エラーから始まる異世界生活

KeyBow

文字の大きさ
上 下
196 / 527
第1章

おっさんは生き返る

しおりを挟む
 俺は夢を見ていた。
 妻達との何気ない日常の風景だったような気がする。

 意識が混濁していて無性に乳首を吸いたくなった。また赤ちゃん帰りだ。

 丁度ナイスバディだがたおやかで、清楚な格好をした淑女がいた。まあ夢だし、あの女の胸を揉んでも良いよね!
 俺は一跳ねして女の後ろに回り、お姫様だっこしてベッドに押し倒した。

 軽く抵抗するが和服の胸をはだけさせ、胸にしゃぶりつく。ついついばぶーと言いながら。

 暫くして口を離し、女を良く見ると古風な感じの美女だった。
「小僧は変わらぬな。今はゆっくり休むのじゃぞ」

 そう言い服を整えていた。俺を膝枕していて、頭を撫でてくれていて心地良かった・・・

 目が覚めると心配そうにベッドの側に座るおっさんがいた。珍しく和装だ。

「おっさん!どうなっている?」

「うむ。儂も聞きたいくらいじゃのう。ダンジョンで戦っておって、腕を無くなり足も砕けておった筈じゃが?そして死んだと自覚しとるのじゃがな。しかもタタカッテいたのとは場所も違うのじゃ。で、答えだが主は儂の傍らで気絶しておったぞ」

「ああ、段々思い出してきたよ。そうだよ。あのな、おっさんは首を刎ねられて死んだんだよ。半日位だと思うがひたすら戦い、ようやく魔物が減ったからシェルターを出し、俺の蘇生で生き返らせたんだよ。あと腕も生やしといたぞ!それと俺を守ってくれて有難うな」

「大変だったのじゃぞ!それはまあ良い。今の状況だがどう思う?」

「ここダンジョンだろう?今はこのシェルターで塞いでいるけど、道はこの先にしかないぞ。どの道先に行かないと行けないしな。念話もできないのと魔物は魔石を残し消えるからダンジョンだろう。それと、なんでおっさんが女物の着物を着てるんだ?」

「お主のせいじゃよ。鷲の服は既に戦闘でボロボロでな。その辺にあったのがこれしかなく、羽織っておるのだが。儂の裸が見たければ脱ぐが?」

「ああ、前に泊まった時に出しっぱなしだったようだな。所で収納は持ってないのか?」

「収納はあるのじゃが、服が入っとらんでな。服は皆あのダンジョンの部屋に置いておったのじゃ」

「武器とか防具は無いのか?」

「うむ。ほぼ置いてきたのう。うはははは」

「うはははじゃないよ。なんで予備武器位入ってないんだよ一!体何を入れてんだよ」

 おっさんは何故かモジモジしてさらにくねくねしてのの字?を書き始めしゅんとなっている。

 俺は強化済みのミスリルの大剣と予備武器や投擲用の武器や、盾、未使用のサイズが変更可能な大型の鎧を収納から何とか探し出し、おっさんが着れそうな服を数着出し渡した。

「服は最後の一着はダンジョンを出る時用のだからな」

 そうやってオッサンの装備を調えた。

「すまぬな。有り難く使わせて貰うよ」

「そういえばおっさんの種族って何なんだ?あと摩法を使っている所を見た事が無いけど何が使えるんだ?」

「うむ。この状況だからのう。背中を預ける者の能力を知らぬのは辛いわな。良かろう儂の身の上から話そうかのう」

 飲み物を要求するので収納からのグラスを出し、ウォーターでスポーツドリンク風なのを出してやった。

「そうじゃな。まず儂は主と同じ日本人じゃ!」
しおりを挟む
感想 140

あなたにおすすめの小説

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

クラス転移したからクラスの奴に復讐します

wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。 ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。 だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。 クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。 まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。 閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。 追伸、 雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。 気になった方は是非読んでみてください。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!

夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。 ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。 そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。 視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。 二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。 *カクヨムでも先行更新しております。

処理中です...