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オープン戦!
ミラクルうだなぁ〜その2
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さすがに試合後のコメントでは榊ではなく、ひろしの采配で勝利したなんて言えず、榊はテキトーにお茶を濁すようなコメントで球場を後にした。
「クソっ、何であんな円柱みたいな頭したヤツの采配が的中すんだよっ!」
ベンチでひたすらスマホゲームをやっていただけだった。
「明日の試合もあのアホが意見してくるのかよ…いや、待てよ…そもそも監督はオレじゃねぇか!
オレはGM兼監督なんだぜ!
全ての決定権はオレにあるんだ!
あんなヤツなんかに意見されてたまるか!」
明日も何か言ってきたら、問答無用に却下だ!
そう思い、運転手が待機する駐車場へ。
「お疲れ様です(^_^)
カントク、運転席へどうぞ(^^)」
車の前でひろしが待機していた。
「元々運転手はテメーじゃねぇかっ!何でオレが運転しなきゃなんねーんだよ!」
ひろしの正式な肩書きは運転手兼マネージャーだ。
だが、ひろしの運転は危なかっしく、とてもじゃないが同乗したくない程のレベルだ。
そんな運転だから、榊が
「テメーは二度とハンドル握るな!オレはまだ死にたくない!」
と激怒して運転させてもらえない。
仕方なく、榊が運転する事となった。
「私わかります(^_^)」
「いい加減、その出だし止めてくんねぇかな」
この言葉を聞くと、ドッと疲れが出る。
「明日はクロフォード選手を4番で使いましょう(^ ^)」
「いいか、二度とオレの采配に口を出すな!
じゃなきゃ、オメーは球場への出入り禁止にすんぞ!」
「私わかります(^^)」
再度言う。ホントに疲れる。
「あ”ぁ~!マジでイラつくな、コイツ」
誰だってイラついてくる。
「私、静岡出身です(^_^)
静岡はサーカー大国です(^ ^)」
静岡と言えば、Glanzの前身でもある静岡ピストルズの本拠地だ。
「サーカーって何だよ?」
「足でボールを蹴るスポーツです(^_^)」
「サッカーじゃねぇか!」
以前、メールでサッカーと打つところを、サーカーと打ってしまい、それ以来サーカーと読んでいる。
「朝の朝食に…」
バキッ…
「ウギャっ…」
すかさず榊がシャイニングウィザードをひろしの顔面にヒットさせた。
「同じこと何回も言うんじゃねぇ!」
口を開けばロクな事言わない。
榊は運転席に座り、そのままひろしを置き去りにして走り去って行った。
「私、油使わずに中火でチャハーン作れますち(^^)」
置いてけぼりにされたのに、意味不明な事を言うひろしだった。
翌日は札幌ウォーリアーズとの一戦だったが、あいにくの空模様で、本降りの雨で試合は中止となった。
室内練習場でナインが調整を行ってる最中、監督室では榊、中田、ひろしの3人が集まり、開幕のオーダーを決めていた。
本来ならば、財前をはじめとするコーチ陣と話し合うのだが、どういうワケか、GM補佐の中田と監督補佐のひろしが同席している。
しかも榊一人に対し、補佐が二人いるのは甚だ疑問だ。
「中ちゃんは分かるけど、何でお前がここにいるんだよ?」
「私わかります(^^)」
「分からなくても、分かるって言ってるんだろ」
中田の言う通りだ。
この男は分かろうが、分かるまいが、とりあえず【私わかります(^ ^)】と言っている。
「ま、いいや。コイツは無視しておこう」
「で、誰を開幕スタメンにしようか?」
「私わかります(^^)
今年は石川選手を1番にして、2番をクロフォード選手にしましょう(^_^)」
【うるせぇ、黙ってろ!】
バキッ、ドカッ…
「ウギャ…」
二人のサンドイッチラリアットが決まり、ひろしは失神KO。
「コイツ、ベンチの軒下にでも吊るしておこうか」
「縄でぐるぐる巻きにしてやろうぜ」
そんなワケで土砂降りの中、ベンチの軒下に簀巻きにされて吊し上げされてしまった。
オープン戦第3戦は、山口Knightsとの一戦。
Knightsは昨年アポロリーグ西地区の首位で、KINGDOMの対抗馬として優勝候補に挙げる解説者も多い。
この日は本拠地のさいたま S Villageで試合はスタート。
新外国人選手のクロフォードは4番センターでスタメン出場。
どうやら、新球団社長のナダウ・ヤマオカこと、宇棚珍太郎がひろしの意見を採用せよ、とのお達しにより、仕方なくクロフォードを4番に起用した。
先発はKnightsが金城、Glanzは今年が背水の陣でもある東山。
そしてこの日もひろしの予言が的中。
クロフォードが攻守に渡り活躍。
長打コースの当たりをファインプレーで阻止すると、打っては3打数3安打2打点と勝利に貢献。
「何で、アイツの采配が当たるんだ…」
「まるで予言者だな」
天才なのか、天然なのか、ますますワケが分からなくなってきた。
「クソっ、何であんな円柱みたいな頭したヤツの采配が的中すんだよっ!」
ベンチでひたすらスマホゲームをやっていただけだった。
「明日の試合もあのアホが意見してくるのかよ…いや、待てよ…そもそも監督はオレじゃねぇか!
