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砦攻略!
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明朝に敵の砦前に軍を整列させた。
「遠見からの連絡では砦の上に兵は増員されていないそうです」
斥候の報告に首を傾げた。
「どういうことでしょうかね?」
「不可解だな。話ではまったくいない訳ではないみたいだが…………」
確かに砦の上には兵士と思われる者達が動いているのがわかる。
少なくともカカシではないようだ。
「敵の思惑がわからないが、乗ってやろうではないか。無論、矢避けの盾持ちで周囲を固める。かつてバルド達が使った『ファランクス』という陣形でいく」
なるほど。あれなら大抵の矢は弾けるな。
小規模な小隊を組んで魔法攻撃ができる距離まで進んだ。不気味な事に、砦上からの弓矢がまったく飛んで来なかった。
メビウスとエルミアの二人からなる同時詠唱が始まった。レグルスも弓矢に注意しながら警戒していた。
『我が前に立ち塞がる愚かなる者に滅びを与えん!バーン・ブラスト!!!』
二人の前に巨大な火球2つが現れた。
「火球で分厚い鋼鉄製の城門を破れるのか?」
「あれは爆裂魔法だ。ぶつかると激しい爆発を起こす。しかも2つであれば連鎖爆発で数倍威力が上がるだろうぜ」
護衛にいたバルドが言った。
それと同時に火球が城門に当たると、想像以上の爆発音と爆風が発生した。
ドゴッーーーーーーン!!!!!!
爆風で前が見ない状態で、盾を持った護衛達は爆風で隊列が乱れないように必死に堪えていた。
少しして煙も晴れてきた。
城門を見るとあれだけの爆発であったのに原型を留めており歪んでいた。
「流石に頑丈だな」
歪んだ隙間から人が入れるくらい空いていたが、レグルスは駆け出した。
そして扉を思いっきり斬った。
「あれ?」
硬いと思われていた城門は、バターを切るようにあっさりと切る事ができたのだ。もっと硬いと思っていたレグルスは拍子抜けをしてしまった。
しかし、城門の向こう側をみて固まった。
そこにはスケルトンの騎士達が数えきれないほど待ち構えていたからだ。
レグルスは不利と思い咄嗟に友軍に戻ろうと駆け出した。
「スケルトンの騎士達が待ち構えているぞーーーーー!!!!」
レグルスの叫びに緊張が走った。
「なんだと!?砦にはスケルトンしかいないのか!?」
レグルスの後を追うように砦からスケルトン達が追ってきた。
「よしレグルス!そのままスケルトン達を砦から誘い出せ!狭い砦内より、外の平原で殲滅する!」
絶壁の砦の攻略は次の段階へと進むのだった。
「遠見からの連絡では砦の上に兵は増員されていないそうです」
斥候の報告に首を傾げた。
「どういうことでしょうかね?」
「不可解だな。話ではまったくいない訳ではないみたいだが…………」
確かに砦の上には兵士と思われる者達が動いているのがわかる。
少なくともカカシではないようだ。
「敵の思惑がわからないが、乗ってやろうではないか。無論、矢避けの盾持ちで周囲を固める。かつてバルド達が使った『ファランクス』という陣形でいく」
なるほど。あれなら大抵の矢は弾けるな。
小規模な小隊を組んで魔法攻撃ができる距離まで進んだ。不気味な事に、砦上からの弓矢がまったく飛んで来なかった。
メビウスとエルミアの二人からなる同時詠唱が始まった。レグルスも弓矢に注意しながら警戒していた。
『我が前に立ち塞がる愚かなる者に滅びを与えん!バーン・ブラスト!!!』
二人の前に巨大な火球2つが現れた。
「火球で分厚い鋼鉄製の城門を破れるのか?」
「あれは爆裂魔法だ。ぶつかると激しい爆発を起こす。しかも2つであれば連鎖爆発で数倍威力が上がるだろうぜ」
護衛にいたバルドが言った。
それと同時に火球が城門に当たると、想像以上の爆発音と爆風が発生した。
ドゴッーーーーーーン!!!!!!
爆風で前が見ない状態で、盾を持った護衛達は爆風で隊列が乱れないように必死に堪えていた。
少しして煙も晴れてきた。
城門を見るとあれだけの爆発であったのに原型を留めており歪んでいた。
「流石に頑丈だな」
歪んだ隙間から人が入れるくらい空いていたが、レグルスは駆け出した。
そして扉を思いっきり斬った。
「あれ?」
硬いと思われていた城門は、バターを切るようにあっさりと切る事ができたのだ。もっと硬いと思っていたレグルスは拍子抜けをしてしまった。
しかし、城門の向こう側をみて固まった。
そこにはスケルトンの騎士達が数えきれないほど待ち構えていたからだ。
レグルスは不利と思い咄嗟に友軍に戻ろうと駆け出した。
「スケルトンの騎士達が待ち構えているぞーーーーー!!!!」
レグルスの叫びに緊張が走った。
「なんだと!?砦にはスケルトンしかいないのか!?」
レグルスの後を追うように砦からスケルトン達が追ってきた。
「よしレグルス!そのままスケルトン達を砦から誘い出せ!狭い砦内より、外の平原で殲滅する!」
絶壁の砦の攻略は次の段階へと進むのだった。
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