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第1章

第23話 野営

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 夕方になり夜営をする事になった。
 町から比較的近い所にて野営が可能な場所を捜し、街道から少しだけ離れた所で早々に良さそうな所が見つかった。
 またもや食糧の調達をフランカにお願いしている。  

 プラスしてフランカに毛染め材が有れば買ってきて欲しいと頼んだ。
 俺の髪の色を変えれば俺も町に行けると判断したからだ。

 フランカが食糧と毛染め材を買ってきてくれたので、早速ミザリアに染めて貰ったが、色は青だった。

 染めた後フランカと一緒に町に入る。食糧と女性陣に下着を買ってあげる為だ。とはいえフランカが下着店に入って買うのだが。

 また、飼い葉や桶等を買いこっそり収納に入れた。残りが気になるから買い足した。 
 冒険者用の店でテントを買い、毛布も数枚買う。かなりかさばるが収納に入れるから問題ない。異空間収納様々だ。

 時間の関係で最低限の野営道具を買い、皆の所に向かう。一応カップルを装い腕を組んでいく。複雑な心境だ。まさか女にしか見えないが、男と腕を組む事になるとは、任務の為と割り切っているのだが・・・


 食事は収納から出した分で済ませる。
 テントを設営し、交代で見張りをする。
 イリアとミリアが最初で、ゼツエイとフランカが真ん中、俺とミザリアが最後だ。

 何事もなく夜明けを迎え、順調に国境を目指す。  昨夜、今後の事を話し合い、修行をするのに丁度良い場所が有るというので、隣国を目指すが、今いる所は馬車で国境まであと2日という。

 そして俺が勇者だというのは、もう少し実力が上がるまでは伏せる。
 王城は比較的国境に近い位置なので、馬を労りつつ先に進む。

 道中は時折商隊や冒険者とすれ違う以外は特に何もなく、途中の村や町で俺とフランカで買い出しをする事の繰り返しだ。イリアとミリアは馬車で辛そうにしていて、遂にダウンしてしまった。見張りも外し、ゼツエイとミザリアが1人で、俺とフランカが真ん中を担当した。

 イリアとミリアのダウン以外は特に何もなく、何とか国境に来たが、どうやら俺達を見張っている気配がするので、残念ながら馬車は破棄だ。茂みに突っ込み馬を引き連れて山に入り、密入国をするしかない。

 そうして半日掛けて山道を進み、隣国に無事入った。

 更にそこから半日程で町に入ったが、馬にはミリアとイリアを乗せていた。

 町に着いてから先ずは馬を売り、それから宿に入る。この先は港町を目指すが、先ずはこの町で依頼を受け、俺に実戦を積ませて貰う。

 宿は2部屋で、男と女で分けており、久し振りの宿で先ずは風呂にした。フランカちゃんからフランカ君に戻る時が来たのだが、気の所為か残念そうにしていた?今回は中級宿にしたが、明日依頼を受けるからそんなにお金を気にしなくても良いからだ。

 風呂を出た後は食事だが、ゼツエイが絶好調で、イリアとミリアは少しだけ食べてから先に休んでいた。
 食事は温かいので俺もかなり食べたのだが、問題は俺はゼツエイに散々飲まされ、途中で潰れてしまった事だろうか。ミザリアが肩を貸してくれた迄は覚えているが、ベッドに横になると即意識を手放なしたのであった。
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