294 / 598
第3章 普通じゃないから
キリハが泣いた理由
しおりを挟む
それから、十数分の時が過ぎ……
(き、気まずい……)
早くも音を上げそうになっているルカがいた。
シアノがなかなか部屋の隅から動かないので、仕方なく隣に座って、袋の中身を開けてやることにした。
シアノの嗜好などよく分からないので、買ってきたのは手頃なパンやサンドイッチとジュースくらい。
これで文句でも言われたらどうしようかと思っていたが、幸いにもシアノは特に不満そうな様子もなく、それらに手を伸ばしてくれた。
助かったと思いながら自分も余っているパンをかじり始めたわけだが、それ以降会話が全くないのである。
これは、自分から話しかけるべき?
でも、何を話せばいいんだ?
生憎と自分は、子供に通じるような話題など持っていないぞ?
テレビでもつければ、どうにか間を繋げるだろうか。
だが、それでは会話がないことの気まずさを払拭できない気がする。
(くそ…。あいつらはどんな脳みそをしてるから、あんなに口が回るんだ…?)
普段からおしゃべりなエリクやキリハの笑顔が、今だけは神様にでも見えてきそうだ。
あの二人は、こちらが黙れと言ったところで話すことをやめない。
相手が大人だろうと子供だろうとそんな感じだ。
自分だって仕事や会議ならそれなりに話せる方だと思うが、プライベートで、しかも子供相手に何をどう話せばいいかなんてさっぱりだ。
頭を抱えるルカの隣で―――
「キリハは……」
ふと、シアノが口を開いた。
「ああ!?」
突然声をかけられたので、ルカは驚いて声を荒げてしまう。
「キリハは、優しすぎるね。」
シアノがぽつりと呟いたのは、そんな一言だった。
「あ、ああ……そうだな。」
なんとかそう答えながら、ルカはほっと胸をなで下ろした。
びっくりはしたが、向こうから話を振ってくれたことに心底安心してしまったのだ。
「まあ、あいつは常にあんな感じだからな……」
「そうなんだ。」
特に興味もなさそうなシアノは、ぼんやりと床を眺めている。
「優しすぎるって言ってるけど…。お前、あいつが昨日なんで泣いたのか分かったのか?」
疑問に思ったので訊いてみる。
「よく分からないけど、エリクが言ってた。キリハは、ぼくの父さんと母さんだった人たちに怒ったんだって。」
シアノはルカを見上げる。
「なんで、キリハは怒ったのかな…?」
「え…? オレに訊かれても……」
とっさにそう答えたルカは、こちらを見つめてくる赤い両目に戸惑ってしまった。
純粋に不思議そうな瞳。
なんとなく、無視することができなかった。
「……多分、だけどな。」
渋々、ルカは口を開く。
「お前が親に捨てられたってことがショックだったのと、許せなかったのと、両方あったんだろうな。」
「なんで?」
シアノは小首を傾げる。
「まあ、分からねぇよな。オレもあいつのことは、理解できないことが多いから……」
ルカは、ぽんぽんとシアノの頭を叩く。
不思議がる気持ちも戸惑う気持ちも、自分にだってよく分かるとも。
「……あいつさ、お前と一緒で産みの親がいないんだよ。」
言うか言わないか迷ったが、思い切ってその一言を告げる。
「そうなの?」
シアノが目を丸くするので、ルカは一つ頷いて続きを話す。
「事故であっさり死んじまったらしい。それから色んな施設をたらい回しにされて、最終的にレイミヤの施設に引き取られたって話だ。本人も言ってたけど、親が死んだって不幸を差し引いても、竜使いとしては恵まれた生活をしていたと思うよ。だからこそ、あいつは許せなかったんだろう。」
さも本人のように、自分は何を語っているのか。
そんな違和感がないでもなかったが、ここ最近、キリハの思考回路は本人以上に分かっているんじゃないかと思う自分もいるから複雑だ。
「親じゃなくても、ちゃんとした愛情を注いでくれる存在がいると知っているから、それを探そうともせずにお前を捨てた親を許せなかったんだ。そんで、そんなことをする親がいると身をもって知っちまったことが、ショックだったんだろう。それこそ、熱を出して寝込むくらいに。」
キリハは、自分が恵まれていることを理解している。
だからこそ、自分が今まで受けてきた愛情を皆に返そうとしているし、その分お人好しで正義感が強くて、自分が救わなくていいものまで救おうとする。
