エラーから始まる異世界生活

KeyBow

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第1章

体の事

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 アトランジェと話をしていたが、大人の女の躰だった筈なのがいつの間にか美少女の姿に戻っでいた。俺は目をこすりながらアトランジェの変化について戸惑っていた。

「あのう、申し訳ありませんが時間が切れたようです。今の私のこの姿が本来の姿です」

 彼女の話によると、1日に数時間程大人の女性の姿になれると言うが、このダンジョンに来てから時間が延びていると言っていた。

 これは一族と言うか、種族的に備わっている特殊能力だそうだ。

 ダンジョンに入る前と比べ、今回は变化をしていられる時間があまりにも長かったと言っていた。大人の女性の体を維持するのには魔力が必要だと言う。使い続けると魔力が枯渇してしまう為、大概は2、3時間で本来の姿に戻ってしまうが、今回は6時間以上大人の女性の体になっていたと言う。


 アトランジェは俺が説明した事を一通り理解してくれた?ようだった。

「分かりました。それではダンジョンを出た後であれば、刻印を刻んで貰えるのですね!うふ」

 となった。分かっていて言っているのか、そうでないのかは分からなかった。

 俺をその気にさせる為なのか、天然なのか分からないが、少なくともこのダンジョンにいる間は刻印を刻まないということだけは理解してくれたようだ。

 その後着替え、皆で食事をしてからダンジョンに繰り出して行ったが、何の事はなかった。最終的に40階層まであったのだが、今まで見てきたダンジョンとほぼ変わりなかった。

 ダンジョンにも色々種類がある。最下層が10階層から始まるものもあれば、20階層30階層から始まるものもある。勿論ダンジョン発生直後での階層だ。

 稀に40階層から始まる場合もあるらしいが、今回のダンジョンがそれらしい。

 ダンジョン自体は特に大した事が無かったが、水樹達に確認するも、ただあまり良くはないと言っていた。問題は過去の記録によると、40階層スタートのダンジョンが出る時というのは、大異変が起こっている時期に多いからだ。

 幸いなのは今回のダンジョンの場所が比較的発見しやすい所であり、早々に発見され、拡大する前に潰したので何ともなかったが、この手のダンジョンが成長すると100階層にも到着するような巨大なダンジョンになることが多いと言っていた。

 今回は特に水樹と百合亜の活躍振りも見れた。これは収穫だった。特に水樹はダンジョンについてスキル持ちと言うのもありかなり精通しており、ダンジョンの成長具合や大きさ等についての俺の知識は水樹から聞いていたものだった。ダンジョンも100階層になるとスタンピードの発生源となり、急に牙を剥く。過去に何度もかなりの被害をもたらす要因となっており、俺もダンジョン起因のスタンピードを見た事がある。

 その為、100階層に成長する恐れがあるダンジョンは見付け次第今までも潰してきた経緯があり、このダンジョンがただの突発的な出来事である事を祈るしかなかったが、嫌な予感しかしなかった。

 それとアトランジにェはどうやらこちらの世界に来た時にレベルが1だったようで、このダンジョンで一気にレベルが上がっており、ステータスの値がかなりエグイ程に伸びていたが、大変な事になっているのを知るのはまだ先の事だった。



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