝に上がる事は不可能じゃないだろ?それに片方しか上がれなくても、決勝戦まで行けたら2人共に開放だ。ヨルミクルの剣の腕は間違いなく決勝戦まで来れる。問題はお前だ」
ミジックルは項垂れていた。
勿論俺は可能性はあると思うが、実際は不可能だと思っている。
別れ際にヨルミクルに袖を掴まれた。
「セルカッツ殿、どうしてチャンスを与えてくれるのだ?やはり醜女は抱けぬからか?」
「まあ、思う所があるとだけ言っておくよ。2人が決勝トーナメントに残れるのかは運次第だ。ただ、各武器の優勝者を倒さないと決勝トーナメントには出れないからな。君に関しては決勝トーナメントに行けるだろう。俺も君とはもう一度戦ってみたいと思う。それと君は醜女ではないよ。まあ俺のモノになったら治療して美女にしてやるよ!でも決勝トーナメントに残れなかったら、それをする意欲は薄くなるだろうさ」
「うむ。セルカッツ殿の考えがよくわからぬ。セルカッツ殿の女になれば治療が出来るが、それには強さを見せろと言う事ですか?」
「さて、どうだろうな。だが、どちらにしろこれまでの事を何もなかった事にして開放するというのはない。悪いが君は欲しい。だからミジックルの本家とは縁を切らせてもらう」
「私は口説かれているのか?」
「ある意味そうだね。君の刀術に惚れたよ」
「分かりました。明日の決勝は応援させて頂きます。私も個人総合ではセルカッツ殿に失望されなきよう頑張りますとしか言えません。それでは」
真面目だなぁと思うが、確かにヨルミクルとの決勝は心が踊った。
メイヤの話だと、俺の姿は見た事のないようなだらしないと言うか、子供が新しい玩具にはしゃぐような印象を受けたと言っていたな。
今回警備兵に落ち度はなかった。
予め参加者の中に暗殺者を潜り込ませていたからだ。
1種のトロイの木馬だ。
どれだけ警備をしようが、内側に入りこまれたら、その時点で詰んでいる。
中には付き人もおり、宿は騒然となっていた。
各部屋に兵士が赴いて点検をしたが、今回の件とは関係なく違反をしている者がいた。
女を連れ込み、しっぽりとやっていたのだ。
付き人ではなく、娼婦を呼んでいた。
外部の人間との接触が禁止されていたのにも関わらずだ。
しかも取り締まるべき兵士が手配までしていた。
ただ、幸いな事に単に知り合いの探索者に女を手配しただけで、その女達は付き人扱いにされ大会が終わるまで商売ができなくなったおまけもある。
こぴっどく怒られ、減給されたそうだが、その程度で済んだのはその兵士にとって幸いだろう。
まあ、その相手の対戦相手が俺達だったから、まあ頑張れよ的な事で、負がほぼ確定しているのでその程度で済んだらしい。
捕えた奴らを引き渡し、別の部屋に移った。
そのお蔭で、本戦に出場する者が泊まっている部屋の前には歩哨が付き、トイレにも付いてくるので、女子は困っていたな。
ただ、俺は気分が悪く、賊を引き渡した後は早々に眠りについた。
翌朝、2日酔い状態で、頼むから俺に回すな!といった感じでふらふらな状態で闘技場に。
近いが馬車で移動だ。
これは親切ではなく、第三者との接触を避けるためだ。
俺は他の試合を見る余裕がなく、メイヤ達が戦うのをぼうっと見ていた。
ただ、メイヤの出番はなかった。
つまり2試合とも先鋒、次鋒、中堅の3人で終わったからだ。
また、ミジックルとヨルミクル達は決勝トーナメント1試合目を勝てば、1人の奴隷化を免除するとしたが相手は黒き薔薇だった。
先鋒は件の助っ人が勝ち、次鋒はヨルミクルが勝った。
しかし、黒き薔薇の中堅はアルテイシアさんで、彼女はミジックル相手に杖でさくっと勝った。
突進してくるミジックルを紙一重で躱すと、杖で足元を引っ掛け、前のめりに体が浮いた所に、胸当ての留具に杖を掛けて振り抜き、文字通り観客席に飛ばした。
これでミジックルは場外アウト。
この後斧使いと鈍器部門の優勝者が無双しヨルミクルとミジックルは愕然としていた。
ただ、黒き薔薇も次の試合はストレート勝ちで、明日の決勝は予測通り黒き薔薇と氷艶の魔眼との戦いだ。
ただ、試合形式は当日ルーレットを回して決まるとの事だったが、決まったあと30分の準備時間の後始まるとの事だ。
その後、俺はミジックルとヨルミクルと面談した。
2人共最終の個人総合に出るそうだ。
「チャンスが欲しいか?」
「チャンスを頂けるのか?そ、その条件とは?」
「そうだな。2人共予選を勝ち抜いたら1人を、決勝で2勝したら1人を。優勝したら2人共奴隷になるのを免除してやる。但し、どちらもヨルミクルはミジックルへ仕える身から開放はしてもらい、ミジックルとヨルミクルはもう合う事ができなくする」