レティシアやロイリアを助けようと、一人で奮闘していたのがいい例だ。
相手がどんな存在かは関係なく、自分が守りたいと思ったものを守れるように。
昨日からのキリハの様子を思い返すと、彼が掲げている理想の高さをしみじみと感じる。
自分から見ると、キリハはある意味潔癖で孤高だ。
〝一般的には、そういうことも多いから。〟
少しでもその理屈に甘えられるなら、世の中の汚さに多少は目をつむることもできよう。
理不尽な目に遭ったとしても、普通というものを憎むことで、自分の心を守ることもできたはずだ。
だが、キリハはそれをしない。
他人の価値観を時に否定し、時には受け入れながらも、あくまでも己が決めた道を突き進まんとする。
それ故に、自分の価値観を超えた場面に直面するとひどく動揺するし、他人の理不尽な境遇に対して、自分のことのように心を痛める。
そして、そこまで共感してしまうからこそ、あれだけ他人のことで怒ることができてしまう。
自分も無駄に敵を作っては面倒な経験ばかりしてきたが、キリハはキリハで、自分とは違った意味で面倒なタイプだ。
無駄に傷つきすぎてしまうキリハが、そのうち自分の価値観で破滅するようなことにならなければいいのだが……
「あ…」
ふと自分が考え込んでいることに気付き、ルカは現実に戻ると共にあることに思い至る。
「悪い。こんなことを言っても、お前には分からないよな。」
自分は、子供相手に何を言っているのだろう。
あんな言い方では、シアノの疑問は解消しない。
余計に混乱させるだけだ。
隣を見れば、案の定難しそうな顔でこちらの言葉の意味を考えているシアノがいた。
しかし、話が難しいからといって理解を諦めたわけではないようで、こちらを見つめる瞳は真剣そのものだ。
「分からないこともあるけど、もっと話を聞きたい。」
そう言われ、ルカは喉の奥で引き潰れた声をあげる。
今までとは違った意味で、頭をフル回転。
その結果。
「悪い。」
すぐに精神が白旗を振った。
「もうちょい分かりやすい言い回しがないかと思ったけど、オレには無理だわ。今まで仕事以外じゃ、ろくに他人と話してこなかったからな……」
大人相手ですらまともに話せるようになるまで時間のかかる自分が、子供相手に何ができるというのだ。
理解し合うなんて、絶対に無理だ。
自分はこれまで他人と衝突することはしてきても、他人と触れ合うことはしてこなかった。
それ故に、他人の信用を得るに至るコミュニケーションを取るという経験が、他よりも圧倒的に不足しているのだ。
自分の弱みについては分かっていたつもりだったが、こうしてその弱みを実感すると、なかなかに心が痛い。
こうなるなら、少しは常日頃からキリハやエリクから、見て学べる部分を探しておくのだった。
だが、あの二人から何を取り入れればいいのだろう?
彼らみたいに、アホ丸出しで脳内がお花畑みたいな人間になるのはごめんだ。
というか、なれるわけがない。
とはいえ自分が出会ってきた人間の中で、コミュニケーション能力に長けているのはあの二人くらいで……
「ルカ、大丈夫?」
一人で唸るルカに、シアノが訊ねる。
「ああ、大丈夫だ。」
自分は、シアノに何を気にさせているのだ。
なんだか情けなくなってきた。
キリハと出会っていなければ、こんな風に他人のことを気にして気まずくなることもなかっただろうに。
こんなところでもキリハの影響力を思い知り、こうして悩む自分が嫌じゃないことに、さらに複雑にならざるを得ないルカだった。
「………」
シアノは、顔をしかめるルカをじっと見つめる。
そしてふいに、こう訊ねた。
「ルカって、人間が嫌いなの?」
(き、気まずい……)
早くも音を上げそうになっているルカがいた。
シアノがなかなか部屋の隅から動かないので、仕方なく隣に座って、袋の中身を開けてやることにした。
シアノの嗜好などよく分からないので、買ってきたのは手頃なパンやサンドイッチとジュースくらい。
これで文句でも言われたらどうしようかと思っていたが、幸いにもシアノは特に不満そうな様子もなく、それらに手を伸ばしてくれた。
助かったと思いながら自分も余っているパンをかじり始めたわけだが、それ以降会話が全くないのである。
これは、自分から話しかけるべき?
