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公式戦スタート
強さの秘密
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スカイウォーカーズは開幕三連戦を2勝1敗と勝ち越した。
去年スカイウォーカーズと首位を争ったマーリンズはレッズに1勝2敗と負け越した。
マーリンズが誇る左右のエース、天海と中澤が揃って初黒星という、想定外の結末だったが、始まったばかりなので、今後はどうなることやら。
そしてチーム名を新たに変え、本拠地を名古屋に移した名古屋99ersは球界の盟主、東京キングダムと対戦。
新監督のナダウ・ヤマオカに、今年から新加入した外崎、那須川、比嘉の三人に対し、今年は打者に専念する翔田率いる優勝回数ナンバーワンのキングダムが激突。
初戦は99ersの先発はブラックス時代にエースとして君臨していた今岡が、キングダムはアンダースローの井上。
去年6勝9敗、防御率5.37という弱小投手陣の中でもローテーションを守り抜いた今岡は予想に反して、キングダム打線を7回まで無得点に抑える。
すると、8回に5番外崎がレフトスタンドへ今シーズン第一号のソロホームランを放ち先制。
9回には比嘉のタイムリーでダメ押しし、99ersは今岡から、今年加入した助っ人外国人のエスコバルが8回を抑え、最終回は今年から抑えに回ったプロ4年目の左腕、霧島が三人で抑え99ersが開幕戦を制した。
二戦目は99ersが新戦力の那須川が先発。
キングダムは助っ人外国人のアレックス。
この試合、初回から99ersの打線が爆発。
3番比嘉のタイムリーで先制すると、4番の風間が今シーズン第一号のツーランホームランで2点追加。
続く外崎も2号ソロで一挙4点を叩き出す。
投げては那須川が得意のフロントドア、バックドアというツーシームとカットボールを駆使してキングダム打線を沈黙させる。
結局、9対0と99ersが完封で二連勝。
三戦目は99ersの先発は、ドラフト1位の左腕松井が初登板。
松井は大学ナンバーワン左腕の評判通り、初回からキングダム打線相手に奪三振ショーを展開。
それに応えるかのように、3回には4番風間が2号ツーランで先制すると、トップの城戸がライトオーバーのスリーベースヒットで追加点。
99ersは攻撃の手を緩めずキングダムに襲いかかる。
元々打撃が売りのチームで、一度火がつくと止まらない打線故に、ここぞとばかりに打ちまくる。
松井は7回にロドリゲスの第一号ソロホームランを浴びたが、1失点のみでマウンドを降りた。
終わってみると、8対1と2試合続けて二桁安打を記録し、キングダムにスイープ(3タテ)した。
ブラックス時代の体たらくを払拭するようなスタートダッシュを決め、勢いに乗る。
何故99ersはこんなにもガラッと変わったのか。
ヤマオカは監督に就任して先ず初めに着手したのは、投手陣の建て直しだった。
その為には、投手の良さを引き出すキャッチャーが必要になる。
ブラックスの正捕手は矢澤だったが、ヤマオカは矢澤のリードでは投手陣の良さを引き出せないと見抜き、矢澤に引退勧告をする。
矢澤自身も36才という年齢から、肩の衰えやスローイングの速さが落ちてきた事もあってヤマオカの言う通り、去年で現役を退いた。
決して矢澤がキャッチャー失格というワケではなく、ブラックスの投手陣に対するリード面が噛み合わないだけだ。
ヤマオカは千葉ヤンキースの正捕手外崎に目をつけた。
外崎はFA資格を取得し、残留するか移籍するか動向が注目されたが、FA宣言をしたと同時にヤマオカとGMでもある、息子のひろしが外崎と接触した。
外崎はシーズンオフになると、スコアラーが収集した一軍全選手のデータに目を通す。
偏差値75の有名国立大学を卒業した秀才だけあって、短期間で膨大なデータを全て記憶する。
球界一の頭脳派と呼ばれるだけあって、卓越したリードでヤンキースのリーグ優勝に貢献した。
ヤマオカは外崎に、データプラス、ファーストインプレッションを生かしたリードでブラックスを常勝球団に変えて欲しいと口説いた。
今まではデータ一辺倒のリードだったが、対戦している相手は【今の状態で過去のデータが通用するか】という疑問を投げかけた。
外崎にしてみれば、コロンブスの卵の様なもので、過去のデータだけでは抑える事の出来ないバッターも何人かいた。
ヤマオカはデータと勝負の流れを読む勘、即ち一番最初に頭に浮かんだリードをする事を提案した。
「データ7割、ファーストインプレッションを3割にしたリードをして欲しい。
その為には常にアンテナを張り巡らし、勘を養う事でデータ重視から流れを読む閃きのリードを加えて投手陣を建て直してもらえないだろうか」
「私わかります(^-^)
キャチャーは座って球捕ります(^-^)
そういう事です!ち!」
ひろしの言葉は意味不明だが、ヤマオカの言葉が突き刺さり、ブラックス…もとい、99ersに入団した。