「てめぇ、俺達が達成できないと思っていって言っているだろう?」
「2人共決勝に上がる事は不可能じゃないだろ?それに片方しか上がれなくても、決勝戦まで行けたら2人共に開放だ。ヨルミクルの剣の腕は間違いなく決勝戦まで来れる。問題はお前だ」
ミジックルは項垂れていた。
勿論俺は可能性はあると思うが、実際は不可能だと思っている。
別れ際にヨルミクルに袖を掴まれた。
「セルカッツ殿、どうしてチャンスを与えてくれるのだ?やはり醜女は抱けぬからか?」
「まあ、思う所があるとだけ言っておくよ。2人が決勝トーナメントに残れるのかは運次第だ。ただ、各武器の優勝者を倒さないと決勝トーナメントには出れないからな。君に関しては決勝トーナメントに行けるだろう。俺も君とはもう一度戦ってみたいと思う。それと君は醜女ではないよ。まあ俺のモノになったら治療して美女にしてやるよ!でも決勝トーナメントに残れなかったら、それをする意欲は薄くなるだろうさ」
「うむ。セルカッツ殿の考えがよくわからぬ。セルカッツ殿の女になれば治療が出来るが、それには強さを見せろと言う事ですか?」
「さて、どうだろうな。だが、どちらにしろこれまでの事を何もなかった事にして開放するというのはない。悪いが君は欲しい。だからミジックルの本家とは縁を切らせてもらう」
「私は口説かれているのか?」
「ある意味そうだね。君の刀術に惚れたよ」
「分かりました。明日の決勝は応援させて頂きます。私も個人総合ではセルカッツ殿に失望されなきよう頑張りますとしか言えません。それでは」
真面目だなぁと思うが、確かにヨルミクルとの決勝は心が踊った。
メイヤの話だと、俺の姿は見た事のないようなだらしないと言うか、子供が新しい玩具にはしゃぐような印象を受けたと言っていたな。
22
お気に入りに追加
219
あなたにおすすめの小説
祈りの力でレベルカンストした件!〜無能判定されたアーチャーは無双する〜
KeyBow
ファンタジー
主人公は高校の3年生。深蛇 武瑠(ふかだ たける)。以降タケル 男子21人、女子19人の進学校ではない普通科。大半は短大か地方の私立大学に進む。部活はアーチェリー部でキャプテン。平凡などこにでもいて、十把一絡げにされるような外観的に目立たない存在。それでも部活ではキャプテンをしていて、この土日に開催された県総体では見事に個人優勝した。また、2年生の後輩の坂倉 悠里菜も優勝している。
タケルに彼女はいない。想い人はいるが、彼氏がいると思い、その想いを伝えられない。(兄とのショッピングで仲良くしているのを彼氏と勘違い)
そんな中でも、変化があった。教育実習生の女性がスタイル抜群で美人。愛嬌も良く、男子が浮き足立つのとは裏腹に女子からの人気も高かった。タケルも歳上じゃなかったら恋をしたかもと思う。6限目が終わり、ホームルームが少しなが引いた。終わると担任のおっさん(40歳らしい)が顧問をしている部の生徒から質問を受け、教育実習生のミヤちゃん(竹下実弥子)は女子と雑談。タケルは荷物をまとめ、部活にと思っていた、後輩の二年生の坂倉 悠里菜(ゆっちゃん、リナ)が言伝で来た。担任が会議で遅れるからストレッチと走り込みをと言っていたと。この子はタケルに気があるが、タケルは気が付いていない。ゆっちゃんのクラスの担任がアーチェリー部の担任だ。ゆっちゃんと弓を持って(普段は学校においているが大会明けで家に持って帰っていた)。弓を背中に回して教室を出ようとしたら…扉がスライドしない。反対側は開いていたのでそっちに行くが見えない何かに阻まれて進めない。反発から尻餅をつく。ゆっちゃんは波紋のようなのが見え唖然とし、タケルの手を取る。その音からみっちゃんも扉を見て驚く。すると急に光に包まれ、気絶した。目を覚ますと多くの人がいる広間にいた。皆すぐに目覚めたが、丁度三人帰ったので40人がそこにいた。誰かが何だここと叫び、ゆっちゃんは震えながらタケルにしがみつく。王女と国王が出てきてありきたりな異世界召喚をしたむね話し出す。強大な魔物に立ち向かうべく勇者の(いせかいから40人しか呼べない)力をと。口々に避難が飛ぶが帰ることは出来ないと。能力測定をする。タケルは平凡な数値。もちろんチート級のもおり、一喜一憂。ゆっちゃんは弓の上級スキル持ちで、ステータスも上位。タケルは屑スキル持ちとされクラスのものからバカにされる。ウイッシュ!一日一回限定で運が良ければ願いを聞き入られる。意味不明だった。ステータス測定後、能力別に(伝えられず)面談をするからと扉の先に案内されたが、タケルが好きな女子(天川)シズクと他男子二人だけ別の扉を入ると、閉められ扉が消え失せた。四人がいないので担任が質問すると、能力が低いので召喚を取り消したと。しかし、帰る事が出来ないと言っただろ?となるが、ため息混じりに40人しか召喚出