でも、何を話せばいいんだ?
生憎と自分は、子供に通じるような話題など持っていないぞ?
テレビでもつければ、どうにか間を繋げるだろうか。
だが、それでは会話がないことの気まずさを払拭できない気がする。
(くそ…。あいつらはどんな脳みそをしてるから、あんなに口が回るんだ…?)
普段からおしゃべりなエリクやキリハの笑顔が、今だけは神様にでも見えてきそうだ。
あの二人は、こちらが黙れと言ったところで話すことをやめない。
相手が大人だろうと子供だろうとそんな感じだ。
自分だって仕事や会議ならそれなりに話せる方だと思うが、プライベートで、しかも子供相手に何をどう話せばいいかなんてさっぱりだ。
頭を抱えるルカの隣で―――
「キリハは……」
ふと、シアノが口を開いた。
「ああ!?」
突然声をかけられたので、ルカは驚いて声を荒げてしまう。
「キリハは、優しすぎるね。」
シアノがぽつりと呟いたのは、そんな一言だった。
「あ、ああ……そうだな。」
なんとかそう答えながら、ルカはほっと胸をなで下ろした。
びっくりはしたが、向こうから話を振ってくれたことに心底安心してしまったのだ。
「まあ、あいつは常にあんな感じだからな……」
「そうなんだ。」
特に興味もなさそうなシアノは、ぼんやりと床を眺めている。
「優しすぎるって言ってるけど…。お前、あいつが昨日なんで泣いたのか分かったのか?」
疑問に思ったので訊いてみる。
「よく分からないけど、エリクが言ってた。キリハは、ぼくの父さんと母さんだった人たちに怒ったんだって。」
シアノはルカを見上げる。
「なんで、キリハは怒ったのかな…?」
「え…? オレに訊かれても……」
とっさにそう答えたルカは、こちらを見つめてくる赤い両目に戸惑ってしまった。
純粋に不思議そうな瞳。
なんとなく、無視することができなかった。
「……多分、だけどな。」
渋々、ルカは口を開く。
「お前が親に捨てられたってことがショックだったのと、許せなかったのと、両方あったんだろうな。」
「なんで?」
シアノは小首を傾げる。
「まあ、分からねぇよな。オレもあいつのことは、理解できないことが多いから……」
ルカは、ぽんぽんとシアノの頭を叩く。
不思議がる気持ちも戸惑う気持ちも、自分にだってよく分かるとも。
「……あいつさ、お前と一緒で産みの親がいないんだよ。」
言うか言わないか迷ったが、思い切ってその一言を告げる。
「そうなの?」
シアノが目を丸くするので、ルカは一つ頷いて続きを話す。
「事故であっさり死んじまったらしい。それから色んな施設をたらい回しにされて、最終的にレイミヤの施設に引き取られたって話だ。本人も言ってたけど、親が死んだって不幸を差し引いても、竜使いとしては恵まれた生活をしていたと思うよ。だからこそ、あいつは許せなかったんだろう。」
さも本人のように、自分は何を語っているのか。
そんな違和感がないでもなかったが、ここ最近、キリハの思考回路は本人以上に分かっているんじゃないかと思う自分もいるから複雑だ。
「親じゃなくても、ちゃんとした愛情を注いでくれる存在がいると知っているから、それを探そうともせずにお前を捨てた親を許せなかったんだ。そんで、そんなことをする親がいると身をもって知っちまったことが、ショックだったんだろう。それこそ、熱を出して寝込むくらいに。」
