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賞金マッチ
寄付?
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翌日はスカイウォーカーズの先発が東山、99ersはチームの生え抜きでもある今岡。
この日の99ersのスタメンは吉川が1番に座り、不動のリードオフマンでもある城戸が4番に座る。
昨日ホームランを打った風間は3番で、比嘉は5番。
外崎は7番という打順に変え、スカイウォーカーズを迎え撃つ。
スカイウォーカーズのスタメンはレフトに森高が入り、梁屋はブルペンで肩を作っている。
試合は4回に鬼束の先制ソロアーチで1点を取ると、6番唐澤がツーベースヒットを放ち、7番森高がセンター前ヒットで唐澤が一気にホームイン。
99ersは6回に5番の比嘉がレフト線を破るツーベースヒットで出塁すると、6番秋山が東山の高めに浮いたワンシームをライトスタンドへ今シーズン第1号ツーランで同点に追いつく。
7回には吉川が勝ち越しの第2号ソロを打ち、東山をマウンドから引きずり下ろす。
99ersは8回に中継ぎエースの藤本が、最終回には抑えの切り札霧島が3人で抑え、1勝1敗のイーブンに戻す。
「明日の先発は宇田川だっけ?」
「ええ、でも宇田川はここ最近打たれるケースが多いですね…」
試合後、監督室で榊と投手総合コーチの高峰が明日の先発について話し合っていた。
宇田川はケガで戦線離脱した片山の代わりに一軍へ昇格したが、ここ2試合の内容は芳しくない。
「宇田川は中継ぎの方がいいのかなぁ…」
「でも、中継ぎ投手はいっぱいいますよ?これ以上中継ぎを増やしても…」
スカイウォーカーズの中継ぎ投手は右では東雲、左ではアクーニャ、梁屋、加勢。
リリーフ陣を充実させても、肝心の先発が駒不足では活躍の場は少なくなる。
「ファームで誰か上げるか…」
「ファームですか?ウーン…監督、いっそトレードなんてどうですか?もしくは助っ人を獲得するとか」
「新戦力ってワケか…ちょっと待った、桐生は?」
ドラフト2位で獲得した桐生元春に対する期待はハンパない。
「あぁ、桐生ですか…そう言えば、GMもそろそろ上に上げてもいい頃だと言ってましたし、いっそ次のキングダム戦で上げてみますか?」
「イイねぇ、キングダム相手にデビュー戦か。
でも、しばらくは中継ぎで実戦を積んでからだし、ウーン…他のチームからトレードで獲るのもアリかなぁ」
すると、榊のスマホに着信が。
「ハイハイ、こちら榊でございまーす!」
電話の相手は阿佐 勃郎。
スカイウォーカーズのオーナーだ。
【榊くん!例の賞金マッチの件なんだがぬ!
ウチもようやくGOサインが出たんだぬ!】
ヤマオカが提案した賞金マッチを球団がようやくOKしたようだ。
「おぉ、そうか!これで99ersとの試合は盛り上がるぜ!」
【但し、賞金の使い道は全て寄付するという条件付きなんだぬ!】
「へ…寄付?」
【だぬだぬ!勝って得た賞金を施設に寄付したり、球場のシートを購入して子供達を招待する事に使うという条件付きなんだぬ!】
途端にトーンダウンした。
確かに支援活動をするのもプロとしての役割でもある。
ファンサービスの一環として、賞金を選手達が手にするのではなく、支援活動をする為に使うという事ならばOKという条件らしい。
「いや、それは分かるんだけどさぁ…なんて言うか…それだと選手のモチベーションが下がるんじゃないのか?
いや、オレとしてはいい案だと思うけどさ」
榊はいい小遣い稼ぎになるとほくそ笑んでいたが、賞金を手にする事が出来ず、ガックリした。
(何だよ…賞金なんだから、どう使おうが勝手だろ!)
とは言え、あからさまにそんな事しないでオレたちだけで山分けするんだ!とも言えず…
【にゃんと!選手達はそれじゃ納得がいかないと言うのかぬ?】
「ウーン…オレはそれでもいいんだけど、戦うのは選手達じゃん?それを勝ちました、賞金は寄付しますじゃヤル気は起きないんじゃないのかなぁ…いや、オレとしてはその案は良いと思うよ」
ケッコーしつこい。
その賞金でパチンコやスロットをやろうとしていただけに、しつこく食い下がる。
【それならあちきが選手達に直接言うんだぬ。
ユーたちはプロなんだし、支援活動をするのもファンサービスの一環だとぬ!】
「はぁ…まぁいいんじゃない。
とにかく、賞金マッチは賛成という事なんだろ?」
口調が投げやりになってきた。
【そういう事だぬ!勝って賞金を得て、それを世のために還元するぬ!
そうする事によって、チームのイメージアップにも繋がるんだぬ!】
「あぁ、そうだね…いいと思うよ」
何かもう、どうでもよくなった。
この日の99ersのスタメンは吉川が1番に座り、不動のリードオフマンでもある城戸が4番に座る。
昨日ホームランを打った風間は3番で、比嘉は5番。
外崎は7番という打順に変え、スカイウォーカーズを迎え撃つ。
スカイウォーカーズのスタメンはレフトに森高が入り、梁屋はブルペンで肩を作っている。
試合は4回に鬼束の先制ソロアーチで1点を取ると、6番唐澤がツーベースヒットを放ち、7番森高がセンター前ヒットで唐澤が一気にホームイン。
99ersは6回に5番の比嘉がレフト線を破るツーベースヒットで出塁すると、6番秋山が東山の高めに浮いたワンシームをライトスタンドへ今シーズン第1号ツーランで同点に追いつく。
7回には吉川が勝ち越しの第2号ソロを打ち、東山をマウンドから引きずり下ろす。
99ersは8回に中継ぎエースの藤本が、最終回には抑えの切り札霧島が3人で抑え、1勝1敗のイーブンに戻す。
「明日の先発は宇田川だっけ?」
「ええ、でも宇田川はここ最近打たれるケースが多いですね…」
試合後、監督室で榊と投手総合コーチの高峰が明日の先発について話し合っていた。
宇田川はケガで戦線離脱した片山の代わりに一軍へ昇格したが、ここ2試合の内容は芳しくない。
「宇田川は中継ぎの方がいいのかなぁ…」
「でも、中継ぎ投手はいっぱいいますよ?これ以上中継ぎを増やしても…」
スカイウォーカーズの中継ぎ投手は右では東雲、左ではアクーニャ、梁屋、加勢。
リリーフ陣を充実させても、肝心の先発が駒不足では活躍の場は少なくなる。
「ファームで誰か上げるか…」
「ファームですか?ウーン…監督、いっそトレードなんてどうですか?もしくは助っ人を獲得するとか」
「新戦力ってワケか…ちょっと待った、桐生は?」
ドラフト2位で獲得した桐生元春に対する期待はハンパない。
「あぁ、桐生ですか…そう言えば、GMもそろそろ上に上げてもいい頃だと言ってましたし、いっそ次のキングダム戦で上げてみますか?」
「イイねぇ、キングダム相手にデビュー戦か。
でも、しばらくは中継ぎで実戦を積んでからだし、ウーン…他のチームからトレードで獲るのもアリかなぁ」
すると、榊のスマホに着信が。
「ハイハイ、こちら榊でございまーす!」
電話の相手は阿佐 勃郎。
スカイウォーカーズのオーナーだ。
【榊くん!例の賞金マッチの件なんだがぬ!
ウチもようやくGOサインが出たんだぬ!】
ヤマオカが提案した賞金マッチを球団がようやくOKしたようだ。
「おぉ、そうか!これで99ersとの試合は盛り上がるぜ!」
【但し、賞金の使い道は全て寄付するという条件付きなんだぬ!】
「へ…寄付?」
【だぬだぬ!勝って得た賞金を施設に寄付したり、球場のシートを購入して子供達を招待する事に使うという条件付きなんだぬ!】
途端にトーンダウンした。
確かに支援活動をするのもプロとしての役割でもある。
ファンサービスの一環として、賞金を選手達が手にするのではなく、支援活動をする為に使うという事ならばOKという条件らしい。
「いや、それは分かるんだけどさぁ…なんて言うか…それだと選手のモチベーションが下がるんじゃないのか?
いや、オレとしてはいい案だと思うけどさ」
榊はいい小遣い稼ぎになるとほくそ笑んでいたが、賞金を手にする事が出来ず、ガックリした。
(何だよ…賞金なんだから、どう使おうが勝手だろ!)
とは言え、あからさまにそんな事しないでオレたちだけで山分けするんだ!とも言えず…
【にゃんと!選手達はそれじゃ納得がいかないと言うのかぬ?】
「ウーン…オレはそれでもいいんだけど、戦うのは選手達じゃん?それを勝ちました、賞金は寄付しますじゃヤル気は起きないんじゃないのかなぁ…いや、オレとしてはその案は良いと思うよ」
ケッコーしつこい。
その賞金でパチンコやスロットをやろうとしていただけに、しつこく食い下がる。
【それならあちきが選手達に直接言うんだぬ。
ユーたちはプロなんだし、支援活動をするのもファンサービスの一環だとぬ!】
「はぁ…まぁいいんじゃない。
とにかく、賞金マッチは賛成という事なんだろ?」
口調が投げやりになってきた。
【そういう事だぬ!勝って賞金を得て、それを世のために還元するぬ!
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