オレはGM兼監督なんだぜ!
全ての決定権はオレにあるんだ!
あんなヤツなんかに意見されてたまるか!」
明日も何か言ってきたら、問答無用に却下だ!
そう思い、運転手が待機する駐車場へ。
「お疲れ様です(^_^)
カントク、運転席へどうぞ(^^)」
車の前でひろしが待機していた。
「元々運転手はテメーじゃねぇかっ!何でオレが運転しなきゃなんねーんだよ!」
ひろしの正式な肩書きは運転手兼マネージャーだ。
だが、ひろしの運転は危なかっしく、とてもじゃないが同乗したくない程のレベルだ。
そんな運転だから、榊が
「テメーは二度とハンドル握るな!オレはまだ死にたくない!」
と激怒して運転させてもらえない。
仕方なく、榊が運転する事となった。
「私わかります(^_^)」
「いい加減、その出だし止めてくんねぇかな」
この言葉を聞くと、ドッと疲れが出る。
「明日はクロフォード選手を4番で使いましょう(^ ^)」
「いいか、二度とオレの采配に口を出すな!
じゃなきゃ、オメーは球場への出入り禁止にすんぞ!」
「私わかります(^^)」
再度言う。ホントに疲れる。
「あ”ぁ~!マジでイラつくな、コイツ」
誰だってイラついてくる。
「私、静岡出身です(^_^)
静岡はサーカー大国です(^ ^)」
静岡と言えば、Glanzの前身でもある静岡ピストルズの本拠地だ。
「サーカーって何だよ?」
「足でボールを蹴るスポーツです(^_^)」
「サッカーじゃねぇか!」
以前、メールでサッカーと打つところを、サーカーと打ってしまい、それ以来サーカーと読んでいる。
「朝の朝食に…」
バキッ…
「ウギャっ…」
すかさず榊がシャイニングウィザードをひろしの顔面にヒットさせた。
「同じこと何回も言うんじゃねぇ!」
口を開けばロクな事言わない。
榊は運転席に座り、そのままひろしを置き去りにして走り去って行った。
「私、油使わずに中火でチャハーン作れますち(^^)」
置いてけぼりにされたのに、意味不明な事を言うひろしだった。
翌日は札幌ウォーリアーズとの一戦だったが、あいにくの空模様で、本降りの雨で試合は中止となった。
室内練習場でナインが調整を行ってる最中、監督室では榊、中田、ひろしの3人が集まり、開幕のオーダーを決めていた。
本来ならば、財前をはじめとするコーチ陣と話し合うのだが、どういうワケか、GM補佐の中田と監督補佐のひろしが同席している。
しかも榊一人に対し、補佐が二人いるのは甚だ疑問だ。
「中ちゃんは分かるけど、何でお前がここにいるんだよ?」
「私わかります(^^)」
「分からなくても、分かるって言ってるんだろ」
中田の言う通りだ。
この男は分かろうが、分かるまいが、とりあえず【私わかります(^ ^)】と言っている。
「ま、いいや。コイツは無視しておこう」
「で、誰を開幕スタメンにしようか?」
「私わかります(^^)
今年は石川選手を1番にして、2番をクロフォード選手にしましょう(^_^)」
【うるせぇ、黙ってろ!】
バキッ、ドカッ…
「ウギャ…」
二人のサンドイッチラリアットが決まり、ひろしは失神KO。
「コイツ、ベンチの軒下にでも吊るしておこうか」
「縄でぐるぐる巻きにしてやろうぜ」
そんなワケで土砂降りの中、ベンチの軒下に簀巻きにされて吊し上げされてしまった。
オープン戦第3戦は、山口Knightsとの一戦。
Knightsは昨年アポロリーグ西地区の首位で、KINGDOMの対抗馬として優勝候補に挙げる解説者も多い。
この日は本拠地のさいたま S Villageで試合はスタート。
新外国人選手のクロフォードは4番センターでスタメン出場。
どうやら、新球団社長のナダウ・ヤマオカこと、宇棚珍太郎がひろしの意見を採用せよ、とのお達しにより、仕方なくクロフォードを4番に起用した。
先発はKnightsが金城、Glanzは今年が背水の陣でもある東山。
そしてこの日もひろしの予言が的中。
クロフォードが攻守に渡り活躍。
長打コースの当たりをファインプレーで阻止すると、打っては3打数3安打2打点と勝利に貢献。
「何で、アイツの采配が当たるんだ…」
「まるで予言者だな」
天才なのか、天然なのか、ますますワケが分からなくなってきた。
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