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第1章

第85話 死闘

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 俺は怒りに燃え、ゼツエイ達には入るなと命じ、謁見の間から出てくる者の始末を託し、謁見の間の柱の角に転移した。 

 俺はファイヤーボールを展開し、開いた穴やその周辺にぶつけた。周りが一瞬で焼け落ち、敵の半分は消し炭になったはずだ。穴の周辺を取り囲み占拠していたのだ。穴の周りに門があり、扉も見て取れた。

 俺は空間に開いた穴だと思っていたのだが、どうやらこれがゲートであり、出現と消滅を繰り返す。出現する度に大きくなり、間隔も短くなっていく。更に出現している時間が長くなっていて、今は人間の成人が十分に出入り出来る大きさになっており、以降はゲートと呼ぶ事にした。

 俺のいる場所が分かったらしく、柱ごと砕く事が可能な銃を撃ってくる。

 携帯用のレールガンか何かか?
 不味い!レーザーから感じていたが、文明レベルが違い過ぎる。殺した奴らは人間にそっくりだった。傭兵か私兵か?ただ、地球から来た奴ではないという事だけは分かる。なにせ装備のレベルが違い過ぎるからと、何より目の作りが違う。爬虫類の目だった。

 また、ゲートから出てくる奴が多過ぎるし、倒しても次から次へと涌いてくるので辟易する。

 ゲートの中へファイヤーボールをしこたま放ち、向かってくる奴の足留めを試みる。また、一旦ゲートを塞ぐ為、ゲートの直径以上あるアイスボールを生成して放った。

 そうしてから、謁見の間にいる奴に対し、次々に転移しては首を刎ねて行く。始末したのは50体位だと思う。

 取り敢えず謁見の間にいる奴は全て駆逐した。数体は外へ出たようだが、ゼツエイ達が倒しただろう。武器や死体の全てを収納に入れて行く。

 そうしていると入り口の氷が溶け出した。
 すると、多分ミサイルが撃ち込まれて来たので、転移でミサイルに触れ、収納に入れた。そしてゲートの先に転移し、収納からミサイルと思われるのをリリースした。キャッチアンドリリース、これ大事である。

 今度はこちらから仕掛ける。俺は完全に頭にきていた。戦争なら分かる。しかし、女を犯そうとした。俺が好意を抱くいや、
にだ!これは戦争ですらない。賊による蛮行だ。奴らの仲間は全て駆逐してやる!

 ゲートを潜るとそこには数万体?の地球より遥かに進んだ兵器を装備した奴らがうようよいた。入り口へ突入する為に待機している列のようだ。
 俺はランダムに転移をしながら、大魔力のファイヤーボールを投げまくる。何だ?魔力の回復が遅いぞ?

 先程と同じようなミサイルが地面に着弾しそうなので、慌ててゲートを再び潜り、元の世界に戻ると即時にアイスボールでゲートを塞いだ。

 その隙にこちら側へ10体程入り込み、そのうち数体がゼツエイ達の元に行く。

 ゲートが点滅し出したが、アイスボールの先がかなりの明るさになった。こちら側に来た敵を瞬く間に殲滅し、俺がゲートを塞ぐ為に展開した巨大なアイスボールを一旦消した。

 そして向こうを覗くと、動く者が無かった。不味いと思い解除後2秒程でまたもやアイスボールでゲートを塞いだ。多分核兵器か中性子爆弾?そのような生き物を殲滅するやつだろう。まじかよ!味方諸共やりやがった。それとも別勢力か?

 そして間もなくゲートが消えていったが、まだ最終では無いようだった。次回が最終段階になるのだろう。俺はゲートのあった所に座り込み、息を整えるのであった。
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