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序章 私刑人誕生編
第21話 Dランクの討伐依頼を受ける
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街道を進む事40分、そこから道を逸れて湖に向かう。
途中ゴブリンが出るもマリニアがショートソードを手に駆けて行き、サクッと倒した以外魔物との遭遇もなく、順調に目的地である湖の近くまで来た。
そうそう、今朝常時依頼であるオークの討伐依頼を出すと、規定によりマリニアの冒険者ランクが最低のFランクからEランクに上がったんだ。
パーティーを組んでいると、最低ランク者の1個上は問題なく受けられ、Dランク依頼であるリザードマンの討伐を受けられるようになった。
パーティーのランクはリーダーのランクからスタートする。
実際問題として俺が追放されたのは俺の所為でAランクの依頼までしか受けられなかったからだ。
なぜ嫉妬から追放されたと言っているのかだが、嫉妬から俺のレベルを上げさせないようにしていたからだ。
まあ、過去の事はどうでも良い、既に掛け替えのない仲間を得たし。
小五月蝿い所もあるが、素直で良い子だ。
スポンジが水を吸うように色々な事を急速に覚えていくのもあり、教え甲斐がある。
「よし、マリニア。俺が警戒をしているから、探索者の固有スキルを使ってリザードマンを探してみろ」
「でもどうしたら良いのか分からないよ?」
「ほら、そこにリザードマンの足跡があるぞ!分かるか?」
「あっ!本当だ!よく気が付くよね!」
「ずっと斥候役をしていたからな。最初の痕跡を見付けたら追跡のスキルを使うんだ。確か探索者の初期スキルに追跡があるだろ?もう発現していると思うが?」
「えっ?何で分かるんですか?」
「攻撃魔法を使えるようになる、というか、デフォルトで持っている自己強化魔法以外を覚えると発動するとギフト大全に書いてあったぞ」
マリニアはあっ!と唸ると、リザードマンの痕跡に対して追跡スキルを使った。
するとマリニアの目が赤く光る。
またもや俺はサンタナに嘘を教え込まれていたようだ。
何故なら赤く光るのは女、青く光るのは男と言っていたからだ。
「マリニア、スキルを使うと目がこういうふうに光るから注意しろよ」
俺は気配探知を使う。
「そういうふうになるんだ!初めて見たよ!」
「スキルを使うと、使った事がバレるから気を付けるんだぞ!」
「えっと、この先約200mの所に複数の反応があります」
「警戒しつつ行こうか」
「あっはい!今回は魔法でやりたいので、前衛をお願いします!」
「おう!任された!」
湖に沿って反時計回りに進んで行くと、程なくして少なくとも5体の気配がする。
俺は一旦止まる。
「因みに何体いるか分かるか?」
「6体ですね!?」
俺はえっと思いつつ気配察知を今一度使ったが、分かり難いが6体目の気配がする。流石探索者の持つギフトの補正能力のお陰かな。
「凄いな。確かに6だな。俺は5体かと思ったんだ。よし、行こうか。くれぐれも油断するなよ!」
そうして気配のする方に向かうと、取り敢えず4体が見えた。
湖畔で何かをしていて、俺達は木立の切れ目で、木に身を隠して目視確認していた。
ギイイイイイイー!
俺達の気配に気が付いたようで、その4体がこちらに向かってくる。
爬虫類が2足歩行している魔物だ。
トカゲではなく、ワニの手足を長くして立たせた感じで、立った時の背丈は170Cm程とひょろ長い。
尻尾による攻撃が要注意だ。
棍棒や粗末な剣を持ち、中には盾を持っているのもいる。
俺はその4体を相手にし、マリニアに近付けさせない。
そしてマリニアは詠唱を始めた。
「汚れの知らぬ乙女よ!我が願いは敵を討ち滅ぼさんとする力なり!悠久の時間を生きる精霊よ!我が母マリニクルスの名において力を開放せよ!・・・・ライオット!」
マリニアが詠唱すると魔法陣が頭上に現れて回転する。
雲が形成されバチバチとスパークする。
そしてライオットと茂みに向かって手を振るとその雲から雷が迸り、藪の中に落ちた。
すると、キャオオオオオオオとリザードマンの叫びがした。
俺は先頭の2体を剣の一閃で屠ったが、雷で怯んだ残り2体は武器を放り出して逃げ始めた。
1体は結界で首を落とし、もう1体は俺が投げたナイフが腰に刺さるも、逃げていく。
投げナイフの届く距離から離れたようで、マリニアを見ると顔を上気させ興奮しているのが分かる。
「マリニア、大丈夫か?」
「あっはい!どうなったんでしたっけ?」
「3体は俺が切り倒し、2体はお前の雷で焦げたはずだ。だが1体はナイフが刺さるも逃げたな」
「どうすればよいの?」
「まだ仲間がいるかもだから、取り敢えず死体などを回収したら追うぞ!まだ行けるか?」
「勿論大丈夫!魔法を放っただけだもん!」
「次は近接戦闘を視野に入れていけよ!さあ追い掛けるぞ!第2ラウンドの開始だ!怪我をしているから仲間の元に戻ると思うからな」
