12 / 82
オープン戦
犬猿の仲
しおりを挟む
些かオレ様的な発言が気になるロビンソンだが、翌日には自ら志願してオープン戦に出場した。
対戦相手は山口Knights。
昨年までは長州レボリューションズとしてネプチューンリーグの西地区に所属していたが、地区編成により今年からアポロリーグに移籍。
チーム名も変わり、心機一転を計る。
そのKnightsには、昨シーズン途中から加入したマーク・スチュワート外野手が1年延長契約で今年も日本でプレーする。
メジャーで首位打者2回、本塁打王1回、打点王2回を獲得し、3度のMVPに輝く超スーパープレイヤー。
実はスチュワートとロビンソンはかつてカンザスシティ・ジャイアンツでチームメイトだったのだが、メジャーでは有名な犬猿の仲でもある。
元々仲の良かった2人だったが、地区優勝がかかった試合でロビンソンのエラーによる失点と一打逆転のチャンスにスチュワートは見逃しの三振に倒れ、優勝を逃した。
試合後、2人は互いのミスを詰り合い、クラブハウスで掴み合いの乱闘にまで発展。
以来、2人は犬猿の仲として互いの悪口を言い合っている。
その2人が日本で顔を合わせるとなれば、乱闘不可避の予感…
Glanzの本拠地、さいたま S Villageで来日初試合となったロビンソンは、鮮やかなブルーのユニフォームを身に纏い、グラウンドに降り立った。
三塁側ベンチでは、Knightsの選手が一斉にロビンソンを注目する。
ロビンソンの表情が険しくなった。
その視線の先には、犬猿の仲のスチュワートがニヤニヤしながらロビンソンを見ている。
「Hey, did you come to Japan to work because you lost your job?(よぉ、働き口が無くなって日本に出稼ぎに来たのかよ?)」
スチュワートは牽制のジャブを放った。
「You came to Japan looking for a job, didn't you?(お前も同じで、無職になって日本に来たんだろう?)」
「Hey, what did you just say, you bastard!(おい、今何つった、コノヤロー!)」
スチュワートの表情が一変してベンチを飛び出した。
「おい、止めろ!」
「マーク、止めろ!」
「皆、止めるんだ!」
Knightsの選手が数人がかりでスチュワートを止めた。
「You're so overprotective because you're protected by everyone, oh!(皆に守られて、随分と過保護だな、おいっ!)」
「What, you bastard!(何だと、コノヤロー!)」
「だから、止めろっつーの!」
「マーク、落ち着けっ!」
試合前から乱闘に気をつけなければならない。
対戦相手は山口Knights。
昨年までは長州レボリューションズとしてネプチューンリーグの西地区に所属していたが、地区編成により今年からアポロリーグに移籍。
チーム名も変わり、心機一転を計る。
そのKnightsには、昨シーズン途中から加入したマーク・スチュワート外野手が1年延長契約で今年も日本でプレーする。
メジャーで首位打者2回、本塁打王1回、打点王2回を獲得し、3度のMVPに輝く超スーパープレイヤー。
実はスチュワートとロビンソンはかつてカンザスシティ・ジャイアンツでチームメイトだったのだが、メジャーでは有名な犬猿の仲でもある。
元々仲の良かった2人だったが、地区優勝がかかった試合でロビンソンのエラーによる失点と一打逆転のチャンスにスチュワートは見逃しの三振に倒れ、優勝を逃した。
試合後、2人は互いのミスを詰り合い、クラブハウスで掴み合いの乱闘にまで発展。
以来、2人は犬猿の仲として互いの悪口を言い合っている。
その2人が日本で顔を合わせるとなれば、乱闘不可避の予感…
Glanzの本拠地、さいたま S Villageで来日初試合となったロビンソンは、鮮やかなブルーのユニフォームを身に纏い、グラウンドに降り立った。
三塁側ベンチでは、Knightsの選手が一斉にロビンソンを注目する。
ロビンソンの表情が険しくなった。
その視線の先には、犬猿の仲のスチュワートがニヤニヤしながらロビンソンを見ている。
「Hey, did you come to Japan to work because you lost your job?(よぉ、働き口が無くなって日本に出稼ぎに来たのかよ?)」
スチュワートは牽制のジャブを放った。
「You came to Japan looking for a job, didn't you?(お前も同じで、無職になって日本に来たんだろう?)」
「Hey, what did you just say, you bastard!(おい、今何つった、コノヤロー!)」
スチュワートの表情が一変してベンチを飛び出した。
「おい、止めろ!」
「マーク、止めろ!」
「皆、止めるんだ!」
Knightsの選手が数人がかりでスチュワートを止めた。
「You're so overprotective because you're protected by everyone, oh!(皆に守られて、随分と過保護だな、おいっ!)」
「What, you bastard!(何だと、コノヤロー!)」
「だから、止めろっつーの!」
「マーク、落ち着けっ!」
試合前から乱闘に気をつけなければならない。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
身分差婚~あなたの妻になれないはずだった~
椿蛍
恋愛
「息子と別れていただけないかしら?」
私を脅して、別れを決断させた彼の両親。
彼は高級住宅地『都久山』で王子様と呼ばれる存在。
私とは住む世界が違った……
別れを命じられ、私の恋が終わった。
叶わない身分差の恋だったはずが――
※R-15くらいなので※マークはありません。
※視点切り替えあり。
※2日間は1日3回更新、3日目から1日2回更新となります。
ARIA(アリア)
残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろうにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる