異世界で穴掘ってます！

第３章

祝いの席

　俺達は一部のメンバーのみ屋敷に向かい、大半のメンバーがサイラーの所に行った。ダンジョン攻略を告げ、お願いしていたお店の貸しきりを申し込む。実際はまあ、そのまま店に雪崩れ込み、昼食をたのみ出すのと、予め準備をしていた食材を出して、特別料理をお願いするだけなのだが。臨時貸しきりで、一般客をいれないだけだ。

　以前見つけたお座敷のあるお店だった。一目で気に入り、ダンジョン攻略の祝いをする店にしたくて、サイラーにお願いして、色々準備をしていた。サイラーの知り合いの店なのだ。食材を保管できないので、俺の収納にてずっと保管していたのだ。

　座敷と言っても板間だ。
　この世界では珍しい靴を脱いで上がるので、日本人には有りがたかった。

　美菜は屋敷に向かい、ユリシーズと護衛共々座敷のある店に向かう事になった。

　ユリシーズが俺の次に懐いているのが美菜だからだ。
　律子は残念ながら、苦手のようで、多分避けている。

　昼前に店に着いて、俺は厨房にいる。店の方の指示に従い、順次食材を出すからだ。

　ダンジョンの方は明日に一般開放に向けての設定を見直し、漏れがないか確認するとした。

　そして皆が集まり、祝いをする。
　後日だと、変異の関係で出来ない可能性が高いからだ。

　料理は魚が中心で、腐るから俺が収納にいれていた。

　店にユリシーズが来て、俺を見るなり抱きついてきたが、数秒で逃げていき、

　ユリシーズ「キャー聡太様が魚臭くてやだー」

　と言われ、俺は愕然とした。

　モナ「あのーお師匠様！？何故にクリーンを使わないので？」

　俺はクリーンを掛け、臭いが消えたのを確認した。
　そしてモナを抱きしめ感謝をしまくった。

　そんな、俺の元に来たユリシーズだが、不機嫌そうに俺の足を踏む。

　ユリシーズ「聡太様のバカ」

　訳が分からなかった。モナとイチャイチャしていたからだろうか。

　因みに席次は決まっていなかったが、モナとユリシーズに挟まれ、ユリシーズの隣は美菜だった。モナとユリシーズが競って俺にあーんをして嬉し恥ずかしだった。多分誰かの入れ知恵だろう。

　そして見た事の無い料理に絶句し、美味しくかなりはしゃいだ。
　いつの間にかお酒が出されていて、不覚にも飲んでしまい、俺はかなり酔ってしまった。
　しかし、その日の祝いの席は忘れられない楽しい籍だった。

　モナに肩を貸して貰いなんとか屋敷に帰り、軽く風呂に入り、部屋で休んでいるとモナが話に来た。

　服は清楚なのを着ていて珍しくおしとやかな感じで、お酒も入っている為か、頬が赤く、妙に艶やかった。
　思わず抱きしめキスをしてしまった。

　そこはからは俺のモナへの想いは止まらず、正式に娶る、愛していると伝えて、涙するモナと愛し合ったのだった。

　勢いでね。