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97,凄すぎィ!

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「まあ、色々と逸れてしまったが、これから最大魔力量の上昇の修行だ」
「お、おー……」
「ん? どうした? 元気が無いな?」
「それはお姉ちゃんが胸をいっぱい揉みしだいたからだよ……」
 私の体力はもうゼロよ!
「そうか。それはすまないことをしたな。そうだ! それなら私のおっぱいを揉みしだくと良い! ほら、好きなだけ揉んでくれ!」
「おっぱいから離れろー!」






「あまり時間がないから最短で強くなる道を行くことになる。もちろん、一番厳しいが着いてこれるか?」
「が、頑張る!」
「うむ、その意気だ。じゃあここにある魔晶石に触れてくれ」
 お姉ちゃんは足元に置いてある人の頭ぐらいの大きさの水晶を指差す。
 あ、さっきいそいそと用意してやつだ!
「って魔晶石!?」
 あの超絶高いヤツ!?
「うむ。ソア様お手製の魔晶石だ。他のやつとは少し違うがな」
「こ、このサイズだったら、あわわわわ、国を一個買ってもお釣りが来るレベル!?」
 す、凄すぎィ! 
「本来魔晶石は簡単に作ることができるのだ。ある程度の技術と魔力があればな。まあこの話はおいおい話していくとしよう。それよりだなマイシスターよ。この魔晶石はさっきも言ったと思うが特別性でな、なんと触れた相手の魔力を一気に吸い取って、死ぬギリギリまでにしてしまうのだ!」
「え? それって死んじゃわないの?」
「良い質問だな。この魔晶石は死ぬ寸前まで吸い上げるが、死ぬことはない。その後、ギリギリのラインになるように魔力を与えたり、吸ったりするのだ。すると危機感を感じたマイシスターの体は無理やり魔力の最大値を上げようとする。それを大体一時間」
「一時間もやるの?」
 一時間って、結構長くない?
「ま、最初だからな。この後はどんどん延びていくからそのつもりで」
 最初? まだやるの?
「じゃ、じゃあとりあえず触れてみるね」
 しゃがみ込み、魔晶石に手を触れる。
「あ、ひんやりしてて気持ちいい」
 そんなことを呑気に思っている最中だった。
「ッ――ん!? ま、魔力が吸われ――」
「絶対に手を離すな! 今離したら魔力欠乏症で死ぬぞ!」
 がくりと膝が落ちる。視界が揺らぐ。力が入らない。
「っは、はぁ、はぁ、はぁ、な、なにこの速度……恐ろしい勢いで魔力が持って行かれる……」
 わずか五秒。この瞬間だけで私の中の魔力のほとんどを持って行かれてしまった。
「目に力をこめるんだ! 今ある魔力を全力で死守するんだ!」
 魔晶石はわずかでも残さまいと魔力を奪いに来る。
「っくう! んん、ああ!」
 私は身をよじる。少しずつ体に回っていた魔力も吸われていくのを感じる。
「三分経過!」
 ま、まだ三分しか経過してないの……っ?
「頑張れ! マイシスターならできる!」
「う、うん!」
 時たまに送られてくるほんの少しの魔力が私の生命線。少しずつ戻ってくる量が増えてきているのは感じるけれど、気を抜いたら一瞬で吸われ尽くされそうな勢いのせいでそんなことを考える暇もない。
「がんばら、なきゃっ……っ!」
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