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ライオンでなくてもいいんだ
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「ライオンさん! ライオンさーん!」
パカラッパカラッ。ヤギさんはとても速い足でライオンさんを探していました。
「うるさい。聞こえてるよ」
「うわっ!?」
びっくりしたヤギさんは振り向きました。
「そんな大きな声で叫ぶな。聞こえてるよ」
「ら……ライオンさん…・・・」
そこにいたのは、ヤギさんが探しているライオンさんでした。
「か……かっこいいな~」
ライオンさんはとてもかっこよかった。
風に仰がれるたてがみ。鋭い爪と牙。キリっとした目。
どれもヤギさんが持ってないものばかりです。
「ボク……ライオンになれないのかな?」
「あ? 当たり前だろ。というか、なんで俺になりたいんだ?」
ヤギさんはライオンさんに説明しました。
「アッハッハッハ! なんだソレ? だから俺のマネしてたのか!? バカじゃないのか!?」
ライオンさんは大笑いしました。
ヤギさんは傷つきました。なんだよ、あんなに努力したのに。なのになんで笑うんだよ。
けど、次の一言で全部吹っ飛んでしまいました。
「だって、お前もうかっこいいじゃん」
「………え?」
ヤギさんは信じられませんでした。もしかしたら聞き間違いかもしれない。
絶対聞き間違いだ。ヤギさんは思いました。
「お前は立派な角を持ってるじゃないか。滅茶苦茶かっこいいじゃんその角」
「で……でもこんなの重いし、あっても邪魔になるだけだし……」
「嫌味かお前!?」
ライオンは少し怒った顔で言いました。
「硬くて強い蹄も、高くジャンプできる脚もかっこいいぞ。その足でキックされたら俺も一発でたおれるぜ」
「で、でもするどいツメがないし……」
「バカ。俺の爪はするどいけどすぐ折れるんだ。研ぐのだって大変なんだぜ?」
ライオンさんはしょんぼりしているヤギさんを励ましました。
「なあ教えてくれ。
どうやったらそんな立派な角が生える?
どうやったらそんな堅いツメになれる?
どうやったらそんなに高くジャンプ出来る?
お前が聞いているのはそういうことだぞ」
ライオンさんを羨ましそうにするヤギさんみたいに、ライオンさんは言った。
「……ボクはかっこいい?」
「ああ。とってもかっこいいぜ」
「ボクが羨ましい?」
「ああ、嫉妬したぜ」
ヤギさんは震えました。
あのかっこいいライオンさんがボクをかっこいいって言ってくれた、それだけで涙が出るほどうれしかった、
「なあ、俺と友達になってくれないか?」
「……え?」
「俺はお前がかっこいいと思った。だから友達になりたいって思った。
友達になってくれるか?」
「……うん!」
ヤギさんは笑顔で友達になりました。
ライオンさんは強くてかっこいい
風に仰がれるたてがみと、鋭い爪と牙。
キリっとした目はどんな獲物も逃がしません。
ヤギさんも強くてかっこいい。
ハンマーみたいに大きな角と、石のように堅い大きな蹄。
立派な足は山をひとっとびで飛び越えてしまいそうです。さんも強くてかっこいい。
二匹ともかっこいい。どっちがいいんじゃない。二つもいいんだ。
ライオンさんにはライオンさんの、ヤギさんにはヤギさんのいいところがある。
いい所だけじゃない、悪い所もある。けどそれはみんな一緒です。
もし、お互いに一つでもかっこいいと、すごいと思え合うことが出来たら、簡単に友だちになれるかもしれませんね。
「お前そんな崖も登れるのか!?」
「うん!この蹄のおかげなんだ。その代わりライオンさんみたいにするどくないけどね」
このヤギさんとライオンさんみたいに。
パカラッパカラッ。ヤギさんはとても速い足でライオンさんを探していました。
「うるさい。聞こえてるよ」
「うわっ!?」
びっくりしたヤギさんは振り向きました。
「そんな大きな声で叫ぶな。聞こえてるよ」
「ら……ライオンさん…・・・」
そこにいたのは、ヤギさんが探しているライオンさんでした。
「か……かっこいいな~」
ライオンさんはとてもかっこよかった。
風に仰がれるたてがみ。鋭い爪と牙。キリっとした目。
どれもヤギさんが持ってないものばかりです。
「ボク……ライオンになれないのかな?」
「あ? 当たり前だろ。というか、なんで俺になりたいんだ?」
ヤギさんはライオンさんに説明しました。
「アッハッハッハ! なんだソレ? だから俺のマネしてたのか!? バカじゃないのか!?」
ライオンさんは大笑いしました。
ヤギさんは傷つきました。なんだよ、あんなに努力したのに。なのになんで笑うんだよ。
けど、次の一言で全部吹っ飛んでしまいました。
「だって、お前もうかっこいいじゃん」
「………え?」
ヤギさんは信じられませんでした。もしかしたら聞き間違いかもしれない。
絶対聞き間違いだ。ヤギさんは思いました。
「お前は立派な角を持ってるじゃないか。滅茶苦茶かっこいいじゃんその角」
「で……でもこんなの重いし、あっても邪魔になるだけだし……」
「嫌味かお前!?」
ライオンは少し怒った顔で言いました。
「硬くて強い蹄も、高くジャンプできる脚もかっこいいぞ。その足でキックされたら俺も一発でたおれるぜ」
「で、でもするどいツメがないし……」
「バカ。俺の爪はするどいけどすぐ折れるんだ。研ぐのだって大変なんだぜ?」
ライオンさんはしょんぼりしているヤギさんを励ましました。
「なあ教えてくれ。
どうやったらそんな立派な角が生える?
どうやったらそんな堅いツメになれる?
どうやったらそんなに高くジャンプ出来る?
お前が聞いているのはそういうことだぞ」
ライオンさんを羨ましそうにするヤギさんみたいに、ライオンさんは言った。
「……ボクはかっこいい?」
「ああ。とってもかっこいいぜ」
「ボクが羨ましい?」
「ああ、嫉妬したぜ」
ヤギさんは震えました。
あのかっこいいライオンさんがボクをかっこいいって言ってくれた、それだけで涙が出るほどうれしかった、
「なあ、俺と友達になってくれないか?」
「……え?」
「俺はお前がかっこいいと思った。だから友達になりたいって思った。
友達になってくれるか?」
「……うん!」
ヤギさんは笑顔で友達になりました。
ライオンさんは強くてかっこいい
風に仰がれるたてがみと、鋭い爪と牙。
キリっとした目はどんな獲物も逃がしません。
ヤギさんも強くてかっこいい。
ハンマーみたいに大きな角と、石のように堅い大きな蹄。
立派な足は山をひとっとびで飛び越えてしまいそうです。さんも強くてかっこいい。
二匹ともかっこいい。どっちがいいんじゃない。二つもいいんだ。
ライオンさんにはライオンさんの、ヤギさんにはヤギさんのいいところがある。
いい所だけじゃない、悪い所もある。けどそれはみんな一緒です。
もし、お互いに一つでもかっこいいと、すごいと思え合うことが出来たら、簡単に友だちになれるかもしれませんね。
「お前そんな崖も登れるのか!?」
「うん!この蹄のおかげなんだ。その代わりライオンさんみたいにするどくないけどね」
このヤギさんとライオンさんみたいに。
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