エラーから始まる異世界生活

KeyBow

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第1章

視察とけいいか

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 ユリアとワーグナーから戻った翌日からは選手交代でアルキュオーネ、タユーテ、ケラーの順番でジャックナイフ、ボレロ、カービング等の主要な都市で各々の町の変遷を確かめる為の視察を兼ねてデートをしていた。

 町の発展や街並みの変わりようには大いに驚かされたが、やはり過ぎ去った年月の長さを物語っていた。

 俺が見知っている殆どの建物は建て変わっており、主要な建物は建て変わった後は100年以上、いや数百年は持つであろう堅牢な造りの建物に生まれ変わっている。

 洗礼された様式の建物が見られ、彼女達は自慢げに誰誰がデザインした建物だとか、これは自分がアドバイスした建物だとか色々教えてくれていた。また、彼女達の親は皆他界しており、その墓参りなども忘れずに行なっていた。ある意味安堵だ。身内が亡くなり、妻達が泣いているのを見ずに済んだのだ。たからあまり実感がないが、事実として受け入れていた。

 その後暫くの間は毎日妻達の誰か二人と調査や、これと思う場所への訪問などを精力的に行なっていた。1か月ぐらいは特に何もなく、俺の大好きな自堕落な生活をとまでは言わないが、平穏な日々を妻達と過ごしていた。

 そんな中もっと早く確認しなければならなかったが、すっかり忘れていた事をようやく聞いた。

 俺がライトアイ達と共に異世界に飛ばされた時の原因についてだ。

 どうやら何者かにより召喚された日本人だったようだ。誰が何の為に召喚したかはさすがに分からなかったとの事だが、その男は悪逆の限りを尽くしていた。俺が目を向けていない隙に近隣の町を支配し、魔王を名乗り若い女を生贄として差し出させ陵辱する等を好き放題にしていたという。かなり力があり、普通の者では当たり前だが、誰も逆らえなく、要望されるものを差し出していたと言う。奴隷にされ、魔道具によりワーグナーとの定時連絡も問題無しと報告させられていたから、見抜けなかったのだ。


 生贄の差出を拒否したり、逆らった者は、当人だけではなく、その家族にも酷い制裁を加え、例えば生きたまま手足もぎ取り、親兄弟の前でその女性を犯し、その女性の目の前で親達をなぶり殺しにしていたと言う。

 俺がそいつの存在に気付かなかった時に、そいつが先に俺の存在に気が付いたようだ。

 俺の行動パターンを調べたようで、俺がのこのことあの仕掛けのある所に来るよう仕向け、異世界に飛ばす罠を仕掛けていて、見事に俺が引っ掛ったのだと言う。俺にしか発動しないので、誰かが見つけても意味がわからず、俺の人となりから、自ら赴いて確認すると分かっていたらしい。

 罠自体はそこにそういうものがあると分かれば避けて通れるものだったらしく、その後討伐隊を編成し、レニスとレーヴェンを中心としていた。

 その後討伐隊がその召喚者を討ち取ったと言う。レニスやオリヴィア達の敵ではなかったらしく、戦闘能力で言うとレニスに比べ、大した事がなかったらしい。

 ただトラップやダンジョンの構築に長けており、そちらの方面のスキルをかなり持っていたらしいのだが、馬鹿なのか自信過剰なのか、自分の根城が襲われるとは思わなかったらしい。

 調査し、どこに居城があるのかが判明した後はレニス達が根城に強襲を掛け、あっさり討ち取ったと言っていた。それは俺が飛ばされてから3年ぐらいのことだと言う。巧妙に情報統制をしていたため調査に2年半が掛かった。

 奴城は魔法陣により開いたゲートから現れた異世界人、そう、いのプレデタ○のような奴が核爆発を起こしたあの町である。

 まさかそんなところに何者かが住み着いているとは思わず、調査に時間がかかったというのだ。そこから近隣の町を襲っていたが、大陸が違う為中々こちらにバレず、やりたい放題にされていたのだ。

 それか最大の事件だったとの事であった。か
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