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第50話 パーティーを組む

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 俺はどうするか心に決めたが、友理奈と2人で話さないとと思い切りだす。

「ちょっと待って」


 俺は2人を待たせ友理奈と共に少し距離を取ると2人で話を始めた。

「あの子たちと一緒にパーティを組むことを考えているけどどう思う?」

 ド直球な提案をする。

 彼女たちは悪い子ではなさそうだし、一緒に行動してダンジョンを攻略していくのもありかもしれない。特に、どうも頼る相手がいなくて困っている感じだ。後輩たちがこんな状況でいるのを、放っておくのも気が引ける。
 唖然としているのでもう一度声を掛ける。

「友理奈、どう思う?」

 俺がもう一度聞くと、友理奈は左手を腰に、右手を顎にやり少し考え込んだ。

「うん、私も一緒に狩りをするのは賛成かな。あの子たち、結構真剣みたいだし、せっかく頼られたんだし良いかなって」

 そう言ってくれた。どうやら、友理奈も頼られるのが嫌ではないらしい。

 俺たちは再び2人のもとに戻る。

「じゃあさ、俺たちとしばらく一緒にパーティーを組んで狩りをしない?」

 パーティーを組む提案をしたが、2人は驚いた顔をする。しかし、すぐに目を輝かせた。

「本当ですか!?ありがとうございます!」

 手を取り合いすごく喜んでいる様子だった。
 そんなに喜ぶことかな?俺Fランクハンターなんだけど・・・

「じゃあ、まずは得意な攻撃や能力について教えてもらえるかな?お互いに情報交換しよう。俺の戦いは見たよね?」

 俺が言うと、2人は真剣な顔でうなずき、改めて自己紹介を始めてくれた。


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 2人を改めて観察してみる。
 普通、これだけ可愛い子たちがいればクラスの男子が放っておくはずがないと思うけど・・・この子たち2人組なんだよな・・・

 1人は小柄で少しロリ系な見た目をした子で、もう1人は背が高くてキリッとした宝塚系の雰囲気を持つボーイッシュな子だ。でも、どちらも人を惹きつける可愛らしさがある。正直なところ、友理奈がいなかったら、異性としてちょっとドキッとしてしまうかもしれない。

 でも、何かしらの問題があって他の1年とパーティを組んでないのかも?と思い始めたけど、見た目や僅かな期間だけの接触では、分からない事情があるのかもしれない。

 実際、後になってわかるのだが、小柄な方の子が結構な「癖っ子」らしく、周りの女子と馴染めなかったらしい。男子は言わずもがな・・・


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 2人の話を聞くとどうやら彼女たちのハンターランクはCだということらしい。
 その実力があって、土曜日にいきなり5階層で狩りをしていたようだ。理由を聞くと、「5階層はランクC以上が推奨」ってガイドブックに書いてあったからとのこと。驚いたのは、彼女たちが「他の層は知らない」と言ったことだ。つまり、1~4階層を飛ばして、いきなり5階層からダンジョン探索を始めたというわけだ。そんな大胆なやり方で大丈夫だったのか!無知とは恐ろしい・・・心配だな。


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