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
「おっさんはいらない」とパーティーを追放された魔導師は若返り、最強の大賢者となる~今更戻ってこいと言われてももう遅い~
平山和人
ファンタジー
かつては伝説の魔法使いと謳われたアークは中年となり、衰えた存在になった。
ある日、所属していたパーティーのリーダーから「老いさらばえたおっさんは必要ない」とパーティーを追い出される。
身も心も疲弊したアークは、辺境の地と拠点を移し、自給自足のスローライフを送っていた。
そんなある日、森の中で呪いをかけられた瀕死のフェニックスを発見し、これを助ける。
フェニックスはお礼に、アークを若返らせてくれるのだった。若返ったおかげで、全盛期以上の力を手に入れたアークは、史上最強の大賢者となる。
一方アークを追放したパーティーはアークを失ったことで、没落の道を辿ることになる。
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
ハズレ職業のテイマーは【強奪】スキルで無双する〜最弱の職業とバカにされたテイマーは魔物のスキルを自分のものにできる最強の職業でした〜
平山和人
ファンタジー
Sランクパーティー【黄金の獅子王】に所属するテイマーのカイトは役立たずを理由にパーティーから追放される。
途方に暮れるカイトであったが、伝説の神獣であるフェンリルと遭遇したことで、テイムした魔物の能力を自分のものに出来る力に目覚める。
さらにカイトは100年に一度しか産まれないゴッドテイマーであることが判明し、フェンリルを始めとする神獣を従える存在となる。
魔物のスキルを吸収しまくってカイトはやがて最強のテイマーとして世界中に名を轟かせていくことになる。
一方、カイトを追放した【黄金の獅子王】はカイトを失ったことで没落の道を歩み、パーティーを解散することになった。
モブ高校生と愉快なカード達〜主人公は無自覚脱モブ&チート持ちだった!カードから美少女を召喚します!強いカード程1癖2癖もあり一筋縄ではない〜
KeyBow
ファンタジー
1999年世界各地に隕石が落ち、その数年後に隕石が落ちた場所がラビリンス(迷宮)となり魔物が町に湧き出した。
各国の軍隊、日本も自衛隊によりラビリンスより外に出た魔物を駆逐した。
ラビリンスの中で魔物を倒すと稀にその個体の姿が写ったカードが落ちた。
その後、そのカードに血を掛けるとその魔物が召喚され使役できる事が判明した。
彼らは通称カーヴァント。
カーヴァントを使役する者は探索者と呼ばれた。
カーヴァントには1から10までのランクがあり、1は最弱、6で強者、7や8は最大戦力で鬼神とも呼ばれる強さだ。
しかし9と10は報告された事がない伝説級だ。
また、カードのランクはそのカードにいるカーヴァントを召喚するのに必要なコストに比例する。
探索者は各自そのラビリンスが持っているカーヴァントの召喚コスト内分しか召喚出来ない。
つまり沢山のカーヴァントを召喚したくてもコスト制限があり、強力なカーヴァントはコストが高い為に少数精鋭となる。
数を選ぶか質を選ぶかになるのだ。
月日が流れ、最初にラビリンスに入った者達の子供達が高校生〜大学生に。
彼らは二世と呼ばれ、例外なく特別な力を持っていた。
そんな中、ラビリンスに入った自衛隊員の息子である斗枡も高校生になり探索者となる。
勿論二世だ。
斗枡が持っている最大の能力はカード合成。
それは例えばゴブリンを10体合成すると10体分の力になるもカードのランクとコストは共に変わらない。
彼はその程度の認識だった。
実際は合成結果は最大でランク10の強さになるのだ。
単純な話ではないが、経験を積むとそのカーヴァントはより強力になるが、特筆すべきは合成元の生き残るカーヴァントのコストがそのままになる事だ。
つまりランク1(コスト1)の最弱扱いにも関わらず、実は伝説級であるランク10の強力な実力を持つカーヴァントを作れるチートだった。
また、探索者ギルドよりアドバイザーとして姉のような女性があてがわれる。
斗枡は平凡な容姿の為に己をモブだと思うも、周りはそうは見ず、クラスの底辺だと思っていたらトップとして周りを巻き込む事になる?
女子が自然と彼の取り巻きに!
彼はモブとしてモブではない高校生として生活を始める所から物語はスタートする。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる