89 / 130
殺意
しおりを挟む
生贄と人間牧場と言う言葉に周囲の空気が凍りついた。
「敵は邪神崇拝者なのか?」
「わ、わかりません。ただ、多くの生贄が必要だと運ぶ者達が言っておりました」
そこでよくわかってないミリアが小さい声で尋ねた。
「あの~人間牧場ってなんですか?」
あ~これは言いづらい。刺激が強い話だし、胸糞悪くなるからな。
「ミリア、それは後で説明するから。先に敵の人数だ。わかる範囲で答えろ」
誘拐犯は話した。
「正直、正確な人数はわかりません。私が知っているのは誘拐に必要なスキルを持つ者はこの2人の他にもう1人、暗示を掛ける者。後は、誘拐した者を運ぶ為に5~10人の運搬用の仲間が街の外にいる事。誰かは分かりませんが、エルフと獣人にそれぞれ間者を潜ませてといるとしか…………」
確かに女神様の言う通り、獣人族が犯人グループにはいたが、本当の犯人ではない。
エルミアなどが聞いたという女神の声は本物だったのだろうか?
まだまだ疑問に思う事はあるが、誘拐された人達がインペリアル国に連れて行かれた事は確かなのか?
「エルミア、フェンリー、今回僕が二人に対して言った事を覚えているか?」
二人は顔を合わせて頷いた。
「無論だ。この誘拐事件を解決する為に、レグルス殿に協力することだ」
「そして、今夜限りは僕の指示に従ってもらうといったよね?」
何を言い出すのか不安になる二人ではあったが、自分達がいくら探しても手掛かりすら見つけられなかった誘拐犯を一晩で捕まえたレグルスに逆らう気はなかった。
「可能な限り従がうと誓う」
「私もよ!」
レグルスは二人の様子を見て言った。
「では、すぐに東の港町へ兵士を送り、港を閉鎖。そして、倉庫や船に誘拐犯された人達がいないか調べて下さい。そして、仲間を集めて1人1人、口に毒が仕込まれていないのか調べて下さい」
!?
「「了解した!!!」」
二人の返事を聞くと、レグルスは誘拐犯の二人に最終確認をした。
「最後に、暗示を掛ける者の特長を教えろ。お前たち二人は、姿を消すスキルと匂いを消すスキルの持ち主なんだよな?」
「は、はい。暗示を掛けることのできる者は、エルフの【ネット】と言う男です」
「なんだと!?」
エルフが関与していると聞いてエルミアは声を上げた。
「ネットはこの誘拐の主犯格の男です!我々に暗示を掛けたのも彼でした」
「バカな!ネットはこの街の商店を預かる頭取なんだぞ?ヤツが関与していたと言うのか!?」
レグルスはなるほどと手を打った。
「立場の高い商人なら人目に付かない運搬ルートも知っていますよね?」
「クッ…………確かにな」
そんな時、何処からとも無くナイフが飛んできた。
「敵は邪神崇拝者なのか?」
「わ、わかりません。ただ、多くの生贄が必要だと運ぶ者達が言っておりました」
そこでよくわかってないミリアが小さい声で尋ねた。
「あの~人間牧場ってなんですか?」
あ~これは言いづらい。刺激が強い話だし、胸糞悪くなるからな。
「ミリア、それは後で説明するから。先に敵の人数だ。わかる範囲で答えろ」
誘拐犯は話した。
「正直、正確な人数はわかりません。私が知っているのは誘拐に必要なスキルを持つ者はこの2人の他にもう1人、暗示を掛ける者。後は、誘拐した者を運ぶ為に5~10人の運搬用の仲間が街の外にいる事。誰かは分かりませんが、エルフと獣人にそれぞれ間者を潜ませてといるとしか…………」
確かに女神様の言う通り、獣人族が犯人グループにはいたが、本当の犯人ではない。
エルミアなどが聞いたという女神の声は本物だったのだろうか?
まだまだ疑問に思う事はあるが、誘拐された人達がインペリアル国に連れて行かれた事は確かなのか?
「エルミア、フェンリー、今回僕が二人に対して言った事を覚えているか?」
二人は顔を合わせて頷いた。
「無論だ。この誘拐事件を解決する為に、レグルス殿に協力することだ」
「そして、今夜限りは僕の指示に従ってもらうといったよね?」
何を言い出すのか不安になる二人ではあったが、自分達がいくら探しても手掛かりすら見つけられなかった誘拐犯を一晩で捕まえたレグルスに逆らう気はなかった。
「可能な限り従がうと誓う」
「私もよ!」
レグルスは二人の様子を見て言った。
「では、すぐに東の港町へ兵士を送り、港を閉鎖。そして、倉庫や船に誘拐犯された人達がいないか調べて下さい。そして、仲間を集めて1人1人、口に毒が仕込まれていないのか調べて下さい」
!?
「「了解した!!!」」
二人の返事を聞くと、レグルスは誘拐犯の二人に最終確認をした。
「最後に、暗示を掛ける者の特長を教えろ。お前たち二人は、姿を消すスキルと匂いを消すスキルの持ち主なんだよな?」
「は、はい。暗示を掛けることのできる者は、エルフの【ネット】と言う男です」
「なんだと!?」
エルフが関与していると聞いてエルミアは声を上げた。
「ネットはこの誘拐の主犯格の男です!我々に暗示を掛けたのも彼でした」
「バカな!ネットはこの街の商店を預かる頭取なんだぞ?ヤツが関与していたと言うのか!?」
レグルスはなるほどと手を打った。
「立場の高い商人なら人目に付かない運搬ルートも知っていますよね?」
「クッ…………確かにな」
そんな時、何処からとも無くナイフが飛んできた。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
勇者に闇討ちされ婚約者を寝取られた俺がざまあするまで。
飴色玉葱
ファンタジー
王都にて結成された魔王討伐隊はその任を全うした。
隊を率いたのは勇者として名を挙げたキサラギ、英雄として誉れ高いジークバルト、さらにその二人を支えるようにその婚約者や凄腕の魔法使いが名を連ねた。
だがあろうことに勇者キサラギはジークバルトを闇討ちし行方知れずとなってしまう。
そして、恐るものがいなくなった勇者はその本性を現す……。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる