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第1章
決着
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俺は何をするか考えつつ、ボスと正面から打ち合っていた。
俺の体も温まってきたようで、当初こそ互角だったのだが、近接戦闘は俺の方に少し部があったようだ。
徐々に徐々に、手傷を負わせていく。その間に作戦をなんとか練り、それが終わり、さてそろそろ実行するか!とそう思った瞬間にぞわっときて、俺は力いっぱい後方に飛んだ。
するとそこに黒いモヤのような、何か?があった。俺の直感が告げた。こいつはヤバイ!と。
それもあり、俺は最後の一手を出し渋っていた。その一手言を使うと、もう何もできないからだ。万が一失敗に終わった場合はそれで終わりである。
俺は今ボスがなぜか動いていない事に気が付き、収納から魔石を出し、その魔石を砕いた。
それはこの部屋の中の魔力濃度を上げる為だ。こうする事により、数パーセントだが魔力の回復スピードが上がると聞いた事があるからだ。
ただ、今までそれをする必要が有るような状況になった事がないので、あくまでも聞いた事があるというレベルの話だ。
だが、やはり回復スピードが格段に上がった事が感じ取れた。もう少し回復したいので剣で斬りあっていた。
どうやらボスが動いていなかったのはフェイクだったようだ。不用意に近付いてしまうとやられていた可能性がある。
そして漸く、これで魔力を使った戦闘ができる!と思うぐらいにまで魔力が回復したタイミングで、またもやぞわっとした。
その為、俺は今だと思わんばかりに時間停止を使った。
そしてボスの首元に転移し、我武者羅にアンタレスを振りまくり、奴を細切れにした。そして少し離れたところに転移し身構えてから時間停止を解除した。その間約1秒である。時間停止を使うと程なくして気絶してしまうから、時間は貴重だ。
そしてスキル取得のアナウンスが発生した為、ボスを倒したのだと理解した。
俺は気絶するまでの数秒の間に、まずはシェルターを出した。
そして意識が朦朧とし始めたが、なんとか妻達のスペアの体を出し、遠のく意識の中、何とか死者蘇生を発動した。
ただ、目覚めた時に可哀想な思いをするだろうと思うもどうにもならない。俺が立っていたのは妻達の細切れの死体というか、もはや肉片の散乱する所だ。だから目覚めたら凄い状況になっている筈なのだ。気絶するまでの僅かな時間のため、収納から予備の体を放り出す感じで、アトランジェは誰かのお尻に顔を埋める状態だし、水樹は血まみれになっていた。なんとかする時間的な余裕がなかった。
そして勿論結果を知る事なく意識を手放したのであったが、俺もその肉片の中に崩れ落ちたであった。
俺の体も温まってきたようで、当初こそ互角だったのだが、近接戦闘は俺の方に少し部があったようだ。
徐々に徐々に、手傷を負わせていく。その間に作戦をなんとか練り、それが終わり、さてそろそろ実行するか!とそう思った瞬間にぞわっときて、俺は力いっぱい後方に飛んだ。
するとそこに黒いモヤのような、何か?があった。俺の直感が告げた。こいつはヤバイ!と。
それもあり、俺は最後の一手を出し渋っていた。その一手言を使うと、もう何もできないからだ。万が一失敗に終わった場合はそれで終わりである。
俺は今ボスがなぜか動いていない事に気が付き、収納から魔石を出し、その魔石を砕いた。
それはこの部屋の中の魔力濃度を上げる為だ。こうする事により、数パーセントだが魔力の回復スピードが上がると聞いた事があるからだ。
ただ、今までそれをする必要が有るような状況になった事がないので、あくまでも聞いた事があるというレベルの話だ。
だが、やはり回復スピードが格段に上がった事が感じ取れた。もう少し回復したいので剣で斬りあっていた。
どうやらボスが動いていなかったのはフェイクだったようだ。不用意に近付いてしまうとやられていた可能性がある。
そして漸く、これで魔力を使った戦闘ができる!と思うぐらいにまで魔力が回復したタイミングで、またもやぞわっとした。
その為、俺は今だと思わんばかりに時間停止を使った。
そしてボスの首元に転移し、我武者羅にアンタレスを振りまくり、奴を細切れにした。そして少し離れたところに転移し身構えてから時間停止を解除した。その間約1秒である。時間停止を使うと程なくして気絶してしまうから、時間は貴重だ。
そしてスキル取得のアナウンスが発生した為、ボスを倒したのだと理解した。
俺は気絶するまでの数秒の間に、まずはシェルターを出した。
そして意識が朦朧とし始めたが、なんとか妻達のスペアの体を出し、遠のく意識の中、何とか死者蘇生を発動した。
ただ、目覚めた時に可哀想な思いをするだろうと思うもどうにもならない。俺が立っていたのは妻達の細切れの死体というか、もはや肉片の散乱する所だ。だから目覚めたら凄い状況になっている筈なのだ。気絶するまでの僅かな時間のため、収納から予備の体を放り出す感じで、アトランジェは誰かのお尻に顔を埋める状態だし、水樹は血まみれになっていた。なんとかする時間的な余裕がなかった。
そして勿論結果を知る事なく意識を手放したのであったが、俺もその肉片の中に崩れ落ちたであった。
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