キリハは、自分が恵まれていることを理解している。
だからこそ、自分が今まで受けてきた愛情を皆に返そうとしているし、その分お人好しで正義感が強くて、自分が救わなくていいものまで救おうとする。
レティシアやロイリアを助けようと、一人で奮闘していたのがいい例だ。
相手がどんな存在かは関係なく、自分が守りたいと思ったものを守れるように。
昨日からのキリハの様子を思い返すと、彼が掲げている理想の高さをしみじみと感じる。
自分から見ると、キリハはある意味潔癖で孤高だ。
〝一般的には、そういうことも多いから。〟
少しでもその理屈に甘えられるなら、世の中の汚さに多少は目をつむることもできよう。
理不尽な目に遭ったとしても、普通というものを憎むことで、自分の心を守ることもできたはずだ。
だが、キリハはそれをしない。
他人の価値観を時に否定し、時には受け入れながらも、あくまでも己が決めた道を突き進まんとする。
それ故に、自分の価値観を超えた場面に直面するとひどく動揺するし、他人の理不尽な境遇に対して、自分のことのように心を痛める。
そして、そこまで共感してしまうからこそ、あれだけ他人のことで怒ることができてしまう。
自分も無駄に敵を作っては面倒な経験ばかりしてきたが、キリハはキリハで、自分とは違った意味で面倒なタイプだ。
無駄に傷つきすぎてしまうキリハが、そのうち自分の価値観で破滅するようなことにならなければいいのだが……
「あ…」
ふと自分が考え込んでいることに気付き、ルカは現実に戻ると共にあることに思い至る。
「悪い。こんなことを言っても、お前には分からないよな。」
自分は、子供相手に何を言っているのだろう。
あんな言い方では、シアノの疑問は解消しない。
余計に混乱させるだけだ。
隣を見れば、案の定難しそうな顔でこちらの言葉の意味を考えているシアノがいた。
しかし、話が難しいからといって理解を諦めたわけではないようで、こちらを見つめる瞳は真剣そのものだ。
「分からないこともあるけど、もっと話を聞きたい。」
そう言われ、ルカは喉の奥で引き潰れた声をあげる。
今までとは違った意味で、頭をフル回転。
その結果。
「悪い。」
すぐに精神が白旗を振った。
「もうちょい分かりやすい言い回しがないかと思ったけど、オレには無理だわ。今まで仕事以外じゃ、ろくに他人と話してこなかったからな……」
大人相手ですらまともに話せるようになるまで時間のかかる自分が、子供相手に何ができるというのだ。
理解し合うなんて、絶対に無理だ。
自分はこれまで他人と衝突することはしてきても、他人と触れ合うことはしてこなかった。
それ故に、他人の信用を得るに至るコミュニケーションを取るという経験が、他よりも圧倒的に不足しているのだ。
自分の弱みについては分かっていたつもりだったが、こうしてその弱みを実感すると、なかなかに心が痛い。
こうなるなら、少しは常日頃からキリハやエリクから、見て学べる部分を探しておくのだった。
だが、あの二人から何を取り入れればいいのだろう?