キャンプから外崎は投手陣とディスカッションを重ね、その投手に合ったリードをするように心掛けた。
その結果、常勝球団キングダムを3タテする事が出来た。
去年スカイウォーカーズと首位を争ったマーリンズはレッズに1勝2敗と負け越した。
マーリンズが誇る左右のエース、天海と中澤が揃って初黒星という、想定外の結末だったが、始まったばかりなので、今後はどうなることやら。
そしてチーム名を新たに変え、本拠地を名古屋に移した名古屋99ersは球界の盟主、東京キングダムと対戦。
新監督のナダウ・ヤマオカに、今年から新加入した外崎、那須川、比嘉の三人に対し、今年は打者に専念する翔田率いる優勝回数ナンバーワンのキングダムが激突。
初戦は99ersの先発はブラックス時代にエースとして君臨していた今岡が、キングダムはアンダースローの井上。
去年6勝9敗、防御率5.37という弱小投手陣の中でもローテーションを守り抜いた今岡は予想に反して、キングダム打線を7回まで無得点に抑える。
すると、8回に5番外崎がレフトスタンドへ今シーズン第一号のソロホームランを放ち先制。
9回には比嘉のタイムリーでダメ押しし、99ersは今岡から、今年加入した助っ人外国人のエスコバルが8回を抑え、最終回は今年から抑えに回ったプロ4年目の左腕、霧島が三人で抑え99ersが開幕戦を制した。
二戦目は99ersが新戦力の那須川が先発。
キングダムは助っ人外国人のアレックス。
この試合、初回から99ersの打線が爆発。
3番比嘉のタイムリーで先制すると、4番の風間が今シーズン第一号のツーランホームランで2点追加。
続く外崎も2号ソロで一挙4点を叩き出す。
投げては那須川が得意のフロントドア、バックドアというツーシームとカットボールを駆使してキングダム打線を沈黙させる。
結局、9対0と99ersが完封で二連勝。
三戦目は99ersの先発は、ドラフト1位の左腕松井が初登板。
松井は大学ナンバーワン左腕の評判通り、初回からキングダム打線相手に奪三振ショーを展開。
それに応えるかのように、3回には4番風間が2号ツーランで先制すると、トップの城戸がライトオーバーのスリーベースヒットで追加点。
99ersは攻撃の手を緩めずキングダムに襲いかかる。
元々打撃が売りのチームで、一度火がつくと止まらない打線故に、ここぞとばかりに打ちまくる。
松井は7回にロドリゲスの第一号ソロホームランを浴びたが、1失点のみでマウンドを降りた。
終わってみると、8対1と2試合続けて二桁安打を記録し、キングダムにスイープ(3タテ)した。
ブラックス時代の体たらくを払拭するようなスタートダッシュを決め、勢いに乗る。
何故99ersはこんなにもガラッと変わったのか。
ヤマオカは監督に就任して先ず初めに着手したのは、投手陣の建て直しだった。
その為には、投手の良さを引き出すキャッチャーが必要になる。
ブラックスの正捕手は矢澤だったが、ヤマオカは矢澤のリードでは投手陣の良さを引き出せないと見抜き、矢澤に引退勧告をする。
矢澤自身も36才という年齢から、肩の衰えやスローイングの速さが落ちてきた事もあってヤマオカの言う通り、去年で現役を退いた。
決して矢澤がキャッチャー失格というワケではなく、ブラックスの投手陣に対するリード面が噛み合わないだけだ。
ヤマオカは千葉ヤンキースの正捕手外崎に目をつけた。
外崎はFA資格を取得し、残留するか移籍するか動向が注目されたが、FA宣言をしたと同時にヤマオカとGMでもある、息子のひろしが外崎と接触した。
外崎はシーズンオフになると、スコアラーが収集した一軍全選手のデータに目を通す。
偏差値75の有名国立大学を卒業した秀才だけあって、短期間で膨大なデータを全て記憶する。
球界一の頭脳派と呼ばれるだけあって、卓越したリードでヤンキースのリーグ優勝に貢献した。
ヤマオカは外崎に、データプラス、ファーストインプレッションを生かしたリードでブラックスを常勝球団に変えて欲しいと口説いた。
今まではデータ一辺倒のリードだったが、対戦している相手は【今の状態で過去のデータが通用するか】という疑問を投げかけた。
外崎にしてみれば、コロンブスの卵の様なもので、過去のデータだけでは抑える事の出来ないバッターも何人かいた。
ヤマオカはデータと勝負の流れを読む勘、即ち一番最初に頭に浮かんだリードをする事を提案した。
「データ7割、ファーストインプレッションを3割にしたリードをして欲しい。
その為には常にアンテナを張り巡らし、勘を養う事でデータ重視から流れを読む閃きのリードを加えて投手陣を建て直してもらえないだろうか」
「私わかります(^-^)
キャチャーは座って球捕ります(^-^)
そういう事です!ち!」
ひろしの言葉は意味不明だが、ヤマオカの言葉が突き刺さり、ブラックス…もとい、99ersに入団した。
キャンプから外崎は投手陣とディスカッションを重ね、その投手に合ったリードをするように心掛けた。
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