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タッグマッチ
決着
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榊は小倉を抱え上げシュミット式バックブリーカーで叩きつけ、トップロープへ上る。
「これで終わりだっ!」
フィニッシュのムーンサルトプレス。だが小倉は避けて自爆。
「うぎゃっ!」
そして榊をロープに振ると、ラリアットでなぎ倒す。
「グヘッ!」
倒れた脚を取り、ステップオーバーするとサソリ固めに捕らえた。
「ヘイ、榊ギブか?」
「Noっ!」
しかし高梨がカットに入り、腰を押さえながら高梨にタッチ。
小倉も不栗にタッチする。
170cmにも満たない不栗は体格差では圧倒的に不利だ。
正面からまともに行けばパワーで吹っ飛ばされてしまう。
しかし不栗は頭脳派らしく闘う。
手四つの体勢から素早く脚を取って高梨を丸め込んだ。
スモールパッケージホールドで抑え込む。
「ワン、ツー…」
「返せ、高梨返せ!」
間一髪、高梨は肩を上げた。
すると今度は背中合わせの状態から逆さ押さえ込みでフォールを狙う。
「ワン、ツー…」
カウント2で返す。
不栗は攻撃の手を緩めず、ジャックナイフ式のエビ固めに捕らえた。
「ワン、ツー…」
カウント2.9で返す。
高梨はこういったプロレス技を知らないので、一方的に抑え込まれる。
不栗はクイックでスリーカウントを取る方法に徹した。
「な、何だこの技は?」
何度も丸め込まれ、徐々に高梨のスタミナが奪われていく。
不栗は高梨をターゲットにし、執拗なまでにクイックで追い込む。
「ムシュシュシュシュシュ!あちきは体格では劣るが、こうやってスリーカウントを狙えば十分に勝てるぬーーん!」
「おい、高梨!代われ、オレに代われ!」
榊が手を伸ばすが、不栗は高梨を逃がさない。
脚を絡ませ、コブラツイストに捕えると縦横無尽に回転した。
ローリングクレイドルで平衡感覚を乱し、再びフォールを狙った。
「やべぇ!」
榊が素早くカットに入った。
「あぁ、目が回る…」
平衡感覚を失いフラフラしている。
その首を抱えてDDTでマットに打ち付けた。
高梨は大の字に倒れている。
不栗は小倉にタッチすると素早くトップロープに上った。
小倉は高梨を肩車にすると、不栗はダイビングラリアットを敢行。
ラリアットを食らった高梨は真っ逆さまに落ちた。
「グハッ…」
「ムシュシュシュシュシュ!これでフィッシュだぬ!」
小倉はバックを取ってジャーマンスープレックス一閃!
不栗は榊がカット出来ないよう前へ立ちはだかった。
「ワン、ツー…」
辛うじてジャーマンを返したが、既に虫の息だ。
「ぐぬぬ、しぶといヤツめ」
倒れた高梨を無理矢理起こそうとするその瞬間、高梨は小倉の右腕を引き込み、下から脚を絡ませ三角締めに捕らえた。
「ングッ…グゥ!」
脚で頸動脈を締められ、身動きが取れない。
「小倉、ギブアップか!」
「ノーだぬ…」
不栗が飛び出すが、これは榊が動きを呼んで身体を抱えツームストンパイルドライバーでマットに打ち付ける。
「ぬーーーん!」
垂直にマットに突き刺さり、グロッキー。
再びSTFに捕えた。
「ムギャっ…」
「高梨っ、トドメはオレが刺す!」
三角締めを解くと、榊は小倉を高々を上げパワーボムで叩きつけた。
ズダーン!
「ムギャッ…」
グロッキーの小倉を無理矢理立たせると、バックに回り元祖ヘソで投げるバックドロップで追い打ちをかける。
「榊、タッチしてないだろ!エプロンに戻れ!」
「プロレスはカウント5までなら反則OKなんだよ!」
「ワン、ツー、スリー、フォー…」
「よし、高梨タッチだ!」
高梨とタッチをすると、倒れている小倉を持ち上げブレーンバスターに。
滞空時間の長い状態から垂直に落とした。
「高梨、不栗を押さえつけとけ!」
「ハイッ」
高梨は腰投げで不栗を投げると、押さえ込みの体勢からチキンウィングアームロックに捕らえた。
「うぎゃーっ!腕が折れるぬーーーん!」
そして榊がフィッシュのポーズから、ヨロヨロと起き上がる小倉目掛けてシャイニングウィザードを顔面に叩き込んだ。
すかさずエビ固めで抑え込む。
「ワン、ツー、…スリー!」
「勝ったァ!」
カンカンカンカンとゴングが鳴り、ヤマオカは榊の手を上げた。
14分27秒片エビ固めで榊の勝利だ。
「はぁ、ようやく終わった…」
高梨は疲労困憊で大の字になってる。
「これでトレード成立だな!」
「えっ、トレードって…」
報道陣がざわめき立つ。
「そうだ、皆にも知らせなきゃな!勝ったらトレードを成立させるって条件で勝負したんだけど、オレたちの勝ちだから結城はスカイウォーカーズ入団決定だーっ!」
「えぇーっ!結城がトレードに?」
「スカイウォーカーズは誰を出すんですか?」
「降谷と吉岡の1対2のトレードってワケだ」
「だから勝負したんですか?」
「そうだよ」