彼らみたいに、アホ丸出しで脳内がお花畑みたいな人間になるのはごめんだ。
というか、なれるわけがない。
とはいえ自分が出会ってきた人間の中で、コミュニケーション能力に長けているのはあの二人くらいで……
「ルカ、大丈夫?」
一人で唸るルカに、シアノが訊ねる。
「ああ、大丈夫だ。」
自分は、シアノに何を気にさせているのだ。
なんだか情けなくなってきた。
キリハと出会っていなければ、こんな風に他人のことを気にして気まずくなることもなかっただろうに。
こんなところでもキリハの影響力を思い知り、こうして悩む自分が嫌じゃないことに、さらに複雑にならざるを得ないルカだった。
「………」
シアノは、顔をしかめるルカをじっと見つめる。
そしてふいに、こう訊ねた。
「ルカって、人間が嫌いなの?」
0
お気に入りに追加
60
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
4層世界の最下層、魔物の森で生き残る~生存率0.1%未満の試練~
TOYA
ファンタジー
~完結済み~
「この世界のルールはとても残酷だ。10歳の洗礼の試練は避ける事が出来ないんだ」
この世界で大人になるには、10歳で必ず発生する洗礼の試練で生き残らなければならない。
その試練はこの世界の最下層、魔物の巣窟にたった一人で放り出される残酷な内容だった。
生存率は1%未満。大勢の子供たちは成す術も無く魔物に食い殺されて行く中、
生き延び、帰還する為の魔法を覚えなければならない。
だが……魔法には帰還する為の魔法の更に先が存在した。
それに気がついた主人公、ロフルはその先の魔法を習得すべく
帰還せず魔物の巣窟に残り、奮闘する。
いずれ同じこの地獄へと落ちてくる、妹弟を救うために。
※あらすじは第一章の内容です。
―――
本作品は小説家になろう様 カクヨム様でも連載しております。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
グライフトゥルム戦記~微笑みの軍師マティアスの救国戦略~
愛山雄町
ファンタジー
エンデラント大陸最古の王国、グライフトゥルム王国の英雄の一人である、マティアス・フォン・ラウシェンバッハは転生者である。
彼は類い稀なる知力と予知能力を持つと言われるほどの先見性から、“知将マティアス”や“千里眼のマティアス”と呼ばれることになる。
彼は大陸最強の軍事国家ゾルダート帝国や狂信的な宗教国家レヒト法国の侵略に対し、優柔不断な国王や獅子身中の虫である大貴族の有形無形の妨害にあいながらも、旧態依然とした王国軍の近代化を図りつつ、敵国に対して謀略を仕掛け、危機的な状況を回避する。
しかし、宿敵である帝国には軍事と政治の天才が生まれ、更に謎の暗殺者集団“夜(ナハト)”や目的のためなら手段を選ばぬ魔導師集団“真理の探究者”など一筋縄ではいかぬ敵たちが次々と現れる。
そんな敵たちとの死闘に際しても、絶対の自信の表れとも言える余裕の笑みを浮かべながら策を献じたことから、“微笑みの軍師”とも呼ばれていた。
しかし、マティアスは日本での記憶を持った一般人に過ぎなかった。彼は情報分析とプレゼンテーション能力こそ、この世界の人間より優れていたものの、軍事に関する知識は小説や映画などから得たレベルのものしか持っていなかった。
更に彼は生まれつき身体が弱く、武術も魔導の才もないというハンディキャップを抱えていた。また、日本で得た知識を使った技術革新も、世界を崩壊させる危険な技術として封じられてしまう。
彼の代名詞である“微笑み”も単に苦し紛れの策に対する苦笑に過ぎなかった。
マティアスは愛する家族や仲間を守るため、大賢者とその配下の凄腕間者集団の力を借りつつ、優秀な友人たちと力を合わせて強大な敵と戦うことを決意する。
彼は情報の重要性を誰よりも重視し、巧みに情報を利用した謀略で敵を混乱させ、更に戦場では敵の意表を突く戦術を駆使して勝利に貢献していく……。
■■■
あらすじにある通り、主人公にあるのは日本で得た中途半端な知識のみで、チートに類する卓越した能力はありません。基本的には政略・謀略・軍略といったシリアスな話が主となる予定で、恋愛要素は少なめ、ハーレム要素はもちろんありません。前半は裏方に徹して情報収集や情報操作を行うため、主人公が出てくる戦闘シーンはほとんどありません。
■■■
小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+でも掲載しております。
家族で突然異世界転移!?パパは家族を守るのに必死です。
3匹の子猫
ファンタジー
社智也とその家族はある日気がつけば家ごと見知らぬ場所に転移されていた。
そこは俺の持ちうる知識からおそらく異世界だ!確かに若い頃は異世界転移や転生を願ったことはあったけど、それは守るべき家族を持った今ではない!!
こんな世界でまだ幼い子供たちを守りながら生き残るのは酷だろ…だが、俺は家族を必ず守り抜いてみせる!!
感想やご意見楽しみにしております!
尚、作中の登場人物、国名はあくまでもフィクションです。実在する国とは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる