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6月 ・7月 ペナントレース再開
Chance
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伊達は白石に1発を許したが 3番仙道をショートゴロ 4番羽田をレフトフライに打ち取り1点で抑えた。
1回の裏 Glanzの攻撃。
【1番ライトルイス…背番号39】
敬虔なクリスチャンでもあるルイスが十字を切ってから左打席に入った。
普段は物静かで常に聖書を携えている姿は 宛ら伝道師の様だ。
グリップを後ろにして耳の辺りまで上げたフォーム。
やや前傾でクローズドスタンスに構え 逆方向へ強い打球を飛ばすのがルイスの持ち味だ。
マウンド上はここまで7勝6敗 防御率3.42の伏見。
マスクを被る川上が大きくミットを構える。
サインは伏見に任せるみたいだ。
今年4年目の伏見をひとり立ちさせる為だと言うが それが吉と出るか凶と出るか。
マウンド上でジックリとルイスを観察した後 組み立てを考えてからサインを出した。
「…ほぉ」
サインを見て 川上は少し驚きながらもアウトコースへ寄った。
サイドスローに近いスリークォーターから第1球を投げた。
アウトコースギリギリに決まる141km/hのストレートで先ずはストライクを先行。
ルイスはこれを見送ってワンストライク。
ルイスは早いカウントから打ちにいくタイプではなく
ジックリとボールを見る。
1打席の平均 5.3球とかなり多くの球数を投げさせ
四球を選ぶ選球眼の良さはリードオフマンに必要な要素でもある。
2球目はインコース膝元へのスライダーが外れた。
これでワンボール ワンストライク。
3球目は真ん中低めへ落とすスプリット。
これも見送ってボールツー。
ルイスはまだ一度もバットを振ってない。
どういう配球にしようか 伏見が迷ってるみたいだ。
「ったく、しょうがねぇな」
今度は川上がサインを出した。
そのサインを見て伏見は首を振る。
「何だ、あのヤロー!せっかくコッチがサインを出したのに」
もう一度同じサインを出した。
今度は頷き 4球目を投げた。
インハイに143km/hのストレートだが ルイスは腕を畳んで上手く捕らえた。
快音と共に打球はあっという間に一二塁間を破った。
元々インコースは得意なコースだが アウトコースが苦手な為にクローズドスタンスにしている。
先頭バッターが早くも塁に出て 続くは2番石川。
【2番ショート石川。背番号8】
今年は今ひとつ波に乗れないのか ここまでの成績は
打率.253 本塁打9 打点23 盗塁8と物足りない。
昨年は打率.306 本塁打21 打点68 盗塁26 出塁率はリーグ2位の.391でベストナインに選ばれてもおかしくないのだが ネプチューンリーグには日本を代表するショートストップ白石拓海がいる。
もし石川がアポロリーグの選手だったら ベストナイン ゴールドグラブの常連だっただろう。
その石川が早くもバントの構えをしている。
初回なのに送る作戦なのか。
「何だよ、初回で送りバントすんのかよ?」
「…さぁ、どうですかね」
石川はとぼけた返事をする。
(送ってくると見せかけて、バスターもあり得るな)
ここは川上がサインを出した。
伏見はセットポジションの体勢に入った。
一塁ランナールイスはやや大きめなリードをとっている。
伏見が素早く一塁へ牽制。
「セーフ!」
ルイスはこれを読んでいたのか 瞬時に戻る。
再びセットポジションの体勢に入った。
今度はリードが小さい。
チラッと一塁を見てから クイックモーションで初球を投げた。
同時にファースト張 サード羽田が猛チャージをかけた。
アウトコース高めに外したストレート 石川はバットを戻した。
「ボール!」
スピードガンは147km/hをマーク。
(やっぱ送ってくるのか)
しかし 石川はこれまで犠打を行った事は皆無に等しい。
そんな選手に送りバントのサインを出すのだろうか。
(ベンチからサインを出したようには思えないんだが)
ここは変化球よりも 速球でグイグイ押した方がいいと思い 再びストレートのサインを出した。
伏見が頷いて2球目を投げた。
同時に張と羽田がチャージをかける。
しかしコントロールミスからか インハイよりやや中寄りに入った。
「ヨシ…」
石川は狙い済ましたように 歩幅の大きい張の股下目掛けてバントをした。
「アッ…」
チャージをかけてた張は咄嗟にグラブを出すが ボールは股の間を通って一塁線へ転がり ベースに当たった。
「おっ、ラッキー!」
石川が全速力で一塁へ。
ベースカバーに入っていたセカンドの藤原がボールを捕って一塁を踏むが 僅かに石川の足が速かった。
「セーフ!」
「ヤバい、サードへ投げろ!」
川上が三塁へ投げるよう指示する。
一塁ランナールイスはトップスピードのまま二塁を蹴って三塁へ。
「クソっ…」
体勢を崩しながらも藤原が三塁へ送球。
羽田がダッシュで三塁に戻り ボールを捕ってタッチ。
「セーフ!」
これも僅かにルイスの足が速かった。
「やった!ノーアウト一塁三塁だっ!」
石川は一塁ベース上でガッツポーズ。
1点を先制されたGlanzだが 早くも同点のチャンスが訪れた。
1回の裏 Glanzの攻撃。
【1番ライトルイス…背番号39】
敬虔なクリスチャンでもあるルイスが十字を切ってから左打席に入った。
普段は物静かで常に聖書を携えている姿は 宛ら伝道師の様だ。
グリップを後ろにして耳の辺りまで上げたフォーム。
やや前傾でクローズドスタンスに構え 逆方向へ強い打球を飛ばすのがルイスの持ち味だ。
マウンド上はここまで7勝6敗 防御率3.42の伏見。
マスクを被る川上が大きくミットを構える。
サインは伏見に任せるみたいだ。
今年4年目の伏見をひとり立ちさせる為だと言うが それが吉と出るか凶と出るか。
マウンド上でジックリとルイスを観察した後 組み立てを考えてからサインを出した。
「…ほぉ」
サインを見て 川上は少し驚きながらもアウトコースへ寄った。
サイドスローに近いスリークォーターから第1球を投げた。
アウトコースギリギリに決まる141km/hのストレートで先ずはストライクを先行。
ルイスはこれを見送ってワンストライク。
ルイスは早いカウントから打ちにいくタイプではなく
ジックリとボールを見る。
1打席の平均 5.3球とかなり多くの球数を投げさせ
四球を選ぶ選球眼の良さはリードオフマンに必要な要素でもある。
2球目はインコース膝元へのスライダーが外れた。
これでワンボール ワンストライク。
3球目は真ん中低めへ落とすスプリット。
これも見送ってボールツー。
ルイスはまだ一度もバットを振ってない。
どういう配球にしようか 伏見が迷ってるみたいだ。
「ったく、しょうがねぇな」
今度は川上がサインを出した。
そのサインを見て伏見は首を振る。
「何だ、あのヤロー!せっかくコッチがサインを出したのに」
もう一度同じサインを出した。
今度は頷き 4球目を投げた。
インハイに143km/hのストレートだが ルイスは腕を畳んで上手く捕らえた。
快音と共に打球はあっという間に一二塁間を破った。
元々インコースは得意なコースだが アウトコースが苦手な為にクローズドスタンスにしている。
先頭バッターが早くも塁に出て 続くは2番石川。
【2番ショート石川。背番号8】
今年は今ひとつ波に乗れないのか ここまでの成績は
打率.253 本塁打9 打点23 盗塁8と物足りない。
昨年は打率.306 本塁打21 打点68 盗塁26 出塁率はリーグ2位の.391でベストナインに選ばれてもおかしくないのだが ネプチューンリーグには日本を代表するショートストップ白石拓海がいる。
もし石川がアポロリーグの選手だったら ベストナイン ゴールドグラブの常連だっただろう。
その石川が早くもバントの構えをしている。
初回なのに送る作戦なのか。
「何だよ、初回で送りバントすんのかよ?」
「…さぁ、どうですかね」
石川はとぼけた返事をする。
(送ってくると見せかけて、バスターもあり得るな)
ここは川上がサインを出した。
伏見はセットポジションの体勢に入った。
一塁ランナールイスはやや大きめなリードをとっている。
伏見が素早く一塁へ牽制。
「セーフ!」
ルイスはこれを読んでいたのか 瞬時に戻る。
再びセットポジションの体勢に入った。
今度はリードが小さい。
チラッと一塁を見てから クイックモーションで初球を投げた。
同時にファースト張 サード羽田が猛チャージをかけた。
アウトコース高めに外したストレート 石川はバットを戻した。
「ボール!」
スピードガンは147km/hをマーク。
(やっぱ送ってくるのか)
しかし 石川はこれまで犠打を行った事は皆無に等しい。
そんな選手に送りバントのサインを出すのだろうか。
(ベンチからサインを出したようには思えないんだが)
ここは変化球よりも 速球でグイグイ押した方がいいと思い 再びストレートのサインを出した。
伏見が頷いて2球目を投げた。
同時に張と羽田がチャージをかける。
しかしコントロールミスからか インハイよりやや中寄りに入った。
「ヨシ…」
石川は狙い済ましたように 歩幅の大きい張の股下目掛けてバントをした。
「アッ…」
チャージをかけてた張は咄嗟にグラブを出すが ボールは股の間を通って一塁線へ転がり ベースに当たった。
「おっ、ラッキー!」
石川が全速力で一塁へ。
ベースカバーに入っていたセカンドの藤原がボールを捕って一塁を踏むが 僅かに石川の足が速かった。
「セーフ!」
「ヤバい、サードへ投げろ!」
川上が三塁へ投げるよう指示する。
一塁ランナールイスはトップスピードのまま二塁を蹴って三塁へ。
「クソっ…」
体勢を崩しながらも藤原が三塁へ送球。
羽田がダッシュで三塁に戻り ボールを捕ってタッチ。
「セーフ!」
これも僅かにルイスの足が速かった。
「やった!ノーアウト一塁三塁だっ!」
石川は一塁ベース上でガッツポーズ。
1点を先制されたGlanzだが 早くも同点のチャンスが訪れた。
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