「…」
記者達は呆れて何も言えなかった。
かくして、勝負に勝った榊と高梨はトレードを成立させた。
「これで終わりだっ!」
フィニッシュのムーンサルトプレス。だが小倉は避けて自爆。
「うぎゃっ!」
そして榊をロープに振ると、ラリアットでなぎ倒す。
「グヘッ!」
倒れた脚を取り、ステップオーバーするとサソリ固めに捕らえた。
「ヘイ、榊ギブか?」
「Noっ!」
しかし高梨がカットに入り、腰を押さえながら高梨にタッチ。
小倉も不栗にタッチする。
170cmにも満たない不栗は体格差では圧倒的に不利だ。
正面からまともに行けばパワーで吹っ飛ばされてしまう。
しかし不栗は頭脳派らしく闘う。
手四つの体勢から素早く脚を取って高梨を丸め込んだ。
スモールパッケージホールドで抑え込む。
「ワン、ツー…」
「返せ、高梨返せ!」
間一髪、高梨は肩を上げた。
すると今度は背中合わせの状態から逆さ押さえ込みでフォールを狙う。
「ワン、ツー…」
カウント2で返す。
不栗は攻撃の手を緩めず、ジャックナイフ式のエビ固めに捕らえた。
「ワン、ツー…」
カウント2.9で返す。
高梨はこういったプロレス技を知らないので、一方的に抑え込まれる。
不栗はクイックでスリーカウントを取る方法に徹した。
「な、何だこの技は?」
何度も丸め込まれ、徐々に高梨のスタミナが奪われていく。
不栗は高梨をターゲットにし、執拗なまでにクイックで追い込む。
「ムシュシュシュシュシュ!あちきは体格では劣るが、こうやってスリーカウントを狙えば十分に勝てるぬーーん!」
「おい、高梨!代われ、オレに代われ!」
榊が手を伸ばすが、不栗は高梨を逃がさない。
脚を絡ませ、コブラツイストに捕えると縦横無尽に回転した。
ローリングクレイドルで平衡感覚を乱し、再びフォールを狙った。
「やべぇ!」
榊が素早くカットに入った。
「あぁ、目が回る…」
平衡感覚を失いフラフラしている。
その首を抱えてDDTでマットに打ち付けた。
高梨は大の字に倒れている。
不栗は小倉にタッチすると素早くトップロープに上った。
小倉は高梨を肩車にすると、不栗はダイビングラリアットを敢行。
ラリアットを食らった高梨は真っ逆さまに落ちた。
「グハッ…」
「ムシュシュシュシュシュ!これでフィッシュだぬ!」
小倉はバックを取ってジャーマンスープレックス一閃!
不栗は榊がカット出来ないよう前へ立ちはだかった。
「ワン、ツー…」
辛うじてジャーマンを返したが、既に虫の息だ。
「ぐぬぬ、しぶといヤツめ」
倒れた高梨を無理矢理起こそうとするその瞬間、高梨は小倉の右腕を引き込み、下から脚を絡ませ三角締めに捕らえた。
「ングッ…グゥ!」
脚で頸動脈を締められ、身動きが取れない。
「小倉、ギブアップか!」
「ノーだぬ…」
不栗が飛び出すが、これは榊が動きを呼んで身体を抱えツームストンパイルドライバーでマットに打ち付ける。
「ぬーーーん!」
垂直にマットに突き刺さり、グロッキー。
再びSTFに捕えた。
「ムギャっ…」
「高梨っ、トドメはオレが刺す!」
三角締めを解くと、榊は小倉を高々を上げパワーボムで叩きつけた。
ズダーン!
「ムギャッ…」
グロッキーの小倉を無理矢理立たせると、バックに回り元祖ヘソで投げるバックドロップで追い打ちをかける。
「榊、タッチしてないだろ!エプロンに戻れ!」
「プロレスはカウント5までなら反則OKなんだよ!」
「ワン、ツー、スリー、フォー…」
「よし、高梨タッチだ!」
高梨とタッチをすると、倒れている小倉を持ち上げブレーンバスターに。
滞空時間の長い状態から垂直に落とした。
「高梨、不栗を押さえつけとけ!」
「ハイッ」
高梨は腰投げで不栗を投げると、押さえ込みの体勢からチキンウィングアームロックに捕らえた。
「うぎゃーっ!腕が折れるぬーーーん!」
そして榊がフィッシュのポーズから、ヨロヨロと起き上がる小倉目掛けてシャイニングウィザードを顔面に叩き込んだ。
すかさずエビ固めで抑え込む。
「ワン、ツー、…スリー!」
「勝ったァ!」
カンカンカンカンとゴングが鳴り、ヤマオカは榊の手を上げた。
14分27秒片エビ固めで榊の勝利だ。
「はぁ、ようやく終わった…」
高梨は疲労困憊で大の字になってる。
「これでトレード成立だな!」
「えっ、トレードって…」
報道陣がざわめき立つ。
「そうだ、皆にも知らせなきゃな!勝ったらトレードを成立させるって条件で勝負したんだけど、オレたちの勝ちだから結城はスカイウォーカーズ入団決定だーっ!」
「えぇーっ!結城がトレードに?」
「スカイウォーカーズは誰を出すんですか?」
「降谷と吉岡の1対2のトレードってワケだ」
「だから勝負したんですか?」
「そうだよ」
「…」
記者達は呆れて何も言えなかった。
かくして、勝負に勝った榊と高梨はトレードを成立させた。
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