人狼物語

人間に裏切られた人狼の王は言った。
『名はない。必要もない』
そう言った王の瞳は冷たいしろがね色。

人に捨てられた人間の青年は答えた。
『じゃあ、―――だ。意味は月光。ぴったりだろ?』
青年は微笑んだ。


一族に慕われながらも、孤独な人狼の王。
裏切られても、愛を与えられた人間の青年。
これは、そんな二人が織り成す物語。
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