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第1章
第63話 トニーの異変
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俺達は急ぎ町に向かった。
ただ、体のダメージは治っているが、精神的に俺が駄目だった。
アドレナリンが出ていて心臓がバクバクだったからなんとかなっていたが、ここに来て足にきた。
レイラがぐいっと顔を寄せてきたのでドキッとしたが、ほんとうに大丈夫?と訴えかけられて大丈夫だと言ったが足が震えていた。
先程の痛みが思い出され震えが止まらない。生まれてこの方あれ程の痛みを感じた事はなかったのだ。震えが止まらないだなんて今まで経験がない。
レイラが俺を抱きしめてくれた。
ほんのり良い香りがする。若い女性特有の甘い香りが鼻孔をくすぐる。
その性格とは裏腹に優しく抱きしめ、背中をトントンとしてくれた。
アイハは周辺を警戒していた。
「ゼエゼエハアハア、くそ、動け!動けよ」
息が荒かった。
「大丈夫よ!私達がついているんだから、何でも話しても良いんだからね!」
「言っても信じないよ!」
「トニーさん、何でも言ってください!」
「みんな俺に過大な期待をしているけど俺はしょうもないヘタレなんだ。人見知りが激しく、パーティーを組んでもらったのも初めてなんだ。今まで頑張っていたのも異世界人として、ある程度のチー卜知識があるからで、実力はまるでない一般人なんだ!お前らが思っているような凄い奴じゃないんだ!今までお前らと行動を共にしていたのは綺麗な女と仲良くなって恋人にしたいなって!しょうもない理由だけなんだよ!レイラに手を出さなかったのも俺は女性経験がないから、もしエッチをする時に上手く出来なかったら嫌われるかも?と思っただけなんだよ!要するにクズなんだよ!」
「アイハ、トニーを頼んだわよ!トニー、貴方はクズなんかじゃないわ!私とアイハが今生きているのは紛れもなく貴方のおかげよ!今は疲れているのよ!少し休めばまたいやらしい目で私達の胸を見るちょっとエッチでヘタレな情けないトニーに戻る筈よ!貴方がそんな人であるけど、お人好しなのを知ってるんだからね!ちょっとここで休んでアイハのおっぱいでも揉んで元気になりなさいよ!」
レイラはそう言うとひとりで町に向かう。
トニーはオークキングに殴られた時に呪いを掛けられたのだ。それで臆病になっている。
程なくしてトニーは泣き出した。流石におかしいと感じつつ、アイハはトニーに肩を貸して歩き始めた。
「町に行って温かい布団で寝ようね!」
「もう一人ぼっちなんて嫌だ!嫌だよ!」
「大丈夫よ!私とレイラが添い寝してあげるから」
「ほんと?」
「うん!ほんとよ!だから早く町に戻りましょうね!」
「お姉ちゃん、ほんとなの?お姉ちゃんと一緒に寝るなんて小学校以来だなあ!」
そこからは少し元気になり、添い寝を楽しみに歩み出すが、アイハはトニーが錯乱しているのだと愕然となった。ギルドマスターや治療師に診てもらおうと涙を必死に堪えていた。
どう見ても異常だからだ・・・・・
若い女性にねえちゃん!と言うのではなく、血縁関係としてのお姉さんと混同されていたのだ。
ただ、体のダメージは治っているが、精神的に俺が駄目だった。
アドレナリンが出ていて心臓がバクバクだったからなんとかなっていたが、ここに来て足にきた。
レイラがぐいっと顔を寄せてきたのでドキッとしたが、ほんとうに大丈夫?と訴えかけられて大丈夫だと言ったが足が震えていた。
先程の痛みが思い出され震えが止まらない。生まれてこの方あれ程の痛みを感じた事はなかったのだ。震えが止まらないだなんて今まで経験がない。
レイラが俺を抱きしめてくれた。
ほんのり良い香りがする。若い女性特有の甘い香りが鼻孔をくすぐる。
その性格とは裏腹に優しく抱きしめ、背中をトントンとしてくれた。
アイハは周辺を警戒していた。
「ゼエゼエハアハア、くそ、動け!動けよ」
息が荒かった。
「大丈夫よ!私達がついているんだから、何でも話しても良いんだからね!」
「言っても信じないよ!」
「トニーさん、何でも言ってください!」
「みんな俺に過大な期待をしているけど俺はしょうもないヘタレなんだ。人見知りが激しく、パーティーを組んでもらったのも初めてなんだ。今まで頑張っていたのも異世界人として、ある程度のチー卜知識があるからで、実力はまるでない一般人なんだ!お前らが思っているような凄い奴じゃないんだ!今までお前らと行動を共にしていたのは綺麗な女と仲良くなって恋人にしたいなって!しょうもない理由だけなんだよ!レイラに手を出さなかったのも俺は女性経験がないから、もしエッチをする時に上手く出来なかったら嫌われるかも?と思っただけなんだよ!要するにクズなんだよ!」
「アイハ、トニーを頼んだわよ!トニー、貴方はクズなんかじゃないわ!私とアイハが今生きているのは紛れもなく貴方のおかげよ!今は疲れているのよ!少し休めばまたいやらしい目で私達の胸を見るちょっとエッチでヘタレな情けないトニーに戻る筈よ!貴方がそんな人であるけど、お人好しなのを知ってるんだからね!ちょっとここで休んでアイハのおっぱいでも揉んで元気になりなさいよ!」
レイラはそう言うとひとりで町に向かう。
トニーはオークキングに殴られた時に呪いを掛けられたのだ。それで臆病になっている。
程なくしてトニーは泣き出した。流石におかしいと感じつつ、アイハはトニーに肩を貸して歩き始めた。
「町に行って温かい布団で寝ようね!」
「もう一人ぼっちなんて嫌だ!嫌だよ!」
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「ほんと?」
「うん!ほんとよ!だから早く町に戻りましょうね!」
「お姉ちゃん、ほんとなの?お姉ちゃんと一緒に寝るなんて小学校以来だなあ!」
そこからは少し元気になり、添い寝を楽しみに歩み出すが、アイハはトニーが錯乱しているのだと愕然となった。ギルドマスターや治療師に診てもらおうと涙を必死に堪えていた。
どう見ても異常だからだ・・・・・
若い女性にねえちゃん!と言うのではなく、血縁関係としてのお姉さんと混同されていたのだ。
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