そうして死体を収納した後追跡スキルを使い、リザードマンを追い掛けるのだった。
途中ゴブリンが出るもマリニアがショートソードを手に駆けて行き、サクッと倒した以外魔物との遭遇もなく、順調に目的地である湖の近くまで来た。
そうそう、今朝常時依頼であるオークの討伐依頼を出すと、規定によりマリニアの冒険者ランクが最低のFランクからEランクに上がったんだ。
パーティーを組んでいると、最低ランク者の1個上は問題なく受けられ、Dランク依頼であるリザードマンの討伐を受けられるようになった。
パーティーのランクはリーダーのランクからスタートする。
実際問題として俺が追放されたのは俺の所為でAランクの依頼までしか受けられなかったからだ。
なぜ嫉妬から追放されたと言っているのかだが、嫉妬から俺のレベルを上げさせないようにしていたからだ。
まあ、過去の事はどうでも良い、既に掛け替えのない仲間を得たし。
小五月蝿い所もあるが、素直で良い子だ。
スポンジが水を吸うように色々な事を急速に覚えていくのもあり、教え甲斐がある。
「よし、マリニア。俺が警戒をしているから、探索者の固有スキルを使ってリザードマンを探してみろ」
「でもどうしたら良いのか分からないよ?」
「ほら、そこにリザードマンの足跡があるぞ!分かるか?」
「あっ!本当だ!よく気が付くよね!」
「ずっと斥候役をしていたからな。最初の痕跡を見付けたら追跡のスキルを使うんだ。確か探索者の初期スキルに追跡があるだろ?もう発現していると思うが?」
「えっ?何で分かるんですか?」
「攻撃魔法を使えるようになる、というか、デフォルトで持っている自己強化魔法以外を覚えると発動するとギフト大全に書いてあったぞ」
マリニアはあっ!と唸ると、リザードマンの痕跡に対して追跡スキルを使った。
するとマリニアの目が赤く光る。
またもや俺はサンタナに嘘を教え込まれていたようだ。
何故なら赤く光るのは女、青く光るのは男と言っていたからだ。
「マリニア、スキルを使うと目がこういうふうに光るから注意しろよ」
俺は気配探知を使う。
「そういうふうになるんだ!初めて見たよ!」
「スキルを使うと、使った事がバレるから気を付けるんだぞ!」
「えっと、この先約200mの所に複数の反応があります」
「警戒しつつ行こうか」
「あっはい!今回は魔法でやりたいので、前衛をお願いします!」
「おう!任された!」
湖に沿って反時計回りに進んで行くと、程なくして少なくとも5体の気配がする。
俺は一旦止まる。
「因みに何体いるか分かるか?」
「6体ですね!?」
俺はえっと思いつつ気配察知を今一度使ったが、分かり難いが6体目の気配がする。流石探索者の持つギフトの補正能力のお陰かな。
「凄いな。確かに6だな。俺は5体かと思ったんだ。よし、行こうか。くれぐれも油断するなよ!」
そうして気配のする方に向かうと、取り敢えず4体が見えた。
湖畔で何かをしていて、俺達は木立の切れ目で、木に身を隠して目視確認していた。
ギイイイイイイー!
俺達の気配に気が付いたようで、その4体がこちらに向かってくる。
爬虫類が2足歩行している魔物だ。
トカゲではなく、ワニの手足を長くして立たせた感じで、立った時の背丈は170Cm程とひょろ長い。
尻尾による攻撃が要注意だ。
棍棒や粗末な剣を持ち、中には盾を持っているのもいる。
俺はその4体を相手にし、マリニアに近付けさせない。
そしてマリニアは詠唱を始めた。
「汚れの知らぬ乙女よ!我が願いは敵を討ち滅ぼさんとする力なり!悠久の時間を生きる精霊よ!我が母マリニクルスの名において力を開放せよ!・・・・ライオット!」
マリニアが詠唱すると魔法陣が頭上に現れて回転する。
雲が形成されバチバチとスパークする。
そしてライオットと茂みに向かって手を振るとその雲から雷が迸り、藪の中に落ちた。
すると、キャオオオオオオオとリザードマンの叫びがした。
俺は先頭の2体を剣の一閃で屠ったが、雷で怯んだ残り2体は武器を放り出して逃げ始めた。
1体は結界で首を落とし、もう1体は俺が投げたナイフが腰に刺さるも、逃げていく。
投げナイフの届く距離から離れたようで、マリニアを見ると顔を上気させ興奮しているのが分かる。
「マリニア、大丈夫か?」
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「3体は俺が切り倒し、2体はお前の雷で焦げたはずだ。だが1体はナイフが刺さるも逃げたな」
「どうすればよいの?」
「まだ仲間がいるかもだから、取り敢えず死体などを回収したら追うぞ!まだ行けるか?」
「勿論大丈夫!魔法を放っただけだもん!」
「次は近接戦闘を視野に入れていけよ!さあ追い掛けるぞ!第2ラウンドの開始だ!怪我をしているから仲間の元に戻ると思うからな」
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