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第2章

第110話 ジュータスクの貞操が

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 人目があるので、ジュータスクには城にある部屋に戻るからと、そこに着くまでは黙って着いてきてくれと伝えると、トニーとジュータスクはスラナシスカの方を見た。

 スラナシスカが頷いたので、黙ってついてくる。

 何やら話したい事があるようだが、ぐっと堪えているようだ。

 城の門番にもしもレイラが戻ってきたら俺か用事を済ませて戻ったから、システィーナの部屋に戻るように伝えてもらう事にした。

 ジュータスクはかなり辛そうにしていた。

 急ぎシスティーナの部屋に行く。

 システィーナの部屋に入り、システィーナもキャサリンを見ると安心したのか、ジュータスクは崩れ落ちた。何とか頭を打つ前にキャッチしたが、息が荒い。

 美女が喘ぐ姿はたまらん!じゃなくて見ていられない。苦しそうだ。

 システィーナとキャサリンにはスラナシスカが説明をしてくれている。

 ジュータスクをベッドに寝かせたが、熱が出ていて汗も凄い。

「魔力切れで死に掛けているな」

「スラナシスカ、どうすれば良い?」

「この者は嘘を言っていないのだが、事情を確認したい。あのダンジョンコアをこの世界に設置したのは彼女なのだ。ただ、話がおかしい。自分の事を着任したてと言うか、女神になりたてだという。少なくとも1000年前には女神になった筈なのだ」

「背景はいいから、助ける事が出来るなら教えてくれ」

「ならばまぐわえ。彼女は能力を奪われてはいるが、女神だ。魔力パスを繋ぐのだ」

「今ここで?まぐわえって、その・・・?」  

「何だ?セックスの事だ。ジュータスクの体内に、お前の男のシンボルから直接体液を送るのだ。お前の歳だと既にセックス位経験しているだろう?さあ、早く服を脱がして始めろ!」

 俺はパニックになり、下着に手を掛け、脱がしに掛かったが、ハッとなった。
 そういえばスラナシスカとはキスで魔力パスを繋いでいて、確かにセックスをして子種を直接送り込めば生きる為のパスは、どちらかが死ぬまで繋がると。確かにエッチな事はしたいが、愛の無いのは嫌だと思う。綺麗事とは分かる。下半身は反応していて体は正直だが、意識のない女性にこんな事は出来ない!強姦じゃないか!少なくとも同意なしには出来ない。

 下着を降ろし掛けた手を止めた。

「スラナシスカ、キスで良いんじゃ?」

「っち!」

「舌打ちした?」

 皆がジト目でスラナシスカを見る。彼女は横を向き、口笛を吹き始めるととぼける事にしたようだ。

「トニー、彼女を助けるのならばもう時間がないわ。私達に構わずというか、このあとしてくれたら良いから、キスをして楽にしてあげて」

 システィーナにそう言われたが、皆がガン見している中では恥ずかしくて出来なかった。

「見られていたら恥ずかしくて出来ないだろ!部屋からでろとは言わないが、せめてお行儀よくそっぽを向けよ」

 4人はしゅんとなり、背を向けた。

 トニーはベッドの上でジュータスクを抱え起こした。

「済まない。魔力パスを繋がないと君は死んでしまう。だから君の同意なしだけど、唇を重ねるよ。これはキスじゃなく魔力パスを繋ぐ為の唇同士の接触だから」
 
 そうしてそっと唇を重ねた。

「艶めかしいその唇の感触に覚えが有った。肉体的には初めての唇の感触だが、魂はちがう。記憶がないが、大切な愛おしい者の魂だと理解した。

 彼女は、目を見開き夢中になりその唇を求めた。生きる為に少しでも魔力を取り込もうとしているかの如く。

 トニーも夢中になり。その唇を求め、お互いに舌を絡め合う。トニーは呼吸が落ち着き、魔力パスが繋がったと判斷し、ジュータスクを抱きしめた。そしてもう一度キスをし、その胸を揉みしだいた。彼女もその手を握り、受け入れた。トニーはジュータスクの服を脱がせ、彼女を女にせんとし、己の男の象徴を彼女の秘部に押し当て・・・ひゃい!」

「こら!キャサリン!ただの口付けしかしていないのに、官能小説みたくナレーションをするんじゃない!」

「てへっ!」

「何がてへっ!だ。っていかん。魔力パスを繋いだからか、頭がクラクラしてきた。すまん。横にならせてもらうよ」

 トニーがダウンした代わりにジュータスクが復活し、トニーに礼を述べて布団を掛けてから、5人と今の状況やジュータスクが知っている事を伝え始めたのであった。
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