☆レグルス戦記☆

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どこからきた?

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石の巨人を倒した事により、バリケードを破り、後は、砦内部に侵攻し制圧するだけだった。そんな時、外から緊急の伝令がやってきた。

「た、大変です!後方より敵の増援です!」

!?

なんだと!?
ジャンヌ団長が到着してから後続が来るまで早すぎる!?

「敵の増援はどのくらいだ!」

伝令は少し言い淀んで答えた。

「敵の増援の数は約1万です!」


増援

□→ジャンヌ
↑城門



バカなっ!?
先陣を切る前はジャンヌの増援で約3万ほどと考えられていた。こちらは3万5千。砦攻略には3倍の兵が必要と言われるが、数字上はこちらに分があった。

それに加え、更に1万の増援だと!?
周辺諸国の連合軍が到着したのか?

いや、こちらが宣戦布告をしてからでは間に合わない!
ならば、最初から読んでいた………のか?

頭の切れるリードは最悪の状況を思い浮かべていた。

「増援部隊は西側をすでに攻撃しております!」

「ふざけるなっ!どうしてそこまで接近されて気づかなかった!?」

いくら砦攻略をしていたとしても気付くはずだ。

「わかりません!突然現れたと報告があり、情報が錯綜しております!ただ、敵の増援は事実です!」

横で話を聞いていたブレークが口を挟んだ。

「もっと単純に、北側の城門から砦内部の敵兵が討って出たのではないのか?」
「た、確かにそれなら─」

それなら敵は増えた訳ではない。逆に砦攻略が楽になる。そう望みを掛けたが伝令は首を振った。

「少ないながらも北側にも監視の部隊を配備しておりました。北側の城門は開いておりません。北側の部隊も、敵が気づいたら突然現れたと言っておりました」

クソッ!どうなっているんだ!

「…………しかし、少しおかしいのだが」

ブレークが呟いたのと当時に別の伝令がやってきた。

「大変です!東側で敵部隊と交戦していましたグール団長が討たれました!」

ば、バカな…………
敵は僅か500ほどの騎兵だけだぞ?5千ほどの兵で囲んでどうしてそうなるっ!!!!

「クソッ!すぐにグールの仇を───」

「撤退する!!!」

リードの声を遮るようにブレークが言った。

「ふざけるなっ!これだけやられて逃げると言うのか!!!!」

ブレークの胸ぐらを掴み吠えるリードだったが、ブレークは冷静に言った。

「敵の増援に加えて、3大傭兵団の1角であるグール団長が討たれたんだ。ここは態勢を立て直すべきだ」

うぐっ…………リードも頭ではわかっていた。
しかし、長年の戦友を失った事で冷静さをかいていた。どうするべきかすぐに決めなければならない時に悩んでしまった。

そこに伝令が続けて報告した。

「グール団長の遺言です。万が一自分が倒れた時はヨド傭兵団をリード団長に託すと………」

!?

この伝令もグールの側近に近い者だろう。
悔しさから拳を強く握っているのがわかった。

「…………撤退する」

正規兵より傭兵団の方が撤退の行動は早かった。

こうしてジャンヌ達は、敵の増援が来る前に敵を撤退させる事に成功したのだった。





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