仲村慶彦の憂鬱な日々

sky-high

文字の大きさ
上 下
5 / 22

日常的な疑問

しおりを挟む
オレはこれでも中学の頃までは、そこそこ勉強も出来た方だった。

中学の頃は、ごくフツーに高校に入り、ごくフツーに大学に入り、そこそこの企業に就職して、それなりの年齢で結婚してそれから子供が生まれて…何て事を漠然と考えていた。



進路相談の時に、もう少しいいガッコーに入れるとセンセーに言われたが、なるべく楽なポジションの方がいいやと思い、学力的には楽勝の高校を選んだ。



それにウチからチャリで20分ぐらいの距離で一番近い高校というのも理由にある。



どうも朝から電車に乗って満員でギューギュー詰めの中に押し込まれ、もしかしたらつい出来心で、女の身体に触れたら間違いなく人生を棒にふるからな。



といっても自身の棒は常にフル回転フル営業だがな、ワハハハハハ!



…しかし退屈だ。



楽勝とナメていた高校に入ったが、周りが意外と学力の高いやつらが揃い、入学してソッコー落ちこぼれた。



親は勉強しろだの、塾に通え、家庭教師をつけようかとあれこれ言ってきた。



オレは高校に入ったらバイクの免許を取りたかったが、オヤジから猛反対をくらい、16になった今も免許がなく、チャリで行動している。



高校生活はそこまでわるくはない。何せウチから近いし、同じ中学の出身のやつらが何人かいるからだ。



…?待てよ。オレはもしかしたら半径10㎞以内でしか行動してないんじゃないか?



ていうか、この16年間、半径10㎞以内で過ごしてきたのでは?

旅行以外で近所を出たためしがない。



なんとっ!オレは半径10㎞以内のちっぽけな人間じゃないかっ!



ノォ~っ!これは狭い、狭すぎる!何て人生だっ!



…でも、そう考えたら他のやつらもそうじゃないか?



近所から通う連中はオレと一緒の半径10㎞以内の狭いやつらじゃないか!

なんだ、一緒か、ワハハハハハ!



…いや!オレはそれ以下じゃないか?だってガッコーが終われば帰り道のコンビニでバイトして、バイトがない日はソッコーでウチに帰り、ゲームがマリアちゃんのDVDを観てはオナニーをかます毎日!



距離にすると…半径5㎞の人間じゃないかっ!



ショックだ…やつらが10㎞以内ならオレはその半分の5㎞圏内の人間だったとは…あぁ~っ!イヤだ!こんな人生イヤなの~っ!



…とはいえどうするか?



具体的な事は何も考え付かない。



まぁ、ダルいしな。



何とかなるだろ…3年生になったら本気出そう!



うん!決めた!



…全く授業の事は頭にはいってない。

あれこれ妄想してるうちに休み時間になった。
オレはポチョムキンの机に腰掛け、【細かすぎて伝わらないモノマネ】ばかりの話をする。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

ドジっ子と呼ばれたくない男の子の話

暗黒神ゼブラ
現代文学
これはドジっ子と呼ばれ続けた男の子の話

ARIA(アリア)

残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

野球部の女の子

S.H.L
青春
中学に入り野球部に入ることを決意した美咲、それと同時に坊主になった。

処理中です...