I Love Baseball 主砲の一振り 6

6月・インターカンファレンス 終盤

宿敵の相手

季節は5月から6月へ。


現在の交流戦順位は

1 東京KINGDOM 
2 東北マーリンズ 0.5
3 SAITAMA Glanz 1.5
4 千葉ヤンキース 2.0
5 山口Knights        2.5
6 琉球マシンガンズ 4.0
7 甲府ブレーブス 6.5
8 Fukuoka Dodgers 8.5
9 札幌ウォーリアーズ 10.5
10 名古屋99ers          12.5
11 新潟パイレーツ 14.0
12 京都Super Phoenix 15.5
13 長野ニックス      16.0
14 高松マリナーズ  18.5
15 北陸レッズ  20.5
16 大阪ドルフィンズ 22.0


首位は盟主KINGDOM 
Glanzは1.5ゲーム差で3位の好位置につけている。


そのGlanzは明日から山口県に移動し 交流戦5位の山口Knightsとの2連戦がスタートする。


Knightsと言えば ロビンソンと犬猿の仲として知られるスチュワートが今年もメジャーの片鱗をさまざまと見せつけ 現在打率.362 本塁打18 打点67の成績で打率 打点の二冠を独走。




ここISHINフィールドの上空は暗雲立ち込め 今にも降り出しそうな天候だ。


Glanzの先発は2度目となる左腕の伊達。

Knightsはエースの金城が先発。


Glanzのスターティングメンバー


1 RF ルイス 39
2 2B 筧 24
3 LF 唐澤 1
4 CF 森高 7
5 3B ロビンソン 2
6 DH 財前 10
7 SS 石川 8
8 1B 武藤 5
9 C   滝沢 9 


P  伊達 28


ファーストの徳川はここ5試合の打率が.203 出塁率にいたっては.2.83と不調でスタメンから外れた。



Knightsのスターティングメンバー


1 RF 結城 3
2 LF 清水 35
3 DH 村上 10
4 CF スチュワート 25
5 3B 木下 5
6 1B 佐藤 2
7 SS 二階堂 7
8 C    青田 8
9 2B 長澤 1


P  金城 18


スチュワートの前後を打つ村上 木下も打率3割を超え 
長打力も兼ね備えており スチュワートばかりに気を取られると通打される危険性も高い。

エース金城は現在87個の奪三振でリーグトップ。


試合開始まであと少し。

Knightsの選手が守備についた。


すると Glanzのベンチではロビンソンが苦虫を噛み潰したような顔でグラウンドを見る。


その視線の先にはセンターの守備につくスチュワートが。



（忌々しいヤツだ…）


年齢はロビンソンの方が上だが 実績はスチュワートの方が遥かに上だ。


それもあってか ロビンソンはスチュワートに対して激しい憎悪を燃やす。


スチュワートも目の上のタンコブ的な存在のロビンソンを疎ましく思う。



【1回の表 SAITAMA Glanzの攻撃は…1番ライト ルイス。背番号39】


十字架のネックレスを手に祈りを捧げ 大股でゆっくりと打席に向かう。


リードオフマンに相応しい 打率.318 出塁率は.403とかなり優秀な数字を残している。



「…」


マウンド上の金城は一旦後ろを向き バックスクリーン後方の噴水を見る。彼のルーティンだ。


Knightsの選手がホームランを打つと花火が打ち上げられると同時に噴水が上がる。

夜になれば噴水がライトアップされ 美しく舞い上がる様子は球場の名物でもある。


「ヨシ…」


心を落ち着かせ バッターと対峙する。


「プレーボール！」


午後6時 主審の手が挙がり試合がスタート。



ハイキック投法と呼ばれる 左足を高々と上げて第1球を投げた。


回転の良いフォーシームがインサイドにズバッと決まった。


「ストライクワン！」


スピードガンは146km/hを表示。



ルイスは打ちづらそうな雰囲気だ。